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2026年07月11日20:08

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笑顔が見たくて

今日の午後、実家の母(86)を見に行ってきました。

実家へ向かう高速道路は、四国山地の中腹を走りながら瀬戸内海を望める道。
行きの海は、太陽の光を受けて銀色に揺れ、
その向こうにはぽつんと島が浮かんでいます。
島のまわりだけ光が柔らかく滲んでいて、まるで海がゆっくり呼吸しているような、
静かな生命の気配を感じました。
その景色を眺めていると、自分の心もゆっくり整っていくようでした。

実家の母は一人暮らしですが、声もしっかりしていて元気そうで、少し安心しています。
実家に着くと、その姿を見てほっとする一方で、
立ち上がる動作や歩く速度がゆっくりになっていくのを見ると、
時間が静かに積み重なっていることを、胸の奥でそっと受け止める瞬間があります。

手土産のお饅頭を渡すと、母は本当に嬉しそうに笑ってくれます。
その笑顔は、昔から変わらない、どこか子どものような無邪気さがあって、
こちらの心までふわっとほどけていきます。
「この笑顔を見たいから来ているんだな」と、帰り際にふと思いました。

帰り道はちょうど日が沈む頃で、
西の海へ夕日がゆっくりと沈んでいくのが見えました。
水面は金色から橙色へと少しずつ色を変え、
遠くの島影がその光を受けて静かに浮かんでいます。
町へ続く平地には、夕暮れの名残を受けた淡い光が広がり、
その景色を眺めながら運転していると、
今日の出来事がそっと胸の底へ沈んでいくようでした。

母の笑顔と、行き帰りの景色。
どちらも、歳を重ねた今だからこそ、
心に深く沁みるものがあると感じた一日でした。

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