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2026年05月19日22:29

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「一粒の麦」「アトランティド―熱砂の女王―」「土と兵隊」発掘された映画たち2026:国立映画アーカイブ、その3

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「アトランティド―熱砂の女王―」Die Herrin von Atlantis/L'Atlantide。1932・独/仏ネロフィルム・白黒35�弍儻貳如�NP)。監:ゲオルグ・ヴィルヘルム・パプスト。原:ピエール・ブノワ『女郎蜘蛛』。脚:ラディスラウス・ヴァイダ、ヘルマン・オーバーレンダー。
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撮:オイゲン・シュフタン。美:エルネ・メッツラー。音:ヴォルフガング・ツェラー。出:ブリギッテ・ヘルム、ジョン・ステュアート、テラ・チャイ、グスタフ・ディースル、ギブ・マクラフリン、マティアス・ヴィーマン、ジョルジュ・トゥルレイユ、オデット・フロレル、ガートルード・パブスト。
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ブノワの原作を1921年にジャック・フェデーが映画化(無声)、そのトーキーリメイクで、その後も何度もリメイク版が撮られてます。最大の特徴は製作国のドイツ・フランスの他に英語版(今日でいうインターナショナル版)の三ヶ国語に分けて撮影されてる点で、アフレコだけで差を出すのと違い手間も三倍です。
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なので主人公は独版ではハインツ・クリンゲンベルク、仏版ではピエール・ブランシャール、日本公開の英語版では英国俳優のジョン・スチュアートが演じてて、単純にアフレコ替えで無いのはスティール写真で出演者の姿が違う事で確認出来ます。逆に二人のヒロインやフェリエール中尉など三ヶ国版全て同じ役者です。
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例によってネット上の『専門家』達はそれに気付かず先入観を根拠にトンチンカンな解説をしており情報源として要注意です。また今回上映されたものは当時の可燃性フィルムから復元したものである為、日本語字幕は公開時そのままで旧仮名遣いであり、その意味でも歴史記録として貴重に思えます。
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ロケは景観から仏領(当時)チェニジアで撮影されたと思われます。日本では「浦島太郎」に相当する王道なお話の内容は勿論、ケピ帽が特徴的な仏軍制服、差別的に扱われてはいない現地の人々、女王以上に光り三ヶ国語版全てをこなしてるロマ出身のテラ・チャイ(マーサ・ノエミ・ウィンタースタイン)にも注目。
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「一粒の麦」1932・大衆文芸映画・白黒35��20fps無声(NP)。監:福西ジョージ。原:賀川豊彦(大日本雄弁会講談社『雄弁』連載)。脚:山本三八。撮:平野好美。出:里見明、月岡正美、歌川絹枝、中村園枝、大井正夫、玉島愛造、八幡順一郎、矢野伊之助、川島美奈子。
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原作は生協・農協の生みの親として知られる賀川豊彦の同名小説。修復ニュープリント化されてるとはいえ、元のフィルムがバラバラの状態だった為に極めて悪い上映条件の上に無声ですが、伝わって来る救済理念の熱気が凄くて魅入ってしまいます。スポンサーは『吉田實石鹸(大阪ミノル石鹸)』のようです。
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舞台は実在する津具村上津具(現設楽町)で、ラストでヒロインの棒杭碑を立てますが、津具には『細野芳江記念碑』が本当に存在するくらい百五十版以上刷られた原作は社会に影響を及ぼしました。ロケは実際に上津具や豊橋かどうかは分かりません。なお台詞にある禁酒村『河合谷村(現石川県津幡町)』も実在。
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登場人物達もほぼ作品中そのままのモデルが居て、村野与吉先生のモデルは津具村で伝道所を開設し教師でもあり作中にも登場する『立体農業』提唱者の村井与三吉氏。主人公は豊橋や神戸で貧民窟伝道所を手伝っていた武内勝氏と森茂氏。ヒロインは原作者婦人の妹でやはり夭折した芝ふみ子女史。
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「土と兵隊(最長版)」1939・日活多摩川・白黒35mm。監:田坂具�蓮8供Р侈邂永拭焚�造社刊)。脚:笠原良三、陶山鐡。撮:伊佐山三郎、横田逹之。美:柴田篤二。編:福田理三郎・辻井正則。衣装:二本松繁・鴨下行雄。音:中川榮三。
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出:小杉勇・山本礼三郎・井染四郎・菊地良一・長尾敏之助・見明凡太郎・伊沢一郎・東勇路・佐藤円治・荒木重夫・西春彦・上田義雄・加藤章・笠井三岐雄・谷雄二・朝日昇・井上敏正・南進一・黒騎進・小坂信夫・秋見敬三・松原輝夫・佐々木正時・米倉勇・明日山研・池上良夫・高品直吉。
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具�牢篤頂遏峺淇佑寮邑�兵(1938)」が兵隊一人一人の任務にスポットを当てたとすると、本作は大陸ロケで俯瞰を以って歩兵全体を眺めた描写物になります。本格国策映画だけに歩兵(と工兵)の装備がこれでもかと登場。逆に、砲兵など他兵科が登場しないのも特徴。兵隊は車両に頼らずひたすら歩き続けます。
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登場重火器は『九二式歩兵砲』の移動、装填、発砲。当時最新の『九八式五糎投擲機』は迫撃砲弾ではなく投擲爆裂缶を投射!。『九二式重機関銃』は潜望鏡型の九四式眼鏡照準具を備え、三脚の各種使用法、保弾板の装着から発砲時の動きまで余す事無く映像に収められてて誰得映像テンコ盛り。
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『十一年式軽機関銃』も勿論登場。最大の特徴である小銃用の挿弾子の装填、発砲時の独特の可動ギミック、さらに発砲後の過熱した銃身を持って移動する為の握皮までしっかり映し撮られていて記録映像としても凄いです。”爆弾三勇士”で有名な『破壊筒(バンガロール爆薬筒)』も使用。
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杭州湾上陸からひたすら歩兵に寄り添って生活から戦闘、野戦病院まで描写が続き、『兵隊さんが戦地で何をしているか?』が内地の人達によく分かる作りに成ってます。が戦闘シーンの迫力はともかく全体が淡々とドキュメンタリー風で、映画としての完成度は「五人の斥候兵」が上ではないでしょうか。
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https://www.nfaj.go.jp/film-program/hakkutsu202604/


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