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2026年05月18日22:42

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「戦争の犬たち」「天兵童子」発掘された映画たち2026:国立映画アーカイブ、その2

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「總輯版 天兵童子」1941・日活京都・白黒35�弌文業粘鸞�:日活株式会社)。監:組田彰造。原:吉川英治。脚:嵯峨京太郎。撮:深田金之助。美:角井平吉、菊地修平。音:西梧郎。出:宗春太郎、原健作、河部五郎、島田照夫、香川良介、尾上華丈、絹川ひろみ、香住佐代子、団徳磨、遠山満、浅野象次郎。
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吉川英治の同名原作を1941年5〜8月という日米開戦待った無しの世相において「幼き英雄」「日本の子」「勇む童心」「甦る力」の4話構成で公開されたもの。が、オリジナル版は失われ戦後再編集版を上映。原作は版を重ね東映版映画やTVドラマ、漫画なども存在します。絵は『伊藤彦造』画伯初版原作挿絵。
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内容はとにかく武士道は時代遅れ、皇道こそが日本の誉れという訴えが余りに無理くり感満点です(編集された戦後版でコレなんだからオリジナル版はさらに過剰だったと想像)。また邦画脚本の特徴としてキャラクターも鑑賞者も『識字率100%』が大前提に成っているという。またそれが絵空事ではない日本の特殊性を感じます。
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『成長する粟を飛び越える』修行は私が子供の頃の忍者ハウツウ本には必ず書かれていた鍛錬法で、元ネタ虎巻があるのか吉川英治の創作なのか気に成ります。ロケ地は亀岡や嵐山の『渡月橋』や桂川周辺のようです。水車の構造が水量に適合させたからか特殊で、創作大道具には見えず気に成ります。
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「戦争の犬たち」1980・アサルトプロ・35mmアメリカンビスタ(ニュープリント)。監:土方鉄人。撮:伊東英男。編:高城哲。美:鈴木文男。音出:泉谷しげる。出:飯島洋一、青木義朗、清水宏、椎谷建治、港雄一、たこ八郎、安岡力也、所ジョージ、立川談トン(快楽亭ブラック)、梅津栄、草薙幸二郎、佐藤慶。
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今でこそ自主製作映画といえば大手映画会社に頼らず独立系組織や企業が撮った劇場公開作品を指しますが、昭和の時代は学生などアマチュアが8�丱侫�ルムで撮り学校など内々で上映するものの事で、本作は今と同じ意味での自主製作映画であるのが特徴です。破格の製作資金は並木座支配人の出資によるもの。
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当時のGUN雑誌(今日のBB弾銃は存在せず、実物取材やモデルガン記事が中心)で紹介されたものの子供だったので鑑賞が叶わず。傭兵ものとしての設定は劇画や洋画などでは既にお馴染みだった一方、今日でいう『民間軍事会社』という意味では時代を先取りしており、日本人の手で実写で撮ろうとした点がポイント。
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アマチュア製作の映画とはいえ、予算は潤沢(勿論大手作品に比べると遥かに少ない)でスタッフ&キャストでプロが協力、全体の完成度は普通の映画と遜色のない出来で驚きます。とはいえ流石に海外ロケを行うのは無理があり、景観は相模湖周辺ではないでしょうか。冒頭の当時の新宿歌舞伎町周辺も見物です。
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メインの自動小銃は形状の特徴からMGCのモデルガン『M-16ベトナム』で私も持ってます。ゲリラの武器は旧軍を模したステージガンの99式小銃や99式軽機関銃で、迫撃砲など共々小道具業者が倉庫から引っ張り出して提供した模様。『M79グレネード』や『M72ロケット弾ランチャー』は実物中古(銃刀法規制外品)
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を転用した模様。この時代にしてはハリウッドでもまだ使われていない『AK-47カラシュニコフ突撃銃』も登場しますがチープな形状なので本作用に作った小道具でしょうか。たこ八郎などのタレントがスケジュール確保の関係からか人気順に居なく成るのが可笑しい。そして泉谷しげるによる一級のBGM。
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とにかく高度経済成長期の完成期(ガンダムがTVと劇場版の間)にあって、日本は世界一が夢物語ではなく現実味を帯びてきて国民全てが上向きヤル気で漲っていた頃(労働者は自ら進んで楽しそうに12時間超え労働を普通にやっていた)だけに、本作からも『自分がやってやるゼ!!』オーラが強烈に伝わってきます。
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上映前に原版寄贈された製作主演の飯島洋一さんが「『逝ける映画人を偲んで』の企画ですが私まだ生きてます・・えっ、『発掘された映画たち』でしたか(笑)」と冗談交じりに挨拶。「実は1カット追加しました」とも。そして「まさかこの作品が国立映画アーカイブで上映される日が来ようとは!」と感激されてました。
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映画史研究的にアマチュア活動の記録として必要と判断されたからニュープリントも行われた訳で、博物館的意図を飯島さんはちゃんと理解しており流石です。一方、同じアマチュアでも「自分の政治活動を国が評価し、歴史的重要人物と認定されたから作品が保存される事に成った」と自分に都合の良い解釈
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を行ってる輩も居るのです。話を戻して、NFAJの担当研究員によると「ニュープリント化は2年前に行いましたが、今回が初上映です」と。飯島さんも客席で観客と共に鑑賞、終了後割れんばかりの拍手と成りました。そして飯島さんを囲み「四十年ぶりにお会いします」など挨拶をする方も沢山居て素晴らしい。
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日本では憲法による国家の戦争の禁止は勿論、法律も私的な戦争行為を禁じており、海外での傭兵や傭兵を雇った武力行使の類は違法になります。ありがちな『見逃されてるから合法』という解釈は『万引きは窃盗ではない』『転売はダフ屋ではない』『インスファイアは盗作ではない』といった主張に通じるものがあります。

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なお先に公開された同邦題の「戦争の犬たち(The Dogs of War。1980、フレデリック・フォーサイス原作、クリストファー・ウォーケン主演)」とは全く無関係。とはいえ内容的には傭兵ものとして共通であり、本作中でも傭兵ものの最高傑作「ワイルド・ギース(1978)」に通じる台詞があります。
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https://www.nfaj.go.jp/film-program/hakkutsu202604/


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