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2026年02月26日05:37

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【映画】『パリタクシー』と『TOKYOタクシー』の比較と分析

皆様、お今晩は。先日、『パリタクシー』とその翻案である『TOKYOタクシー』の2本をU-NEXTにて鑑賞致しましたのでその比較と分析を行ってみたいと考えております。

以下の文章は両作品を見た方向けに書いておりますので未見の方はご注意ください。

自分は翻案版の『TOKYOタクシー』を先に観たのですが、これはこれで正解でした。何で「リメイク」と言う決まり文句を使わずに「翻案」という言葉を使ったのか?そこにこの映画のキモがあります。

一言で言ってしまえば『パリタクシー』は、良い意味でドライな出来ですし、『TOKYOタクシー』の方は良い意味でウェットという事でしょうか?


良作とも話の構造は一緒なのに何で観た後の感覚がこれほど違うのか?そこに興味を抱きました。

オリジナルと翻案である作品は所々に「付け足し」の箇所が多々あることに気が付きます。同じ場面を描いたシーンが登場するのですが、その順番が異なっていたり、タクシー運転手の「家庭の事情」が最初から細かく描かれているのは翻案の方です。
それもありますが、翻案版の優れた点は、初恋の相手の存在でして北朝鮮による「祖国帰還事業」が描かれているんです。この件について触れられた映画はそんなに多くは無いのですが『焼肉ドラゴン』と2002年に公開された『夜を賭けて』位なものです。

あとは刑事事件での公判場面が、かなりリアルに描きこまれていてその点でも唸りました。

オリジナル版と翻案版との最大の差異は、息子さんが成人してからの描かれ方でして、これに関しては時代設定を考えるとオリジナル版の方が良かったです。

もう一つの大きな違いは、主人公の老婦人が登場する際の身なりでして、オリジナル版では手荷物ひとつで乗車するのに対して、翻案の方ではルイ・ヴィトンのボストンバッグにどう考えても50万円以下では入手できないであろうトランク2つ持って乗車するので彼女が只者ではないことを示唆するのに役立っております。決定的なのは車内でエルメスのバッグ「ケリー」を開くシーンでして、このバッグを正規店で買おうと思ったら一千万円近くの「購入履歴」が無いと購入出来ないという点。
こうした背景があるのでラストがスッと腑に落ちるんですよね。

オリジナル版は世界史をザックリと俯瞰できるのに対して、翻案版の方は日本の戦後史が良くわかる作りとなっていて山田洋次監督がこの話を東京にて翻案しようと考えたのが良くわかる作りとなっております。

最後になりますが、木村拓哉さまの枯れた感じが良くて、過去一魅力的だなぁと思いました。観る順番としては最初に翻案版を観て次にオリジナル版にして結果的に良かったなぁと思ったのです。


https://www.youtube.com/watch?v=RDkrrbzL6ZQ
(パリタクシー)

https://www.youtube.com/watch?v=vtMGmg5dhaI
(TOKYOタクシー)
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