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2026年01月05日09:50

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松原照子の「世見」(転載)

本日の世見  2026年1月05日(月曜日)

『馬の話』

今年の干支は「午」です。
昔の人は、神霊は馬に乗って人間界に降臨すると言われていました。

神社に行くと、屋根のある厩舎があり、神を慰める動物として神馬が飼われていました。
日光東照宮には、有名な左甚五郎の名作「見ざる 言わざる 聞かざる」の三匹の猿の彫刻があります。
この彫刻があるのが、厩舎の欄間です。
これは、馬の守護者が猿だからです。
滋賀県大津市にある日吉大社の神馬は、「従順」「活力」「勝利」の象徴とされ、知性的だと言われています。

「絵馬」ってね、神霊の乗り物として信仰の対象だった馬が、祭りのとき神に献上され、神社では神馬として飼われていたのですが、生馬を献上するのが難しくなり、次第に馬形や板立馬に代わっていき、それを簡略したものが絵馬なんです。
我が国で最も古い絵馬は、静岡県浜松市の伊場遺跡から発見されたものです。
縦7.3cm、横8.9cm、厚さ5mmほどの檜の板に、左向きの馬一頭が墨書されています。

今年の競馬場は、いつもより賑わうことでしょうね。
この「競馬」の起源は、馬の挙動でものを占ったり、競争させてその年の豊凶を占ったりするお祭りが各地にあったことから、競馬と呼ばれるようになったのです。
「馬券が当たりますように」万馬券目当ての競馬ファンも多いのですが、はずれ馬券の方が多いことから、毎月5日に「はずれ馬券焼納祭」が行われているのが、京都伏見にある藤森神社だったと思います。

今年は午年です。
私が生まれた昭和21年に書かれた、織田作之助の短編小説『競馬』は、1の数字の馬を追い続ける薄幸の男の話でした。
今思い出しても、もう一度読んでみたくなります。
また、『平家物語』にも馬が活躍する名場面が多く、橘合戦の馬筏が宇治川の急流を押し渡るくだりはなかなか圧巻です。
夏目漱石の『三四郎』にも、馬の話が出てきます。
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