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2025年11月05日00:00

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北九州交響楽団第134回定期演奏会

・ベートーヴェン:「エグモント」序曲
・モーツァルト:交響曲第40番ト短調 KV550
・チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調 作品36

篠崎史紀指揮、北九州交響楽団
2025年11月2日(日)、北九州芸術劇場大ホール

北九響のウルトラOB団員ジェダイマスター・マロが指揮しての定期演奏会、前回はチケット払い戻しが出るほどの入りでした。マロ効果恐るべし、というわけで今回は扱うチケット枚数から当日まで、運営が非常に気を使った成果、945名という集客で、スムーズに進行できたみたい。15時開演で14時開場は普段より30分早いのですが、この日12時40分ごろ、ゲネプロが終わってチケットを預けるために受付に行ったら、外にはすでに行列ができていたのには驚きました。14時30分からはホワイエでトロンボーン隊によるウェルカムコンサートもありました。

ステージでは、最初にマロの父上で8月に亡くなった篠崎永育さん追悼のためにモーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を弦楽のみ指揮者なしで演奏しました。永育さんとはサマコンで指揮していただいたことを覚えています。赤や黄の原色ジャケットを着こなしたド派手系ファッションは、マロに受け継がれています。

プログラム最初のエグモント序曲。冒頭から気合の入った弦の響きで充実感があったと思います。演奏中、隣のヴィオラパートから黒いものが飛んできてプルトの相方の前まで転がりました。演奏が終わってよく見るとミュートでした。どうやったらミュートが飛ぶのかわかりませんが、がんばったね!

モーツァルトは編成上底弦が厚く、練習ではしばしば大きすぎると注意されていたので、力まずに弾くことを心がけました。いいバランスになったかな? 第1楽章のテンポは、マロによると遅い方が難しい。というのも、全部弾こうと思えば弾けるからですって。もちろん速くても全部弾く努力はしますけど、残念なところも。本番は適度に速かったf^^;。フィナーレはどういうことになるか予測不能でしたが、ゲネプロではこれ以上速くしませんといわれて、実際その通りでした。この楽章では、毎回マロがなにかドイツ語で叫んでいて、それに合わせて間を取るように指示された部分があるんですが、なんと言ってるのかがわからない。しかも言ってる言葉がときどき違っている気もする。休憩中にパート仲間や近くのコンバス、ヴィオラの人に聞いたところ、わかっていたのはごく少数だったことが判明。だれか聞いてよ(爆)。まあ、タイミングが合ってればいいかf^^;。

チャイ4は2回目で、今回はちょっぴりですが前より弾けるようになりました。第1楽章はだいたいいけた。金管隊の全力が聴けました。大好きだぞf^^;。第2楽章のあのメロディーはやっぱり難しい。オーボエソロからは打ち上げで脱力の替え歌が披露されました。早く教えてくれたらそれで練習したのにf^^;。第3楽章、中間部の木管が素晴らしい。フィナーレ、例の難所は、全部間違ってもいいから全弓でガシガシ弾けとマロが言うので、やりました(爆)。ここは、音程とかではなくて、背後でざわざわ不安を掻き立てるような効果音だというお話でした。とはいえ全部は間違ってなかったと思うけどねf^^;。フィナーレ最大のヒーローはシンバルだったようです。通常は16インチのところ、20インチを使っていて、マロによるとこのサイズはN響でも最後に力尽きてしまうとのこと。あっぱれです。アンコールは『白鳥の湖』からハンガリーの踊り。交響曲の第3楽章とこのアンコールでは、ピッツィカートでバンザイしろというマロの指示があり、理性が邪魔してなかなかできないので全員アホになってやりました(爆)。実際、するとしないとでは響き方が違うらしい。

レセプションではマロと同じテーブルについてしまい、直接お話を伺うことができました。この機会に、練習を通じて気になっていたことを大きく3つお尋ねしました。

1. ゲネプロで全曲通さず、確認だけとしたことについて。通常でもゲネプロではある程度セーブして本番に取っておきましょうというようなことを言うが、実際にはここで燃え尽きたりしてゲネがいちばんよかったという場合も多いため、あえてこういうやり方にしたのだそうです。現に、これで本番に向けてどんなすごいことになるのかという期待が高まったと多くの団員が認めていて、効果的な指示でした。一方で、全部通してくれないと困るという人もf^^;。

2. 「音程がズレてもいい、縦がズレてもいい、しかしフレーズ感はなくしてはならない」という指示について。マロによると、実際にベルリン・フィルやウィーン・フィルでも縦は微妙にズレているが、それをあえて揃えようとはしない。縦を合わそうとする指揮者は日本人だけで、その結果音楽が死んでしまうそうです。4月定期の大河内雅彦さんもパートごとの流れがあるから必ずしも縦を揃える必要はないと語っておられたのと共通する考え方でしょう。逆にフレーズ感が共有できれば、縦は自然に合うともいえますね。

3. 「ダンとアンヌのように」について。これ、ヴァイオリンに対しての指示だったのですが、その場で反応できたのはみっちを含めて数人だけf^^;。50年前の特撮番組だよ。マロが言っていたのは「ウルトラセブン」の最終回で、ダンがアンヌに自分の正体を打ち明ける場面です。ここでシューマンのピアノ協奏曲が流れるのですが、マロはこれについてウルトラセブンの音楽を担当した冬木透に直接次のように聞いたそうです。シューマンがクララに自分が精神障害であることを打ち明けたように、ダンとアンヌに重ねたのかと。マロ鋭い! すると冬木透は、そうじゃなくてリパッティが好きだから彼が弾いた音源を使ったんだと。えーっ(爆)。

みっちのようなレイトスターターが、こんな風に世界的なプロの音楽家と演奏について楽しく話ができる日が来ようとは、感無量。北九響とマロに感謝です。マロは来年も来てくれるそうなので、乞うご期待!
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