昨日に続き、2025年10月25日(土)に国立天文台・三鷹キャンパスを中心に近隣の施設と共に開催される「三鷹宇宙の日」に合わせて、電磁気学をテーマに取り上げた。昨2024年10月19日(土)に開催された国立天文台・三鷹キャンパスの展示ブースと共に、プロジェクトについても紹介する。
写真 詳細 三鷹・星と宇宙の日2025 開催のご案内
https://www.nao.ac.jp/news/events/2025/20250808-openday.html
以下 関連日記 本作で取り上げる JASMIN計画を説明
国立天文台2022年10月29日の特別公開の模様
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1988535013&owner_id=32437106
目次
・電磁気学(2)磁界について ビオ・サバールの法則 ガウスの法則
・国立天文台三鷹キャンパス 2024年10月19日(土)特別公開レポート
<電磁気学(2)磁界について ビオ・ザハールの法則 ガウスの法則>
(1)から(4)2025年10月22日付け
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1990931387&owner_id=32437106
目次
(5) 磁界についての解説
(6) 磁束密度を応用発展させたビオ・ザハールの法則 について
(7) ガウスの法則
(5)磁界についての解説
以下 電子の運動 参考記事 ISASニュース 1997.12 No.201
第12回 第12回 「シンクロトロン放射」宇宙科学研究所 槇野文命
https://www.isas.jaxa.jp/ISASnews/No.201/micro.html
電磁波に関して、真空中は、波長の短いガンマ線やX線も波長が長い電波も、光速で伝わる。電子を磁場の中で運動させると、まっすぐ伸びる磁力線の影響を受けて、円を描くように回転する。磁力線と周回運動する電子の移動方向が直角である。いわゆるローレンツ力という。フレミングの左手法則に従えば、親指が導体にかかる力、人差し指は磁界の方向、中指は電流の方向を指す。
例えば、電動機(でんどうき)は磁界(磁石)を回転させ、導体(コイル)に流れる電流を回転力として利用する。いわゆる「電動機の原理」である。
詳細 フレミングの左手と右手の法則 中部電気保安協会より
https://www.cdh.or.jp/info/electric/foundation2/03.html
一方、フレミングの右手の法則では、「電磁誘導現象」の理解に役立つ。親指は導体が動く方向。上向きに伸ばした人差し指は磁力線の方向、水平に向いていた中指は電流の方向である。磁界・導体・起電の役目を、普段日常に使う手の動きから意識できるようになった。発電機は、導体と磁界の2つ力を用いる。一般的には磁界を利用していた。
直接電流による磁場は、以下の式である。
掲載元 詳細記事 Try It 高校物理電磁気39 直接電流の磁場より
https://www.try-it.jp/chapters-8559/sections-8688/lessons-8697/
電流と磁場の関係を示すには、身近な道具を使う。電流を流した導線のそばに、磁針を置くと、振れるのである。次に縦向きに伸びた導線{I(A)}に対して、上向きの電流を流す。すると、電流の廻りに 同心円状に磁場 が生まれる。電流がつくる磁場の方向はフランスの物理学者アンドレ=マリ・アンペールが提唱した「右ねじの法則」によって導かれる。
五本の指を使うと、理解が深まっていく。親指を電流が進む方向、つまり縦に伸ばして、他の4本指を曲げる。すると、反時計回りに回っていく。磁場の強さをHで表す。
導線からr[m]離れた場所を例えると、、磁場は円に対して 接線方向 となる。つまり、磁場の向きは円の半径に対し垂直になる。親指を伸ばして、人差し指を立てた状態を意識すると分かりやすい。
次の問題は、磁界の大きさHである。電流Iに比例し、距離rに反比例する。直線電流の公式は以下の通り。
<参考記事終わり>
(6)磁束密度を応用発展させたビオ・サバールの法則
記号Bで記述される磁束密度は、単位面積を通る磁束数のことを差す。電流の作る磁束密度はビオ・サバールの法則を説くことで明らかになる。例えば、真空中にある無限長直線導体に電流Iが流れる時に、点Pにおける磁束密度は次式で求められる。
写真=磁束密度の式 掲載元 詳細記事 Cyber net 磁束密度より
https://www.cybernet.co.jp/ansys/learning/glossary/jisokumitsudo/

ビオサバールの法則とは、電流の存在によってその周りに生じる磁場について明らかにする。「電磁気学」の分野に属し、時間に依存しない静電場に対するクーロンの法則に対応する。磁場は距離、方向、およびその電流の大きさなどに関連することが判明した。名前の由来は、1820年に発見したフランス人物理学者『ジャン=バティスト・ビオ』と『フェリックス・サバール』にちなむ。
続いてビオサバールの法則 掲載元 詳細記事 Electorical Information
【ビオ・サバールの法則とは】『直流電流』や『円電流』の磁界の強さの導出など!
https://detail-infomation.com/biot-savart-law/
引用文を若干修正「(1)式より、導体の微小部分dlが作る磁界の強さdHは、電流の大きさI、微小部分dl、sinθに比例する。クーロンの法則と同様に距離Rの2乗に反比例する。係数14πは実験結果から得られた係数。
なお、導体の微小部分dlに流れる電流(電流素片Idl)が作る磁界の強さdHは『距離R&磁界の強さdH&電流素片Idl』が直角になるようにしなければならない。すなわち、『電流素片Idlのsinθ成分(Idlsinθ)』を考慮する必要があるため、(1)式にsinθが入る。」
<引用文の若干修正終わり>
(7)ガウスの法則
続いて説明するのは電荷と電気力線の本数の間に成り立つガウスの法則である。1835年にドイツの数学・天文学者のフリードリヒ・ガウスが発見し、1867年に発表した。既に1864年にジェームズ・クラーク・マックスウェルによって、数学的に整備されている。電場と磁場が統一され、光が電磁波であることが導かれた。
ガウスの法則は以下の式である。
出展:掲載元 Electorical information
https://detail-infomation.com/gauss-law/
1枚目写真
ある閉曲面(上図では立方体)を貫く電気力線の総本数N[本]は、閉曲面内部に存在する電荷の電気量をQ[C]とすると、
N=4πkQ=Qε0[本]
写真2枚目 開曲面と閉曲面
曲面を貫く電気力線の総本数N[本]は閉曲面内部に存在する電荷の電気量Q[C]に比例する
ここで閉曲面とは完全に閉鎖された立体のことを指す。例えば、下図の場合、左側の図形は完全に密閉され、閉曲図となる。対照的に、右側の図形は天井部分があいていることで、閉曲面ではない。
次に電気力線の総本数N[本]が⌈N=4πkQ=Qε0[本]⌋となる理由について解説する。
{ガウスの法則の導出}
単位面積{1�屐僂魎咾�電気力線の本数は、電場の強さE{N/C}と同等になる。ある閉曲面を貫く電気力線の総本数N[本]について、『電気力線の本数と向きの定義』を学ぶことで、導くことができる。
上図に単位面積(1m2)の平面とその平面を垂直に貫く電場を示す。電場の強さはE[N/C]で表す。
平面を貫く電気力線の本数について疑問が深まる。
『電気力線の本数と向きの定義は、ある法則がある。
上図においては、単位面積(1m2)の平面を貫く電気力線の本数はE[本/m2]となり、平面に対して垂直に電気力線が貫いている。
例えば、下図の場合、電場の強さEが5[N/C]と具体的に数値が明記されていた。「単位面積(1m2)の平面に電気力線は5[本/m2]貫いている」ことを意味する。
写真=E5{N/C}の例
電気力線の本数と向きの定義(例)
電気力線とは、このように電場(電界)の様子を仮想的な線で表したものである。
次に一例として、上図に示すように、半径rの球があり、その球の中心に点電荷Qがあると仮定して説いてみる。
写真=球面図
球を貫く電気力線の総本数は一体何本になるのか。
上図に記された通り、点電荷Qから出る電気力線は、球を貫く。電気力線の総本数が、点電荷Qから出る電気力線と結びつく。
次に、球を貫く電気力線の本数を求めてみる。
写真=球を貫く電気線本数の求め方
点電荷Qから距離rの位置における電場の強さはE[N/C]は
E=kQr2[N/C]
となる。
『電気力線の本数と向きの定義』より、球の表面の単位面積(1m2)を貫く電気力線の本数は電場の強さE[N/C]と同等である。
球の表面の単位面積(1m2)を貫く電気力線の本数==EkQr2[本/m2]
となる。また、半径rの球の表面積S[m2]は
S=4πr2[m2]
である。すなわち、球の表面S[m2]を貫く電気力線の総本数N[本](すなわち、点電荷Qから出る電気力線の総本数N[本])は、
N===E×SkQr2[本/m2]×4πr2[m2]4πkQ[本]
と答えが出た。ここで、上式にあるkはクーロン定数を意味し、
k=14πε0
と表される。したがって、球の表面S[m2]を貫く電気力線の総本数N[本]は、
N===4πkQ4π×14πε0×QQε0[本]
となった。
ガウスの法則を復習すると、ある閉曲面を貫く電気力線の総本数N[本]は、閉曲面内部に存在する電荷の電気量をQ[C]とすると、
N=4πkQ=Qε0[本]
になる。
ある閉曲面→半径rの球
閉曲面内部に存在する電荷→半径rの球の中心にある電気量がQの点電荷
となる。あくまで式の導出のために、半径rの球の中心に点電荷Qがあることになる
閉曲面を貫く電気力線の総本数N[本]は下図のように、電荷の位置、閉曲面の形、電荷の形によらずN=4πkQ[本]との公式が成り立つ。
写真=電気力線の総本数 3つの図
ガウスの法則を簡単に表すと、閉曲面を貫く電気力線の本数は、閉曲面内の電気量Qに比例し、4πkQ本である。
宇宙現象は、電磁気学、または素粒子物理学など幅広い分野の知識が欠かせない。我々の身近な出来事についても、電磁気学や素粒子の影響を受けている。機会を改めて毎年行われている国立天文台・三鷹キャンパスの特別公開時の展示物について紹介する。
<国立天文台三鷹キャンパス 2024年10月19日(土)特別公開レポート>
国立天文台三鷹キャンパスは、年に一度、共に活動する近隣施設と共に、「三鷹宇宙の日」と題して、施設特別公開を行う。第一線で活躍する研究者が、展示ブースの前に立ち、一般の人々に分かりやすくプロジェクト内容を説明する。天文学者との触れ合いを通して、宇宙への好奇心が募っていく。次世代の子供たちが、天文学へ進むきっかけになれば、果てなく広がる宇宙への理解が深まる。2025年は10月25日(土)に開催される。私が参加した2024年の施設特別公開の模様とあわせ、現在進行中を含めて、プロジェクトを紹介していく。
目次
第1章 JASMIN望遠鏡で天の川銀河中心に迫る
(1) JASMIN望遠鏡で天の川銀河中心に迫る
(2) いて座Aスター近くの連星系発見!天体名「D9」
(3) 銀河中心方向の超新星残骸 天体名「G1,9+0,3」
第1章 JASMIN望遠鏡で天の川銀河中心に迫る
(1) JASMIN計画 望遠鏡の説明
初めに見学した展示は、JASMIN位置天文衛星の実物大の模型だった。2022年の一般公開時にも解説を聞いた。JAXAとの共同プロジェクトの一環で、赤外線の波長で天の川銀河の中心部を観測する。
写真=私が展示物を撮影

収差の少ないコルシュ光学系高分解能センサを搭載した。収差とは、レンズで発生するわずかな結像のズレのことである。ずれが少ない程、集光力が高くなり、解像度は高い。実際光は、波長が短いほど屈折率が大きくなる。結果的に障害物があると、光が収束する位置がずれやすい。一つの波長(色)でも複数の波長(色)でも、レンズの理想はすべての光が一点に集まる状況である。JASMINはコルシュ光学系と呼ばれる望遠鏡で、3枚の曲率を持つ鏡を取り付けた。広視野で、高い集光力を備えた。研究者に聞いたところ、一つの星に焦点を当てて、手前に惑星が通過した際に生じる「食」の現象を確認すると、次の目標に挑む。既に運用されている宇宙最大の望遠鏡、赤外線の波長で観測するジェームズ・ウェッブ(JWST)を使って、惑星が存在するか検証する。
詳細 収差について Canon
https://personal.canon.jp/product/camera/rf/rf-lensworld/knowledge/resolution
(2)いて座Aスター近くの連星系発見!天体名「D9」
以下 いて座A近くのブラックホールについて、写真掲載元 詳細記事 Forbes 2024年12月24日10時30分付
https://forbesjapan.com/articles/detail/76043/page2
天の川銀河の中心部へ行くほど、星の密集度は高い。混み合った環境に、どれだけの数の惑星が形成されるのか、明らかにすることで、常識が覆る。実際に、観測を積み上げた結果、惑星発見の期待が高まった。2024年12月17日付学術誌Nature Communicationsに掲載された論文によると、太陽質量の400万倍に達するいて座Aブラックホールの周囲に、連星系の存在が確認されたのである。発見に役立ったのは、南米チリのアタカマ砂漠に設置された欧州南天天文台(ESO)が使用するVLT(Very Large Telescope)である。15年分の収集データーから、巨大重力源いて座Aを取り巻くように、2つの天体が共通重心の周りを回っていることが判明した。
写真=天体「D9」
ブラックホールの重力の影響を加味すると、2つの天体は長くとどまることはできない。初めてブラックホールの周囲で発見された「D9」と名づけられた連星は、推定わずか270万歳である。100万年以内には互いにひきつけあい、衝突合体することで、単一星として輝くとみられている。論文の共同執筆者で、チェコ・マサリク大学とドイツ・ケルン大学の研究者のミハル・ザヤツェクは、発見の成果を語った。「D9系は、星の周囲にガスと塵(固体微粒子)が存在する明確な兆候を示している。これはD9が、超大質量ブラックホールの近くで形成されたに違いない、非常に若い恒星系である可能性があることを示唆している」
いて座Aの周囲での連星系の発見は、太陽系外惑星探査に、大きなヒントを与えた。可視光のGia衛星では、周囲のチリの雲に阻まれ探査は容易ではなかった。赤外線望遠鏡により、分厚いチリの奥の世界が見えてきた。
(3)銀河中心方向の超新星残骸 天体名「G1,9+0,3」
天の川銀河中心近くにおいては、いて座近くにG1,9+0,3と呼ばれる超新星残骸が確認されている。
写真=超新星残骸とみられるG1,9+0,3 撮影 出展先:チャンドラX線天文衛星 2016年3月30日
https://chandra.harvard.edu/photo/2016/g19/
1984年には電波望遠鏡によって、明らかにされていた。角直径が非常に小さく、1000歳以下の非常に若い天体と推定されていた。2007年、チャンドラによるX線観測で、当初の超大型干渉電波望遠鏡群による観測の時よりも約15%拡大していることが判明している。2024年1月から稼動しているJAXAが打ち上げたX線撮像衛星XRISMも銀河中心部を狙う。2024年3月18日付、銀河の中心方角、たて座の超新星残骸「G21.5-0.9」を観測したことを報告した。中心部に存在する中性子星パルサーの回転運動に伴い、プラズマの風により、発光現象を起こしている。
詳細 X(旧ツィッター)アカウント XRISM たて座の超新星残骸「G21.5-0.9」を観測 2024年3月18日付
https://x.com/XRISM_jp/status/1769698043022962940
JASMINが稼動すると、アット驚くほどの発見が待っているはずである。日本の二つの代表する研究機関が、協力して、着々と準備を進めていく。
続く。
関連日記
重力波 2020年12月9日付
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1977756175&owner_id=32437106
素粒子 2025年2月6日付
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989353995&owner_id=32437106
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