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2025年05月27日15:17

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リアル・ペイン 心の旅(A Real Pain)

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 「僕らの世界が交わるまで」で監督デビューを果たした俳優ジェシー・アイゼンバーグが監督・脚本・製作・主演を務めたロードムービー。第97回アカデミー賞で脚本賞と助演男優賞にノミネートされ、キーラン・カルキンが助演男優賞を受賞した。

ニューヨークに住むユダヤ人のデヴィッドと、兄弟のように育った従兄弟ベンジー。現在は疎遠になっている2人は、亡くなった最愛の祖母の遺言によって数年ぶりに再会し、ポーランドのツアー旅行に参加することに。正反対な性格のデヴィッドとベンジーは時に騒動を起こしながらも、同じツアーに参加した個性的な人たちとの交流や、家族のルーツであるポーランドの地を巡るなかで、40代を迎えた自身の生きづらさに向きあう力を見いだしていく。

アイゼンバーグがデヴィッド、テレビドラマ「メディア王 華麗なる一族」のキーラン・カルキンが従兄弟ベンジーを演じ、第82回ゴールデングローブ賞や第97回アカデミー賞で助演男優賞を受賞。共演は、「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」の監督としても知られる俳優ウィル・シャープ、「フェリスはある朝突然に」のジェニファー・グレイ。「僕らの世界が交わるまで」に続いて俳優のエマ・ストーンが製作に名を連ねた。(映画.comより)





<2025年2月2日 劇場鑑賞>

 ドラマを見ない私は、「キーラン・カルキン!元気だったのか!まだ俳優やってたのね」などと、まずそこに感動していました。ちゃんとドラマで賞をもらっているキーランに大変失礼でした。反省。マコーレーの「ホーム・アローン」をリアルタイムで見て来た私の世代は、その後のごたごたも詳しくないけどある程度知っています。弟たちをちゃんと区別はできなかったけれど、「ここまで親が争うなんて、かわいそうな子供たち」と思っていました。お金があるとろくなことはないのね、と。

 しかし!やっぱり才能は開花するのですね。キーランの今までに詳しくはないけれど、この作品の彼は素晴らしかった。もちろん、ジェシー・アイゼンバーグも。普段はあんなにせわしなく喋り倒しているのに、今回は危なっかしいキーランを口数少なくフォローし、それでいて自由で愛らしいキーランにちょっと妬いている、そんな難しいキャラをうまく演じていました。こんなシリアスなジェシーを見たのは初めてかも。

 祖母の死をきっかけに久しぶりに再会し、「ホロコースト・ツアー」に参加する従兄弟のキーランとジェシー。彼らは、祖母の生家に寄るために、ツアーの終盤には離脱する予定です。多彩な他のメンバーと共に、ワルシャワ・ゲットーの英雄記念碑、ワルシャワ蜂起記念碑、ルブリン強制収容所など、その辺を研究しているという学者肌のツアーガイドと共に巡ります。この眼鏡をかけたガイド役が、まさか先日見た「エマニュエル」で屁理屈垂れてたミステリアスな男と同一人物だったなんて、全然わからなかったどころか、今でも半信半疑です。化けるもんですねぇ。

 いろいろ考えさせられる映画でした。ヨーロッパの歴史に詳しいわけではないですが、キーランの「知識だけでは感じることはできない」と言ってガイドに詰め寄るところや、「なんでホロコースト・ツアーに行く自分たちが贅沢な一号車に乗ってるんだ。かつて同じこの線路でユダヤ人は強制収容所に送られたというのに」と、突然立ってしまう(そしてジェシーは当然後を追う)ところなどは、「こんなメンバーがいると迷惑だろうな」と思いつつも「一理ある」と思ってしまったり、ツアーを離脱した後も続く彼らの”祖母の家だったところ(今は違う人が住んでいる)”を訪ねる旅、そして冒頭と同じ空港に帰って来るまでのシーンもしっかり描かれ、「人を観察するのが趣味」なキーランが一人空港に残るラストは、余韻の残るものでした。

 いい映画だったな。キーランのオスカーも納得かな。もちろん、他の助演男優賞のノミニーたちも素晴らしかったけれど。
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