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2025年05月23日20:20

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君たちはどう生きるか

2023年に公開されたスタジオジブリのアニメ作品をテレビ放送録画で観ました。ここでストーリーを追うつもりはありませんが、タイトルとなった吉野源三郎の小説を知らないので、感想には勘違いもあるかもしれません。

前作『風立ちぬ』と時代と舞台設定がほぼ同じで、若くして亡くなる恋人との関係が主軸だった前作に対し、若くして亡くなった母親とその息子の関係が主軸になっています。父親も登場しますが、ストーリーにはあまり絡みません。そういえば、この父親は飛行機会社の社長らしく、ここでも『風立ちぬ』とのつながりを感じさせます。同じような話をどうしてまた?というのが最初に感じた疑問。なにか描き足りないものがあったのか?

疎開先で謎のアオサギに誘導されて、少年が屋敷の近くに人知れず建っていた塔に近づくことで冒険が始まります。このあたり『となりのトトロ』っぽい。屋敷で働く7人の婆ちゃんたちは、どことなく『千と千尋の神隠し』っぽい。江戸時代に空から降ってきたという塔の姿が『未来少年コナン』の残され島を思わせる。塔の外観や塔の中での追いかけっこが『コナン』や『天空の城ラピュタ』っぽい。塔の世界でたくさんの帆船が海?に漂流している絵が『紅の豚』っぽい。などなど、これまでの宮崎駿作品を彷彿とさせる場面が次々に展開します。これはつまり集大成?それとも走馬灯を見せられているのか?

少年の冒険の目的自体や少年をめぐる家族関係は解決するので、物語としては一応完結しているといっていい。しかしそれ以外に謎が多く、例えば塔の入口にラテン語?の文字が書かれていたり、塔の世界で石の墓の門に「我ヲ學ブ者ハ死ス」と書かれていたり、アオサギ以外にもペリカンやインコの群れが襲ってきたり、石の悪意だの石の積み木で世界のバランスを取るなど、こうやって並べていくと、どうも「石」になにかがあるわけですが、どこから来たのかなどの答え合わせはなく、あっさり物語は終わります。ちなみに小説の『君たちはどう生きるか』は、屋敷内で少年が発見します。開かれたページに母親が少年に宛てて書き残した言葉が添えてあり、少年は本を読みながら涙をこぼします。関連はこれだけで、内容についての言及は一切ありません。このため、映画を観たが意味がわからないという感想が続出したようで、そういう疑問に応えるために深堀り考察する人もいるらしいf^^;。それはそれで楽しめますね。

個人的には、ありのまま見たまま受け止めて、意味とか隠喩とか象徴とかは別にいいんじゃないかな。考えるな、感じろ(またです)。個人的には、ウィキペディアにル・グウィンの『ゲド戦記』シリーズの記事を4作目まで書いた関係で、世界の均衡という概念や石に力や悪意があるという設定が宮崎駿アニメとの共通点として挙げられます。もしかしたら、息子・宮崎吾朗のアニメ『ゲド戦記』への鬱屈した思いがこの作品に影響を及ぼした可能性はあるでしょう。
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