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2025年03月04日17:11

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花嫁はどこへ?(Laapataa Ladies)

 インドの人気俳優アミール・カーンが製作を手がけ、ひょんなことから取り違えられた2人の花嫁の思いがけない人生の行方を描いたヒューマンドラマ。

大安吉日のインド。育ちも性格も全く異なる2人の女性プールとジャヤは、それぞれの花婿の家へ向かう途中で、同じ満員列車に乗り合わせる。しかし2人とも赤いベールで顔が隠れていたため知らぬ間に入れ替わり、そのまま別の嫁ぎ先に連れて行かれてしまう。予期せぬ旅を通して新しい価値観と可能性に気づいたプールとジャヤは、周囲の人々をも笑顔にしながら、生まれて初めて自分自身の手で人生を切りひらいていく。

インフルエンサーとしても注目される俳優ニターンシー・ゴーエルがプール、本作が映画初主演となるプラティバー・ランターがジャヤを演じた。アミール・カーンの元妻で「ムンバイ・ダイアリーズ」などで知られるキラン・ラオ監督がメガホンをとり、豊かな大自然とインドの魅力たっぷりに描き出す。(映画.comより)





<2024年11月24日 劇場鑑賞>

 なかなかに良作でした。皆が同じ花嫁衣装を身に着け、同じような大安吉日に結婚するお国柄、なんで花嫁の手を取るとき相手を確かめないのか(だってベールを頭からかぶっている花嫁には何も見えないわけだし)、いまだに不思議ではあるのですが(笑)、ともかく、まったく性格の違う女性が取り違えられてしまったことで、連鎖的に起きる悲喜こもごもを描いた作品です。

 とある田舎町。古い因習が残る(別の)田舎町で「いい妻になること」すなわち、お料理上手、裁縫上手で黙って夫に従っていること・・・を母に教育されてお嫁に来たプール。もちろん、そんなプールを夫ディーパクは大好きだし、プールだって特に不満にも思わず結婚しました。片や同じ衣装を身に着けていたジャヤは、しっかりした女性に見えます。そしてディーパクは、結婚式のあと、実家に向かう電車から降りる時に、違う女性ジャヤの手を引いてしまうのです。ベールをかぶっているため、実家に着くまで間違いに気づかなかったディーパク。田舎の実家は大変な騒ぎになります。

 電車は終点まで来てしまいました。降ろしてもらえなかったプールは何が何だかわかりません。あたりは真っ暗です。ここがどこかもわかりません。こんなところで女が一人。口数が少ない(それがよしとされてきた)田舎の女性は、誰かにものを尋ねることもできず、おろおろするばかりです。貴重品はすべて夫に預けてありました。また、夫についてゆけばいいと思っていたので、嫁ぎ先の村の名前もちゃんと覚えていませんでした。降りるはずだった駅の名前もちゃんと把握していないのです。何の手掛かりも持たない彼女は、花嫁衣裳のまま、駅で飲料やおやつを売るお店のおばちゃんに拾われ、そのままそこで働くことになります。嫁ぎ先の地名もわからない花嫁に、おばちゃんは呆れるばかりですが、それでも料理上手な彼女のお菓子はおいしかったし、哀れな彼女を放り出すわけにもいきません。駅に居ついている男たちとも仲良くなり、なんとなくそこでの生活が始まるプール。ただし、夫が見つけてくれるまでは、と花嫁衣装は脱ぎません。

 片やのジャヤ。多くを語らないのは同じですが、不可解な行動を取ったり、お名前がウソだったりしたので、村の人々は不審に思い始めます。美人だし、すわ結婚詐欺かと地元の警察官は探りを入れ始めます。



<ここからネタバレ>

 ジャヤは成績優秀な生徒でした。本当は農業を研究したいと思っていたし、事実その勉強もしていました(実際にこの村でも飢饉に対してアドバイスしようとする)。奨学金も獲得し、大学に進めるはずでした。しかし、母親はじめ周りがそれを許さなかったのです。「売り物になるうちに」「いいところへ嫁に」「学問なんてとんでもない」・・・こっそり姉とつるんだジャヤは、婚姻で街を出、逃げ出すつもりだったのです。なんとかして学校までたどり着くつもりでした。予期せぬことで驚きましたが、予定は変えません。こっそりお金の手続き(?)に郵便局に行ったりしたので、不審がられたのですね。

<ネタバレおわり>



 もちろん、双方の夫たちは必死に妻を探すので、やがて二人は見つけてもらえます。しかし、夫の性格はかなり違ったのです。二人は幸せになれるのか?

 と、ハラハラしたところで、しつこいだけかと思っていた例の警察官が名奉行ぶりをみせて驚かせます。私も「へぇ〜」と思いました。現実にはあり得ないかな、と思うほど突飛なものではありましたが、彼のおかげでこの映画はハッピーエンドを迎えるのです。がんばれ!女性たち!幸せになってね〜。

 とても気持ちのいい映画でした。なにも女性の社会進出だけが女性の応援歌ではありません。家族のため、家事をそつなくこなすことを幸せと感じる女性もいるし、家事をきちんとこなすって、案外才能がいることだと思うのです。逆に、家事を計画的にきちんとこなせる人は、仕事をしてもきちんとできる、私はそう思います。
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