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2024年05月26日00:11

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柏崎紀行13　柏崎神社　／　柏崎招魂所及び戊辰墓石群・生田萬の墓碑及び供養碑

　５月３日金曜日は、最上屋本店から国道352号線を北上して、柏崎神社へ赴きました。
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　祭神は大己貴命(ｵｵﾅﾑﾁﾉﾐｺﾄ)、即ち大国主命(ｵｵｸﾆﾇｼﾉﾐｺﾄ)です。

　柏崎神社から少し北上すると「柏崎招魂所及び戊辰墓石群・生田萬の墓碑及び供養碑」〔柏崎市指定史跡〕があります。
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　慶応４(1868)年閏４月の鯨波戦争や５～７月の長岡戦争で戦死した官軍各藩士58名の招魂所・墓地が明治元(1868)年10月に当地に建てられました。

　その中には日柳燕石(ｸｻﾅｷﾞｴﾝｾｷ；1817～68)の墓もあります。燕石は讃岐国の博徒で、千人を超える浮浪の徒の首領となりますが、勤王の志も篤く、尊攘派志士とも交わりました。

　慶応元(1865)年、長州の高杉晋作が幕吏に追われ讃岐国那珂(ﾅｶ)郡榎井(ｴﾅｲ)村の燕石を頼って亡命したのを匿って逃亡させたため高松藩によって捕縛されて投獄されましたが、高松藩が新政府へ恭順したため慶応４年１月20日に釈放され、直ちに京都に上って書を奉じると、朝廷は召して御盃を賜い、燕石を桂小五郎と共に西国地方周旋役に任じました。仁和寺宮彰仁(ﾆﾝﾅｼﾞﾉﾐﾔｱｷﾋﾄ)親王が会津征討越後口総督に任じられると燕石は秘書兼軍日誌記録係として遠征に従って越後入りしますが、柏崎にて病に倒れ、８月25日に亡くなりました。享年52。爪髪は故郷香川の先祖歴代墓所に葬られています。

　明治32(1899)年になって生田萬(ｲｸﾀﾖﾛｽﾞ；1801～37)の墓も招魂社の片隅に建てられました。

　萬は上野国館林藩士の長男として生まれ、24歳の時に国学者平田篤胤(ﾋﾗﾀｱﾂﾀﾈ)に師事しました。政策にも明るく、館林藩にも改革を促しましたが受け入れられずに追放処分を受け、下野国太田で私塾を開いていましたが、柏崎の船問屋間瀬九郎右衛門や柏崎神社の神官樋口英哲の招きを受けて柏崎へ移住、桜園と称する塾を開きました。
　天保８(1837)年２月、大坂で大塩平八郎の乱がおこりますが、それに刺激された萬は、前年の天保大飢饉で困窮していた柏崎の農民達を救うべく、同年６月１日、６人の同志と共に蹶起、柏崎陣屋を強襲しますが、同志４人が討ち死にしたため、浦浜へ逃れた後に自刃しています。陣屋側では死者３人・負傷者７人が出ています。
　その外、当地には天保４(1833)年の飢餓による餓死者の供養塔等も見られますが、これらの石碑は江戸時代の火葬場にあった物を、大正時代になって生田遺跡保存会が移転、整備したものです。

　柏崎招魂所から東進すると、市立柏崎小学校の校庭に明治天皇行在(ｱﾝｻﾞｲ)所の石碑が建っています。明治天皇は明治11(1878)年に北陸巡幸を行い、当地に立ち寄っています。

　更に東進すると、柏崎ソフィアセンターと称する市立図書館があります。

　ここには、学塾三餘堂関係資料〔新潟県指定文化財〕・村山家和算/天文学関係資料〔新潟県指定文化財〕・蓮の露(ﾊﾁｽﾉﾂﾕ；貞心尼自筆の歌集)〔柏崎市指定文化財〕・伊米遅能布美(ｲﾒﾁﾞﾉﾌﾐ；生田萬の著書)〔柏崎市指定文化財〕・加賀美能牟呂乃於毛迦冝(ｶｶﾞﾐﾉﾑﾛﾉｵﾓｶｹﾞ；生田萬の著書)〔柏崎市指定文化財〕等が保管されています。