日本経済の見通しが読みにくくなってきました。もっと言えば、「一生懸命に頑張っても米国、中国の経済大国が不安定のために、巻き込まれてしまう」状況になってきました。したがって、今日大丈夫だから明日も大丈夫だ」とは言えなくなりました。そんな中、長引く不況の中で苦しんできましたから、「明日は晴れるかな」といっている日にちが多くなりました。でも日本最大の貿易相手国である中国は、景気のブレーキを踏み続けており、経済崩壊するまでとばっちりを受け続けることになりそうです。
一方、アメリカの方は選挙の年ということもあり、お互いにトランプさんもバイデンさんも「薄氷を踏む思い」で「見え張りの舌戦」に明け暮れて、「願望」か「事実」かが見えにくくなり、「ウクライナ」にしろ「イスラエル」にしろいろいろ「制裁」を試みますが、直接当事国ではないために、ビシッと影響力を浸透させることが難しく、「プーチンの訪中待ち」の状態になっています。
翻って国内経済は一見「物価上昇を上回る賃金上昇」を垣間見たので、世論は「景気向上」を夢見ていますが、その後も「物価の上昇」が続いて、「水道・ガス・電気の高騰」から始まって、野菜、果物、肉、魚、調味料、菓子などの毎日の生活必需品が値上がりしていきました。これだと年金生活者だけでなく、サラリーマンも耐久消費財や観光消費を拡大できなくなります。
今、注目されているのは「日銀の金利政策」がいつ引き上げられるのかという問題で、世界中の国が「異次元緩和の正常化」を急いでいる中で「日本だけがぬるま湯から抜け出さない」ために円安が進み、�ヽ飴颪瞭�本株式投資�▲哨鵐售覿箸留簗燭北鯲�つ一方、�〕�入物価の高止まり��外国企業に対するＭ＆Ａ価格の戦略停滞などで庶民の暮らしにはマイナスに働いています。特に首都圏の不動産や優良日本株が外国人に買い占められて、日本人が苦しむという現象が起きています。日銀には「状況に合わせる姿勢」から「国内経済を守るために戦う姿勢」への転換という発想を求めたいと思います。
部分的な話で恐縮ですが、ＡＩ・ＥＶの勃興を契機に「半導体産業への補助金」をつぎ込み「半導体工場の建設ブーム」に沸いた昨年に比べて、今年はネタ切れ気味で「大阪関西万博」ももう一つ盛り上がりに欠けていますが、今最も恐れていなくてはならないことは、それらの「新しい2㌨〜3㌨の先端半導体の販売先(顧客）がいない」ということです。つまり28㌨で十分な自動車用の半導体は安い中国製でも十分であり、それは米国の制裁対象外となっており、2㌨〜3㌨の半導体を欲しがる「生成ＡＩ］の高性能サーバーのメーカーが日本にないということであり、アメリカには今を時めくエヌビデアが供給することになっているわけで、「製品はできてもお客はどこ？」という状況になっています。
それよりももっと大事なことは「ＥＶの電池」の知恵を持ち寄って、早く「日本標準」を定めて、安価で軽量、長航続距離、短充電時間、長寿命の「車載用電池のデファクトスタンダード」を早く作ってしまってほしいと思います。そのことが世界のＥＶの主導権を確立する早道ではないかと思います。その結果世界市場で主導的な立場が確立できれば、世界のCＯ²削減に大きく貢献できますし、世界で主導的な立場を与えられます。あとは急坂やハイスピードでも焼き切れない動力モーターの競争になります。後はそれに合わせたメンテナンス体制や充電設備の整備などがそれに続いて進められていきます。
こうした技術の進歩で、市場を作っていくことが、消費者の安心と自信につながり、需要を刺激して好景気をもたらします。反対に最先端半導体のように「なんに使うの？。なん個いるの？」が見えないままに、「そのうち何とかなるだろう」では大きな金をどぶに捨てるようなものです。もっと早く「量子コンピューター」や「サーバー」などの使用を決めて、そこに向かって「設計開発」を進めるべきで、それができなければアメリカのエヌビディア製のものがなだれ込んできて、「日本製はいらない」ことになりかねません。半導体は単なる部品にすぎません。それ単体では何個あっても、何の役にも立ちません。
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