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2024年04月03日19:25

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「ニナとハリネズミの秘密」

『ニナとハリネズミの秘密』
TAAF2024の「招待作品」として鑑賞。
2023、フランス・ルクセンブルク、77分、アラン・ガニョル&ジャン=ルー・フェリシオリ監督
フォト フォト

2013年に国内公開された長編『パリ猫ディノの夜』で日本にも根強いファンがいるフランスの作家ガニョル&フェリシオリの最新作で、ファンにとっては待望の対面。
まさかここで観られるとはと目を疑った。こういう嬉しいセレクトがあるからTAAFは見逃せない。
ちょっとクセのあるキャラクターが彼らの特徴で、何故か常に大小問わず犯罪が絡む。
今回は10才の恋する少年少女を中心に、警戒厳重な工場に隠された財産を探す物語。
タイトルのハリネズミは少女ニナのイマジナリーフレンドとして画面に登場する。
彼女たちの冒険の結末と共に、かくあるべきイマジナリーフレンドの使い方も見もの。
絵本のように平面的に様式化された背景美術も魅力的で、ややくすんだ色彩設計と似合う。
そこに展開する二人の初恋の行方は瑞々しく観る者の記憶を刺激するが、そこはフランス映画。洒落ている。
ニナの10才にしての小悪魔ぶりなどさすが。
ニナに恋する少年メヘディに恋愛指南する兄もいい存在感。
彼らの作品ではおおむね犬がひどい目に遭うのもお決まりで(犬が嫌いなのか?逆か?猫好きなのは伺える)、本作にも犬が登場。
出て来るだけでにやりとしてしまう。
部屋にチラッと『となりのトトロ』のポスターが映り、エンドロールによるとちゃんとマルシーを取っての使用だ。
音楽の使い方も洒落てセンスいい。
77分の時間も洒落た小品としてのまとまりがある。
単独での公開はボリューム的にも難しいだろうから、ガニョル&フェリシオリ特集などあれば望ましいところ。フランス映画祭などではどうだろう。

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