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2024年03月13日23:15

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「ソウルメイト」感想

 これは、デレク・ツァン監督のデビュー作でもある中国映画「ソウルメイト ~七月と安生」の韓国版リメイク。
 監督は、TVでドキュメンタリー作品を手掛けて来たミン・ヨングン。

 済州島で、小学校からまるで姉妹のように共に一緒に過ごしてきたミソとハウン。絵が好きなふたりだったが、自由奔放なミソはセンスはあるが技術がなく、真面目で堅実なハウンは技術があるがセンスに欠ける――そんなふたりの関係は、高校時代、ハウンがジヌに恋をした事から変わっていく……ある出来事をきっかけにギクシャクした関係になったまま、ミソはソウルの美大へ進学、ハウンは絵を諦めて教師となるために地元大学に進学するが……

 これは、対照的でありながらも、魂で結ばれた2人の女性の1998年から2023年まで、25年に及ぶ愛と友情の物語。
 リメイク版である本作も、一部設定除き、ほぼオリジナル通りに、オリジナルの壮大な物語を描いている。ただ、その演出は、オリジナルの岩井俊二的な抒情的なものから、韓流になった感があり、これは確かに判り易くなったと思う。そして、オリジナルも感動的だっただけに、これも胸を打つ感動作となっている。
 そんな映画で、オリジナルから改変されたのは、ふたりが生み出すのが小説ではなく、絵画である、と言う事――ハウンの人生をなぞるように、その筆跡に自身の線を重ねていくうちに、ミソがふたりの人生を芸術として残して行く……と言う最後の展開には、オリジナルを超える感動があり、この改変には唸らされた。

 主演としてミソを演じるのは、「魔女」のキム・ダミ。確かに、地味ロリ顔だけに、オリジナルのチョウ・ドンユイにイメージも近く、ああなるほど、と言う感じ。
 他のキャストも、オリジナルのイメージから大きく違わないものとなっている。

 オリジナルの「ソウルメイト 七月と安生」を観た時にも感じたのだが、いい意味で中国映画らしくない普遍的、かつ壮大な映画を、そのままリメイク出来てしまう韓国映画の懐の深さには感嘆するばかり……こうした映画は日本では難しいだろうなぁ……
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