鳥取紀行07　湖山池

　８月20日日曜日は、賀露神社前BS1512時発〔ループ麒麟獅子号〕第９便に乗車し、1525時着の湖山ナチュラルガーデンBSで下車しました。
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　湖山池は面積6.99㎢・周囲長18km・最大水深6.5m・水面標高０mで、透明度0.7mの富栄養湖です。池と称する物の中では、日本最大の面積を持ちます。

　鳥取県内では中海の次に大きい湖沼で、古代に日本海から湾入した場所が砂丘の発達や堆積により海と分離されて形成された海跡湖です。大小多数の小島が浮かび、最大の島である青島には湖岸から架橋されており、遊歩道で徒歩や自転車により一周する事が可能で、キャンプ場もあります。湖山川によって日本海と結ばれているため汽水湖となっており、数本の河川が流入しています。

　古くから開けた地域であり、青島周辺には縄文時代から弥生時代にかけての遺跡があります。広大な水田を有していた長者が、日没までに田植えが終わらなかったため、扇子で夕日を招き返して田植えを終えたが、一夜明けると田は全て池に変わっていたとの「湖山長者」の伝説でも知られています。

　戦国時代には、東側の湖畔に因幡国守護所でもある布勢天神山城が置かれ、西側の湖畔に突き出た半島には国人領主吉岡氏の居城である防己尾城が築かれました。

　鳥取市三津地区では、全国的にも珍しい石がま漁〔鳥取県指定無形民俗文化財〕が冬季に行われています。石の隙間に潜む魚を棒でつついて追い込み捕獲する漁法で、地元自治会やNPOが保存に努めており、漁期間中には石がま祭も行われます。

　湖山池には昭和初期に水上機飛行場が開設されていました。昭和６(1931)年に兵庫県城崎郡城崎町の西村佐兵衛によって日本海航空会社が設立され、同年８月６日に四人乗り水上飛行機が試験的に鳥取上空を飛行、９月７日に鳥取航空思想普及会の招きで再び鳥取上空を飛行し湖山池に着水しています。昭和７(1932)年には城崎―湖山池間の空路が開設され、これが鳥取県の空港の始まりとなりましたが利用者は少なかったそうです。昭和11(1936)年10月には日本航空輸送会社によって大阪―鳥取―松江間の航空路が開設され湖山池に水上飛行機が発着しましたが、やはり乗客が少なく、料金を値下げしたもののやがて休航に追い込まれました。乗降場は当時の松保村大字桂見字村土居に板張りの桟橋や倉庫が建設されましたが、現在は桟橋跡に数本の杭が見られる程度です。

　平成25(2013)年３月に湖山池で海豹(ｱｻﾞﾗｼ)が発見されました。平成24(2012)年３月に水門が全面開放となった湖山川を通じて日本海から入ってきたと考えられています。

　平成26(2014)年、約30年ぶりに遊覧船の運航が再開されましたが、残念ながら今年は夏季の運航がありませんでした。

　湖山池東岸は、湖山池オアシスパークと呼ばれる公園になっています。

　多くの花々が咲き乱れていますが、湖山池からは悪臭が漂って来ていました…。

　被子植物門単子葉植物綱イネ目イネ科の葭(ﾖｼ；Phragmites australis)です。

　被子植物門双子葉植物綱キントラノオ目ヤナギ科の枝垂桜柳(ｼﾀﾞﾚﾔﾅｷﾞ；Salix babylonica var. babylonica)です。

　湖畔には柳が良く似合いますね。

　被子植物門双子葉植物綱バラ目バラ科の浜茄子(ﾊﾏﾅｽ；Rosa rugosa)です。湖山池の近くにある鳥取市の白兎(ﾊｸﾄ)海岸は浜茄子の日本海側自生南端地です。

　被子植物門双子葉植物綱キク目キキョウ科の桔梗(ｷｷｮｳ；Platycodon grandiflorus)です。

　被子植物門双子葉植物綱マツムシソウ目オミナエシ科の女郎花(ｵﾐﾅｴｼ；Patrinia scabiosifolia)です。

　秋の七草のひとつですね。

　被子植物門双子葉植物綱キク目キク科のメランポディウム(Melampodium divaricatum)です。

　被子植物門単子葉植物綱イネ目イネ科の薄(ｽｽｷ；Miscanthus sinensis)です。

　被子植物門双子葉植物綱バラ目バラ科の山梨(ﾔﾏﾅｼ；Pyrus pyrifolia)です。

　令和元(2019)年に秋篠宮殿下が来訪された際の御手植えです。

　ピンボケになっちゃいましたが、被子植物門双子葉植物綱バラ目バラ科の小豆梨(ｱｽﾞｷﾅｼ；Aria alnifolia)です。

　こちらは秋篠宮妃殿下の御手植えです。

　この日は良い天気でしたので写真撮影には良かったんですが、暑くてヘバリました。

　この日の鳥取市の最高気温は35.6℃でした。

《続く》