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2023年08月29日20:32

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半世紀ぶりにネッシーの大捜索 伝説について

 8/29(火曜日)

 本日首都圏の多摩地区は、雲ひとつない快晴に恵まれた。最高気温は34度、湿度は60%台である。都市部の方では、本日8月20日以来、9日振りに猛暑日を記録した。今夏の猛暑日の回数は22回、昨2022年の16回を上回り、記録を更新しつづけている。

  

    主題 半世紀ぶりにネッシーの大捜索 

 今世界中でひそかに、スコットランドのネス湖が注目を浴びている。8月25日と26日、2日間に渡り、50年ぶりの規模となる「ザ・クエスト」と題した、大規模調査が行われた。水上の船や空を飛ぶドローンを駆使して、200人が調査隊に加わった。英BBCによると、調査隊の他、ライブストリームの監視ボランティアに300人ほどが登録しているという。遠隔で参加するボランティアは、湖周辺4カ所に設置されたウエブカメラの映像から、わずかな変化を察すると、直ちに管制センターに報告する。現地では、赤外線カメラを搭載したドローンや、ハイドロフォンと呼ばれる水中聴音探知機を使って目に見えない物体を探った。結果的に、ハンターたちが追い求めていた新種の未確認生物ネッシーの兆候はなかったとはいえ、科学技術の進歩をアピールした。今回ネッシー伝説について紹介する。

 大規模捜索に関する記事 TBS NEWS DIGより 2023年8月28日(月)01:06分
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/685187?display=1
 REUTERS 2023年8月28日 10時47分付け https://jp.reuters.com/article/britain-lochness-idJPKBN30302J

  詳細 ネス湖の成り立ち 前編 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1985765579&owner_id=32437106

 詳細 ネス湖の成り立ち 後編 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1985773740&owner_id=32437106&org_id=1985767296



 スコットランド北部、ハイランド地方を矢のように貫く長さ35km、幅2km、最大水深222mのネス湖は、大西洋からの湿った風が、周辺の山々にはばまれることにより、雲に覆われる日が多い。日差しが届かず、食性にも乏しい。目立った観光資源のないハイランド地方が脚光を浴びたのは、第2次大戦前の一つの出来事にある。1934年、イギリスの外科医が、ネス湖で撮影されたとする首長竜を彷彿とさせる写真が、「デイリー・メール」の一面に掲載された。1896年に創刊されたイギリスで最も古いタブロイド紙は、人々の目にとまりやすい。たちまち、ネス湖にイギリス国内外を問わず、人々が訪れた。時を経て1993年11月、撮影した外科医は、ネッシーとされた写真は、偽造したことを告白した。確かに当時知人と共に釣りの目的で、ネス湖に向った。そこで、人々の話題を集めるべく、一つの計画を思いついた。おもちゃの潜水艦に30センチ程の細長い物体を取り付けて、水中に浮かべて、撮影をする。知人のツテを頼り、全国機関紙に掲載され、たちまち反響を呼んだ。当初エイプリルフールのジョークのつもりで、知人に話を持ちかけたという。騒動になるとは予想もつかなかったと、振り返っている。ネッシー伝説に火をつけたのは、ロンドンの外科医に違いはない。古くからネス湖には怪物が潜むとの言い伝えはあった。西暦565年、アイルランド出身の聖職者、コロンバがネス湖を訪れ、怪物を神通力で追い払い、村人を救ったとの記録がある。1933年には、湖畔沿いのホテルの経営者が、太古からの伝説をもち出し、湖面に浮かぶ二つの瘤を持った怪物を見たと証言した。翌1934年に、ロンドンの外科医がネス湖で撮影したとする写真が、タブロイド誌に掲載されたことにより、人々はネッシー伝説に関心を持つようになった。

 写真=2023年7月6日、船での捜索中 AP通信 写真掲載元 https://www.jiji.com/jc/p?id=20230826143313-0046223958
フォト

1939年から45年の第2次世界大戦を挟み、戦後の復興期にネッシーハンターが再集結した。日本のように四季がなく、不毛な土地は、古代遺跡がわずかに残るばかりである。ネッシー伝説によって、観光産業が成り立ち、長い間継続的に人が訪れるようになった。2018年時点の情報によると、ネッシー伝説によるスコットランドの経済効果は、年間61億円と試算されている。確かに地域の雇用創出により、経済波及効果をもたらした。地質学者や生物学者の視点に立つと、ネッシー伝説には否定的だった。

 詳細 カラパイア スコットランドの経済効果 https://karapaia.com/archives/52265380.html

 実際、ネス湖が形成されたのは、最終氷期極大期が終る1万年前に過ぎない。温暖化に伴い、氷河が後退するにつれて、取り込まれた石が捨てられ、川をせき止めたのである。いわゆるネス湖は、氷河が残した巨大な水がめだった。アメリカとカナダに跨る5大湖さえも、現世代氷河期後に形成されたのである。

 従って、白亜紀に存在したプレシオサウルスのような巨大生物が、生き残れるような場所は、世界中何処にもいない。

 科学的にネッシー伝説の裏づけ調査も行われたことがある。朝日新聞の2019年9月6日(金)付けの記事によると、2018年6月に、ニュージーランドのオタゴ大学の研究チームが、未確認生物の真相を求めて、ネス湖を調査した。研究チームは、湖内の250箇所以上で水を採取する。排泄物や皮膚のDNAを抽出し、既存のデーターベースの情報とつき合わせた。その結果、白亜紀の恐竜と結びつくデーターは得られなかった、との結論に達した。今回の調査でウナギのDNAが多数検出されたという。従ってネッシーの正体は、巨大ウナギの可能性が出てきたのである。今回のDNA鑑定から体調まで正確に読み解けない。なおネス湖には、魚類11種類、両生類3種類、鳥類22種類、哺乳類19種類のDNAが特定されている。

 詳細日記 2019年9月6日付け 伝説の怪物ネッシーで有名なスコットランドのネス湖を地質学的観点から見る
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1972874409&owner_id=32437106

 写真=ネス湖周辺の村にあるネッシーの模型 掲載元 日本経済新聞 2023年8月12日付け https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1207Z0S3A810C2000000/
フォト

 人々は、未知なるものに興味を持ち続ける性質がある。日本列島では、ニホンオオカミの純血種が、野犬として生きているのではないか、と捜索する人々が存在する。1905年に、奈良県吉野村で捕獲された個体を最後に、確認されていない。文部科学省が絶滅種に指定した後も、目撃情報が寄せられている。南半球のオーストラリアでも、絶滅が確認された有袋類のフクロオオカミ(別名タスマニアオオカミ)の生き残り説が、一部の人々の間で信じられていた。1936年にタスマニア島の州都ホバートにある動物園の飼育種の死により、完全に姿を消したとされている。スコットランドでは、未確認生物ネッシーの正体を追い求めて、探索は続いている。



■「ネッシー」英ネス湖で半世紀ぶり大捜索 ドローンで赤外線カメラで
(朝日新聞デジタル - 08月27日 20:19)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7540079
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