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2023年08月18日00:32

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遥かに輝く戦士たち

盆休みは3歳児をお出かけに連れて行ったり映画2本見たり、それなりに充実したかな。

・ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

当初、この超正統派ファンタジーをなぜピーター・ジャクソンが?という疑問があった。
前二作も、ところどころに監督の味は出ながらも「普通に面白い」の域を出なかったのだがこの最終作、血生臭く悪趣味で、勇壮で破壊力に満ち、ケレン味に溢れたカッコ良さを纏い絶望と高揚が交互にやってくるミナス・ティリス決戦に至ってようやくピーター・ジャクソンで良かった、と思えた。
3時間半もの長丁場だが「意味のあるシーン」か「面白いシーン」しかないのでこりゃ削れない。何よりまったく退屈を感じず駆け抜けてしまった。
登場人物は多く、正直全員を把握しきれないままだったのだがフロドとサム、ガンダルフにアラゴルンとセオデン王くらい把握していれば充分だろう。ストーリーにはさほど絡まないレゴラスやギムリも戦闘面では前作に劣らない活躍ぶりを見せてくれる。
不満点というほどのものでもないが、やはりアラゴルンらの戦争パートが面白すぎて、メインになるはずのフロドたちが今ひとつ印象に残らないか。イライジャ・ウッドの演技は素晴らしいし、必要なパート(どころかこっちが本命ルート)なのは確かだし、決して蔑ろにされているわけではないのだが、指輪のせいとわかっていても度々闇落ちしかけてはサムに救われるフロドに若干モヤってしまった。せめて火口でのクライマックス、強いところを描写してくれればまた違ったのだが。

・きさらぎ駅

回想として語られる前半はなかなかに嫌な雰囲気の理不尽ホラーだが後半はまったく違うテイストとなるジャンルチェンジ映画だった。
映像はチープ、演技は一昔前の大仰なもの、世間でRTAなどと言われているとおり異界のシステムも流れも映画というよりゲーム的、かつ安っぽいもので映画としての完成度は高くはない。キャストではサトエリが素晴らしく、主役の恒松祐里とキーマンとなる本田望結は台詞回しはともかくとても良い表情を見せる。登場人物がほとんどバカか性格の悪いお手本のようなNPCなのだがそこも映画の重要な要素で、人の良心や善意が結果に直結するという意外に気の利いたテーマもある。
ストーリー構成が命でネタバレしてしまうと魅力が7割なくなってしまう為、前情報ゼロでの鑑賞をお勧めする。
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