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5月から秋田勤務になったが、7月6日木曜日は仕事で初めて能代市を訪問することになった。
面会予定者に日程調整の連絡を入れたところ、「ぜひ昼食をご一緒しましょう」と誘われたが、お昼どきは行列ができる人気店へ連れて行きたいから11時に来社して欲しいとのことで、11時半には仕事の用務は終えた。
面会したのは自分より1回り年上の方だが、「高校生の頃から自転車で食べに通い続けている老舗のラーメン屋へ食べに行きましょう」と提案されており、地味で目立たない「十八番」というラーメン店へ連れて行かれた(写真1)。
ほぼ民家を改装してラーメン店にしており、畳敷きの和室と隣の板の間が客席になっていた。
注文は厨房に出向いて名前を告げて注文するシステムで、メニューはそれぞれサイズが3種類の「醤油」と「塩味」、「味噌」の3種類のみでチャーシュー麺などもないが、なぜか「拉油(100円)」とも書かれている(写真2)。
ラー油が100円なんて高いなと思ったら、「拉油」はボトルキープ制で100円なんだそうだ。
それはともかく、今回初めての訪問でもあり「拉油」が合いそうな「味噌」ではなく「醤油・並(800円)」を注文。
自分たちの次の客で満席になり、行列ができ始めたが、しばらくすると注文していたラーメンが出来上がると名前を呼ばれ、厨房に出向いて受け取るシステムだった。
お店の雰囲気からしても「昔ながらの醤油味の中華そばなんだろうな」と思っていたが、まずはスープをひと口飲んでみると柚子っぽい酸味も感じる醤油味のスープである。
そう思ったらスープの中から出てきたのは何とレモンだった。
レモンの爽やかな酸味のある深みのある味わいのスープと縮れ麺の相性も良く、ちょっとびっくりだが非常においしい。
チャーシューは昔ながらの脂身の少ないタイプ。
近年流行りのトロチャーシューとは対極にある噛み応えある赤身肉のチャーシューも旨い。
ほのかにレモン香る不思議な中華そばだが、おいしくいただき残り1口まで食べ進んだ。
麺を食べ終えて残ったスープの底には白っぽい何かが沈んでおり、何とビーナツなんだそうだ。
味の深みはピーナツだったのかとびっくりしたが、初めて経験する味わいに「もう1口、もう1口」と残ったスープも飲んでしまい、結局は塩分摂り過ぎ確定ではあるが全つゆで完食。
能代市で老舗のラーメン店「十八番」は、昔ながらの中華そばではなく独創的だが紛れもなくおいしいレモン・ピーナツ入りのラーメンが大評判の店であった。
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