2017年に立ち上がりました中世学研究会も、コロナ禍2年間の休会を挟み、5回目になりました。今回は、下記のようなシンポジウムを考えております。よろしくご参集くださいますよう、お願い申し上げます。
趣 旨
中世を語る大きなキーワードである「港」に注目して、昨年度の第4回中世学研究会シンポジウムは「中世・港の景観」を実施しました。近年次々と見つかっている各地の港遺跡を整理し、その具体的な景観からイメージを共有しようという試みでした。個々の遺跡のもつ個性的な像は多岐にわたる議論を導いてくれましたが、中世港のイメージを共有することはできなかったように思います。まだまだそうした整理段階にはないということでしょう。
港を議論するなかで、各々のもつイメージが大きく異なっていたもののひとつが「船」かと思います。中世の流通を語る際に、しばしば万能のアイテムのように託されがちな「船」の姿は、文献史料や絵画資料から想起されます。しかし希に見つかる考古資料の船とは、その姿は必ずしも一致しておらず、船のイメージは研究者によって様ざまなのではないでしょうか。
そこで今回は、考古学・文献史学・民俗学それぞれの研究分野が得意とする手法で船を語り、とくに沈没船・積荷・人に関わるテーマを掘り下げてみたいと思います。中世の船のイメージを共有することはまだまだ難しいでしょうが、資料を共有することでイメージをぶつけ合う機会を設けられればと考えています。
日 時 2023年7月1日（土）13：00−17：00 ・ 2日（日）10：00−16：00
会 場 國學院大學 渋谷キャンパス内（ホール詳細は未定）〈東京都渋谷区東4-10-28〉
プログラム（報告タイトルは仮題）
1日目
13：00−13：15 趣旨説明 村木二郎（国立歴史民俗博物館）
13：15−14：15 「沈没船の諸問題」池田榮史（國學院大學）
14：15−14：45 「金沢市南新保C遺跡出土の古代船材と関連遺構」向井裕知（金沢市歴史都市推進課）
15：00−15：45 「南海�宜罅彑亶�ひさ子（明治大学）
15：45−16：45 「モノ・絵画資料からみた船」出口晶子（甲南大学）
2日目
10：00−11：00 「東シナ海を往来した貿易船の乗組員−使節・商人・船員−」中村 翼（京都教育大学）
11：00−12：00 「民俗学から見た船・人・信仰」松田睦彦（国立歴史民俗博物館）
13：30−16：00 討論 司会：荒木和憲（九州大学大学院）・村木
参 加 費 1000円（懇親会はありません）
申込方法 氏名・所属・連絡先を明記の上、メールまたはハガキにて下記までお申し込みください。準備の都合がございますので、必ず事前の申し込みをお願いいたします。
申 込 先 chuseigakukenkyukai※yahoo.co.jp ※を＠に変えて送信して下さい
〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117 国立歴史民俗博物館 村木二郎
申込締切 6月25日（日）
ログインしてコメントを確認・投稿する