mixiユーザー(id:7170387)

2023年04月23日08:24

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新しい時代のやり方に尽きる


中国を訪れると、田舎町の露店でも、誰もが当たり前のようにスマートフォンで支払いを済ませている光景にびっくりさせられました。中国では2004年にサービスを開始したアリペイに次いで、ウィーチャットペイメントが2013年にモバイル決済サービスに参入すると、以来、キャッシュレス化が急速に進みました。

今では現金が使える店を探すのが難しいほどです。一方、日本はどうかというと、個人消費に占めるキャッシュレス決済の割合はまだ約3割。先進国のなかでもかなり後れを取っています。

日本の台所、豊洲市場でも、キャッシュレス決済に対応している店はほとんどありません。2018年10月にそれまでの築地から豊洲に移転した際には、業者の商機拡大や効率化のために、国が電子商取引やキャッシュレス決済の導入を積極的に推進していくとアナウンスしていました。

それが、あれから何年も経っているというのに、いまだに大きな変化が見られないのはなぜなのでしょう。仲卸業者が買出人に販売する場合は、信用を担保に「15日締めの月末払い」か「月末締めの翌15日払い」の掛取引、店先で魚を選んで買う飲食店や個人の場合は、現金を場内の帳場で支払う現金取引がほとんどです。

水産業界ではこれが、長年の商習慣として定着しています。 今までずっとそうやってきて、とくに不都合も感じていないので、わざわざキャッシュレス決済に移行しようというインセンティブが働かないのです。キャッシュレス化の流れは、今や世界のトレンドだといえます。

経済産業省が2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度まで高め、将来的には世界最高水準の8割を目指すという目標も掲げているので、日本でもキャッシュレス化はこれから確実に進むでしょう。

私の肌感覚でも、日本の若者にとってキャッシュレス決済は、すでに日常のものとなっています。電子マネーやクレジットカードが使えるようになれば、多額の現金を持ち歩く必要はありません。

そうなると、これまでせっかくいい魚を見つけたのに手持ちの現金が足りずにあきらめていた人も、躊躇しなくてもよくなるので、店側はそれだけ販売機会が増えるのです。また、ツケ払いをしなくてもすみますから、売掛代金の手間や貸し倒れのリスクもなくなります。

だからこそ、豊洲市場で働く人たちも、自分たちのビジネスをさらに発展させたいのならば、業界の習慣にとらわれず、今すぐキャッシュレス決済を導入すべきなのです。現在は、クレジットカードや電子マネー決済の導入コストは、数年前と比べ格段に下がっています。

2次元コード決済なら、2次元コードをプリントアウトしてカウンターに置くなり張り付けるなりしておくだけでよく、専用端末も要りません。費用対効果を考えたら、躊躇する理由を探すほうがよっぽど難しいとすらいえます。それなのに、歴史が古い業界の人ほどやらない。検討をしようとすらしないのです。

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