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2023年04月21日23:59

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ZARD坂井泉水が育った丹沢山麓秦野市を中心に旅する 2023年 第4回4月9日、第5回4月16日 〜君がいない〜 八重桜から藤へ 町田市小山田緑地 他ナゴルノ・カラバフ紛争、スーダン内戦

4/21(金)

スポーツドリンクの「ポカリスエット」がネット上で話題になっている。気温が高くなるにつれて、スポーツドリンクを手にとる機会が多くなった。気付いたら身近な商品になったポカリスエットの販売開始時期を知っているか否か、10代から60代までの1000人を対象にアンケート調査した。1970年、1980年、1990年の3択にしたところ、最も多い回答は80年の58,8%、続いて70年の35%だった。最後の90年と答えた割合は、6,2%である。正解は、最も回答数が多かった1980年である。昭和から平成、令和へと代わっても、飲料水として重宝されている。
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=202&from=diary&id=7383658

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 前回 2023年3月30日、満開のソメイヨシノの下での旅の模様 4月8日付け日記 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984790835&owner_id=32437106

 前年同期 2022年4月10日の模様 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1982094025&owner_id=32437106



 桜の町秦野市では、ソメイヨシノが散る頃、遅咲きの八重桜が咲き出す。坂井泉水の故郷に程近い、千村町の頭高山付近は、食用にもなる八重桜の生産量が、日本一位を誇る。千村町内だけで八重桜は2500本、秦野市内において、全国シェアの8割を占める年間15トンから20トン収穫される。2023年は気温の乱効果で株によって咲き具合に差が生じたことにより、2回に分けて摘み取り作業を行うという。1回目は既に終了し、16日(日)迄に2回目の作業に入る。

 満開の八重桜の下、今回の歌詞のテーマは、ZARDの7thシングルとして1993年4月21日にリリースされた「君がいない」である。本日は、発売丁度30年目となった。オリコン ウィークリー・チャート最高2位、売上枚数80万枚である。


 写真左=君がいないのジャケット 掲載元 WEZARD DISCOGRAPHY https://wezard.net/discography/discography-112/
 写真右=秦野名物八重桜の煎茶 2020年4月6日付 Rarea https://rarea.events/event/80082
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 ZARDがブレイクのきっかけを掴んだのは、前作93年1月27日にリリースした「負けないで」だった。続くシングル「君がいない」のリリース時、新たにファンになった層から、テレビ出演を期待されながら、メディアへの露出を控えた。素顔を隠すZARD坂井泉水独自の音楽活動の始まりだった。アコースティック・ギターの音から始まるハ長調の失恋ソングは、リズミカルで、耳に残りやすい。今回、失恋した若者が、一人で八重桜の里を旅する様子を描く。

 舞台
伊勢原市
・上谷地区を流れる渋田川の芝桜の花壇 4月9日(日)
・三ノ宮町の杉山土建のツツジ園    4月16日(日)
秦野市
・大根公園と大根川沿いの思川桜並木 4月9日、16日(日)
・神奈川県立はだの戸川公園     4月9日、16日(日)
・渋沢駅から千村町頭高山を散策   4月9日
・弘法山公園付近ネモフィラ畑    4月9日
・夜景 北矢名町の住宅街から    4月9日
・夜景 渋沢丘陵・今泉町の高台から 4月16日

その他 町田市北部 都立小山田緑地 4月11日(火)

 地図 公園へ行こう!https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/map063.html

 前回 小山田緑地関連日記 2023年3月27日付け https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984703057&owner_id=32437106

目次
・第1章 大根公園と戸川公園で桜を鑑賞
・第2章 4月9日八重桜の里千村町頭高山へ 4月11日町田市北部小山田緑地
・第3章 里の夜景 9日北矢名町の住宅街 16日渋沢丘陵・今泉町の農道  

第1章 大根公園 戸川公園で桜を鑑賞

4月9日(日)と16日(日)の旅では、朝方秦野位市の東隣に位置する伊勢原市を訪れた。9日(日)は、上谷地区を流れる渋田川の1角芝桜の花壇、16日(日)は、三ノ宮町にある杉山土建が、期間限定で公開したつつじ園である。つつじ園は、4月15日(土)から30日(日)まで一般公開された。

写真=渋田川の芝桜
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 4月16日は、前日の雨の影響により、午前8時前まで霧によって、見通しが利かなくなった。陽が高くのぼるにつれて、空気中の水分が蒸発し、一気に視界が開けた。田園地帯に接した高い丘の上にあるつつじ園は、富士の頂を望める。
   

朝9時台、入場者は、地元民らしき年配の方が数人程度だった。入り口の奥には、従業員が鉄板を並べ、焼きそばやたこ焼きなどを、提供している。従業員の小さい子供らが、用意されたテーブルで、お団子を食べていた。さらに奥には、土建屋として起業した故杉山茂氏が、眠る墓がある。2015年4月9日に79歳で永眠した。石造を集め、1000株以上のツツジから数百株のボタンの手入れをし、毎年見頃の時期に合わせて、一般公開する。市民の中に溶け込むことにより、仕事を受注し、経営を安定させた。息子の進氏が会社を引き継ぎ、一般開放の時期に向けて、庭の手入れを続けた。

 詳細 タウンニュース 2015年4月17日号 https://www.townnews.co.jp/0405/2015/04/17/279924.html

低地の田んぼと繋がる斜面沿いには、ボタンを中心に植えられている。前日の雨により滑りやすかったとはいえ、バランスをとりながら、慎重に歩みを進め、入り口まで360度周回した。

 写真=八重桜と観音様     写真=観音様の脇にある小屋とボタン
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 庭園から望む富士山は、江戸時代の浮世絵から、日本画のモデルになり、海外へと紹介された。杉山土建の敷地は、西側に続く田園地帯の縁に位置した台地である。田畑より一段高い位置にある分、眺望が利く。赤や紫、白色、ピンクの花びらをつけるツツジの中に、マツの木が聳え立つ。等間隔に石造が設置され、鮮やかなツツジと対称を成す。青空の下、富士山と丹沢の山並みが、日本庭園と競演を果たした。日本人の心のより所となる富士山は、いつの時代も我々の暮らしを見守っている。
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続く舞台は、大根公園と、南側を流れる川沿いの思川桜並木である。思川桜は、1954年に栃木県小山市で発見された十月桜の変種で、10片の花びらを持つ。小山市内の思川沿いで咲いていたことから、その名がついた。秦野市内での植樹は2010年になる。本来市の植樹委員会の計画は、100本分の苗を、一般市民一人当たり一本与えるはずだった。早速、寄付による一般公募を行ったところ、受付開始から期日まで、121人が集った。委員会は、希望者に寄り添い、本来の計画から見直し、121本分の苗を用意した。ソメイヨシノより開花は1週間程遅く、推定寿命50年だという。
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 大根公園の南側に位置するスケートボード広場の脇を通る川に面した桜並木は、住民の散歩コースにもなっていた。

 詳細 思川桜 レアリア 2021年2月11日付け https://rarea.events/event/98080

 坂井泉水も、花を観賞する習慣があったという。彼女が発表した7thシングル「君がいない」で描かれた主人公は、一人ぼっちで散歩しながら、思い出を振り返っていた。

 歌詞では、サビから入る。

 冒頭:「君がいない、あの頃の二人も 今はいない」

 過去の楽しかった自分も、恋人も、今存在しない、主人公の悲しい叫びが聞こえる。

 アコスティックメロディーが入り、Aメロの歌詞へと続く。

 Aメロ:「本当は 少しだけ悔やんでいるは 何故なの?君に出会い fall in love
無口でもそんなこと好きだったのに 君がうそをつくなんてね」

 薄いピンクの花を付けた思川桜の並木の先の、弘法山から吾妻山へと続く稜線の間から富士の頂が顔を出す。こんもりと盛り上がった弘法山公園の山頂部によって、富士の山並みの大部分は隠されてしまう。

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恋人に、富士山が見える桜並木と紹介する場合、言い方を工夫する必要がある。富士見スポットと説明すると、人は雪を被った円錐形の山並みを想像する。ここ思川桜並木から見える富士山は、山頂の一部に限っていた。人間良い嘘と悪い嘘がある。相手を期待させすぎるのは、デートにおいて禁物である。実際現場にきて、印象が違うと、がっかりさせてしまう。2023年はソメイヨシノの開花期間の土日・祝日の天気はいまひとつだった。桜の代表種ソメイヨシノが散った後、お花見をする際、遅咲きの桜を探す。
 
続く歌詞:「ときめきが、安らぎにかわれば、刺激というスパイスだって、必要かもね」

 桜並木を歩きながら、恋によって、波立った心が、落ち着けば、一安心。それでもべったりしていては、前に進まない。変化が激しい若いうちは、刺激が必要である。

 並木の合間から、大根公園の遊具が見える。室内では温水プールとスポーツジムが一体となった施設、外ではスケートボード場やテニス場が設置された。広い公園のところどころには、複数の品種の桜の木が植えられている。人工の小川沿いでは、いまだにソメイヨシノが花びらをつけていた。

写真=ソメイヨシノ        写真=池沿いの八重桜
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 2023年4月9日時点で秦野市内においても、ソメイヨシのの木はたいてい葉桜になっているとはいえ、大根公園の一つの木ではいまだに残っていた。

 沢の流れに耳を澄ませながら、恋人のことを振り返る。

 続くAメロのサビの歌詞:君がいない やさしかった君 今はいない

 大根公園では、小さい子連れの家族が、遅咲きの桜を見つけて、笑顔でスマホをかざしながら、記念撮影している。 
 失恋中の身では、仲むつまじそうな家族を避けたくなる。君(恋人のこと)と将来やさしい家庭を築きたかった。でも今そこに君はいない。

 Bメロの歌詞は後に続く。

 今年は例年になく、暖かい日が続き、花が咲いても、すぐに散ってしまう。開花期間に、一時的に冷え込むと、長持ちする。4月9日時点でツツジの花も咲き出していた。大根川沿いと公園は、桜を中心に、春に咲く花の見本市となる格好のスポットだった。

 写真=思川桜並木のつつじ
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 2番目の舞台は、秦野戸川公園である。標高340mの県立公園は、満開の八重桜とチューリップが競演する県屈指の花の名所である。チューリップの花は、4月9日時点で既に一部切り取られていた。残った株を背景に、ペットのワンチャンと記念撮影する主婦、花園を駆け抜ける小さい子供まで、暖かい春の陽気に誘われ、思い思い過ごしていた。

 写真=八重桜とチューリップ    写真=つり橋を挟んで対岸から1枚
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 4月16日(日)には、八重桜は散りかけ、チューリップは一部区域のみ残っていた。代わりに、フジの花が育っている。園内のバス停側は咲き始めとはいえ、風のつり橋を挟んで対岸では、しっかりと紫の花びらをつけていた。

 写真=八重桜の広場 9日撮影
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連日20度を超える気温が続くことにより、花の種類の入れ替わりが激しい。フジの花は、本来4月下旬に見頃を迎える。今年に限ると、ゴールデンウィークは、フジに続いて咲くポピーの鑑賞季節になると予想される。丹沢祭が開催中の16日、午前中に催しを終えていたとはいえ、麓の水無川沿いでは、小さい子供連れの家族で溢れかえっていた。

 16日撮影
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 ズボンの裾をまくり、水深が浅い川を歩く子供たちを見守る両親の姿は、夏を先取りしたような光景だった。1997年にオープンして、はや26年、すっかり市民に愛される公園として定着していた。

 写真=16日にバス停側から風のつり橋を撮影
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第2章 4月9日八重桜の里千村町頭高山へ 4月11日町田市北部小山田緑地
 
 4月9日(日)戸川公園からバスで渋沢駅の北口に戻り、構内を挟んで、南口に向った。北口と共に南口にも、坂井泉水の記念プレートが設置されている。5m離れた円形ベンチの中心には、ウコン桜が咲いていた。少しベンチから後ろに下がって、カメラのファインダーをのぞくと、花びらと記念プレートが写った。(被写体ぶれにより、掲載を控える)

 写真 2022年6月19日(日)植物のカラーに支えられた記念プレート
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 16日(日)には、彼女の母校である西中学校が、丹沢祭の会場となり、トークショーが行われるステージと共に、屋台が並んだ。祭の開催は2019年以来4年ぶり、この3年間は未知のウィルスの影響により、人が集るイベントは、秦野市内に問わず、日本全国で自粛を迫られた。

 世界では、コロナ・パンデミックが始まった2020年以降、戦争の世紀に入ったとの見方もある。同年9月27日から11月10日まで、中東のナゴルノ・カラバフ地域で、紛争が起こった。国際的にイスラム教を信仰するアゼルバイジャン領でありながら、キリスト教のアルメニア人が、実効支配していた。中立の立場を表明したロシアが、早くから仲介役に名乗りを上げたことにより、1ヵ月半で決着がついた。停戦協議において、終始戦況を有利に進めていたアゼルバイジャンの意向が通った。戦況で不利にたたされたアルメニア側は、占領された地域の主権を放棄した。

 2022年2月24日には、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まり、世界的に食料やエネルギー危機を引き起こした。ロシア軍の特別軍事作戦開始から、はや1年2ヶ月、停戦の道筋も見えないまま続いている。

 2023年4月15日には、元々政情不安定だったアフリカのスーダンにて、軍内部の衝突により、一般市民が犠牲を蒙った。19日までの4日間で、少なくとも民間人140人が犠牲になったことがわかった。国軍とRSF(準民兵組織)との確執が原因といわれている。権力闘争により、敵対組織の基地がある町の住民も標的になりかねない。人道危機が叫ばれている。日本は、スーダンに滞在する法人60人を退避させるべく、ジプチに自衛隊機を派遣した。21日午後2時22分に自衛隊機C130輸送機が、愛知県小牧空港を離陸した。ジプチから、スーダンの首都ハルツームまで直線で1200キロ、救出のタイミングをうかがう。

 坂井泉水は、争いを好まず、平和な世界が続くように祈り、歌詞を発表しつづけた。作品に描かれた主人公は、進路に躓きながらも目的を見つけて、一歩踏み出していた。戦争のない平和な時代を生きる若者の姿が見える。坂井泉水の軌跡を辿るべく、ハイキングを再会した。目的地は、標高163mの渋沢駅から、南西へおよそ3,5kmの標高303mの頭高山である。

 写真 掲載元 レアリア https://rarea.events/event/84389 必 白山神社付近が泉蔵寺 震生湖訃音の農道が、16日の夜景スポット
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コース上の千村町は、丘陵地と低山に跨り、起伏の変化が激しい。丁度境目の谷戸部には、湧き水が流れ、稲作が行われている。満開の八重桜が、ハイキング客を出迎えてくれた。由緒ある泉蔵寺では、チューリップフェアが開催されている。1481年に壮健され、2003年に秦野市の重要文化財になったお寺は、境内の方も注目される。チューリップ畑の一角に、人気アニメのドラえもんやキティーチャンの石造を設置した。

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オランダ原産のチューリップが咲いている様子から、西洋の文化を受け入れる、開かれた寺といえる。

 里山の景観が保全された秦野市千村町と比較できるのは、東京都町田市北部小山田緑地である。小山田緑地は、多摩丘陵の一端に位置する。都によって管理された緑地は、谷戸部から尾根部まで、地形の変化に富む。谷戸部には、雨水が集り、清らかな川となって、人里に流れ込む。4月11日(火)は、水辺に咲く植物と八重桜が見頃を迎えていた。

 写真=緑地内の梅木久保分園の八重桜
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 写真=小山田の谷に咲くイチリンソウ 写真=ニリンソウ
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 小山田緑地の管理事務所から、西北へ2,5キロ程離れた長池公園も、里山保全する目的から、西暦2000年に開園された。2年前からトモエガモが越冬している築池付近では、八重桜が満開を迎えている。

 写真=長池公園築池前の八重桜
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 程よく人の手が入り、動植物と人が共存する里山は、昭和の懐かしい日本を代表する原風景である。環境保護が課題となる21世紀、エコな暮らしが求められている。

 写真=小山田緑地内のみはらし広場から、小山田地区をのぞむ
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 写真=見晴らし広場から東側の運動場を俯瞰する 背景はヤマザクラ
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 さて、秦野市に舞台を戻すと、4月9日(日)、泉蔵寺から、頭高山へと続く登山コースを進む。途中左に折れて、畑の展望台から、渋沢丘陵の町並みを眺めた。駅周辺は、さすがに開発され、ビルが立ち並ぶ。北へ続く丹沢の峰々の中から、戸川公園のシンボル、風のつり橋が、小さく見えた。

 対照的に、展望台の南側は、小さな山並みが続き、その先は相模湾である。展望台周辺の農道を、トラックと共に、しばしハイキング客が通りかかった。


 君がいないのBメロの歌詞

冒頭:「よく行った海岸沿いの店を、通るたび 少し胸が痛い」

 過去の恋人と思い出が詰まった場所を見ると、確かに心苦しいものがある。舞台は夏の海水浴シーズン、真っ青な空の下、波乗りする若者達で、湘南の海は活気付く。恋人や友人と一緒にいれば、砂浜に入りやすい。丘陵地のハイキングとは対照的に、一人ぼっちだと、寂しくなってしまう。

 続く歌詞:「逃げてゆく幸せに気付いたとき、人はもう戻れないと思うの」

 その幸せな瞬間が蘇るたびに、過去にタイムスリップできないことを実感する。

歌詞:「やりきれない週末のメニューは、思い出を整理(かたづけ)たり、映画を見たり」
 仕事や学業から解放された週末、一人でも寂しくない場所といえば、映画館、いざ上映が始まってしまうと、客達は作品に没頭して、周囲のことを気にかけなくなる。

 丘陵地や山でのハイキングは、全く一人とはいえない。丹沢の本格的な登山コースだと、道迷いはもちろん、岩を踏み外して、怪我のリスクを負う。安全面から、道で出会う人には「こんにちは」の挨拶がマナーと化している。実際渋沢丘陵のハイキングコースでも、狭い道ですれ違うと、挨拶を交わした。
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 畑の展望台から西へ、まっすぐ林の中の道を抜けて、八重桜の広場へとたどり着いた。

 南側の傾斜地に、ピンクを中心に、白色を含め、八重桜の木が林立していた。住宅街から離れ、静けさに包まれた中、そよ風に揺れる花びらが、疲れた心を慰めてくれる。

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 Bメロのさび:「君がいない あの頃の二人も 今はいない」

 一緒に湘南の海岸線を謳歌した恋人も、その頃の私もいまはいない。過去と決別しない限り、前には進めない

 続く歌詞:「何もかも時間(とき)のすれ違いと 感じた その時 切なく good bye」

 写真=君がいないのMVの一幕
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 全ての出来事は、起こるべくして起こったこと、友人や恋人との別れも、必然なのである。

 桜の開花リレーも、ソメイヨシノから八重桜へとバトンが繋がった。暖かい陽気に誘われ、八重桜は花を咲かせたものの、およそ半月で散ってしまう。運命は決まっているからこそ、短い開花時期に、我々人を観賞用として楽しませてくれる。ヒヨドリやメジロなど鳥類には、栄養豊かな蜜を補給するべく、あくせく花を求めて移動を繰り返す。周囲には、撮影をしながら、斜面にシートを広げて、のんびりとくつろぐ散歩客の姿があった。山間の千村町は、坂井泉水の故郷、八重桜の摘み取りが本格的に行われる。のどかな田園風景に魅せられ、デビュー後も故郷にとどまった坂井泉水の世界観を垣間見ることができた。

最終第3章 里の夜景 9日北矢名町の住宅街 16日渋沢丘陵・今泉町の農道

 9日、頭高山から渋沢駅へと戻り、小田急線で登り方面に一つ先の「秦野駅」で降りて、ハイキングを再開する。続く舞台は、弘法山公園付近のネモフィラ畑である。園内を跨る道路沿いの北側に位置する。丹沢の稜線と秦野の町並みをバックに、そよ風に揺らめくネモフィラ畑は、異国情緒な雰囲気が漂う。

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西の空がかすんでいた影響により、富士の頂は隠れていた。原産地は北米大陸、見頃は4月から5月までのおよそひと月になる。秦野市内は、1999年から「花いっぱい運動」を展開し、植栽に力を注いだ。ネモフィラの育成に取り組んだのは2021年11月になる。JA秦野青年部が中心となり、広さ600平米の土地に、30万粒の種をまいた。富士山と競演を期待して、場所を選んだという。新たな映えスポットとしての定着が期待されている。

 詳細 タウンニュース 2022年4月15日付け https://www.townnews.co.jp/0610/2022/04/15/621232.html
 
 9日(日)最後の訪問地は、秦野駅から上り方面に隣の東海大学前駅から北へおよそ1km北矢名町のおおね台すがわら公園付近である。秦野盆地と共に、海沿いの平塚市を一望できる隠れた夜景スポットである。周辺は閑静な住宅街、かすかに人の話し声が聞こえた。夕暮れ時、冷え込む中、厚手の服を着て、散歩する住人ともすれ違った。

    9日18時28分撮影     9日18時31分
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    9日18時32分
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 空気が澄み渡っている分、青みを帯びた空に、住宅街の明かりが、やさしく浮かび上がった。

 16日(日)の最終訪問地、夜景撮影の舞台は、震生湖へと続く、標高190mの今泉町の高台、住宅地とはやや離れ、吹き抜ける風を受けやすい。彼女が発表した遠い日のNostalgiaのAメロでは、陽がすっかり落ちた後の、田園地帯を象徴するフレーズがある。「日暮れ時、よく二人で歩いたね、まだ風が寒い、春の日々を」

 無風状態の日中、動きっぱなしだと汗ばんできて、上着を一枚脱いだ。時折北風が吹きつける春、太陽が沈んでしまうと、日中の気温差から肌寒さを感じた。リュックにしまっていた上着を羽織った。

 田んぼの中から、秦野盆地を撮影した。

    16日18時28分       18時35分
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坂井泉水自身、自然と調和した暮らしを好み、秦野市にとどまり続け、都市部のスタジオと往復する生活を送った。

 日暮れ時静かな田園地帯から、町を眺めると、心がそよ風にのって、飛んでいくように、涼しげな気分になる。過去と決別し、新しい人生への出発を誓った。

 君がいないのCメロのサビの一節

 Cメロのサビ(Bメロのさびと一致):「君がいない あの頃の二人も 今はいない。何もかも時間(とき)のすれ違いと 感じた その時 切なく good bye」
                                          <END)

 18時45分
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 高台から、まばらに家々が点在する盆地を俯瞰すると、暖かい家庭を築く人々の中に溶け込んだかのように、心が癒される。ビルの灯りが瞬く都会とは一味違った風景を広がっていた。坂井泉水自身は、2007年5月27日にこの世から去ったものの、我々に伝えたかったメッセージは、歌詞を通して残り続けている。植栽に力を入れる秦野の町は、今まさに春真っ盛りである。

  

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