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2023年03月25日14:34

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TAAF2023『私の結婚と恋話し』

3月10日(金)。
この日から開幕のTAAF2023で午前10時からの最初のプログラムで鑑賞。
シグネ・バウマネ監督の長編。
2022年、1:48、ラトビア・アメリカ・ルクセンブルク制作。
フォト フォト
この監督(女性、ラトビア出身)は自分の体験に基づく作品を作っており、一族の女性に伝わる精神疾患を題材にした前作『ロックス・イン・マイ・ポケッツ』がとても良かったので期待していた。
昨年11月の新千歳でも『マイ・ラブ・アフェア・ウィズ・マリッジ』の題で上映されており、行くか悩んだが、その時はキネコ映画祭の方を選んだので、今回のTAAFで観られることを喜んだ。

実際に観てみると、こういう作品だったのかと驚いた。
一人の女性の少女時代からの性的体験を描いているのだが、それだけでなく、彼女が誕生する為の両親の卵子と精子の受精のメカニズムについてを生物学的に絵解きすることに始まり、両性のDNA情報の獲得によって肉体と精神が形作られることを解説。
その後も成長の段階においての肉体的精神的変化に、脳内物質の分泌やホルモン、全身の常在細菌などが及ぼす影響と、それを受けて当人の恋愛や依存行動が起こる様を絵解きしながら進む。
いったい何の為に作られた映画なのか?
新千歳の解説によると「女性の内なる反抗を受け入れる物語」とのことだが。

ストーリーとしては彼女(ゼルマ)の二次性徴、初恋、性的初体験、最初の結婚と破局、再婚と結婚生活の行方が描かれる。
実に奇妙な味わい。
表現としては立体物(3D?)の背景と、2D手描きで細かいタッチによる陰影が目立つ人物とのハイブリッドな感覚が興味深い。
一部に3DCGも用い、ミュージカル的表現もあるなど多彩。

上映前にバウマネ監督のビデオメッセージが流れる。
監督の容姿が作中のキャラクターにそっくり。
フォト
『ロックス・イン・マイ・ポケッツ』にしろ自伝的な作品なので、とても納得する。
しかし、監督が「最後に流れる歌を聴いてください」と言っていたのに、歌詞の日本語訳はなくて、ここは自分の語学力の不足が残念だった。
新千歳の字幕協力とのことだが、歌にも字幕を入れてほしかった。

とりあえず、キネコを選んだ自分に間違いはなかったと思う。
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