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2023年01月25日05:25

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ベラルーシのロッキー

「欧州最後の独裁者」の異名をとるベラルーシのルカシェンコ大統領は、旧ソ連の亡霊のような政治家です。ソ連時代はコルホーズ(集団農場)の支配人を務め、ソ連崩壊後政治家に転身し、1994年の大統領選で大衆迎合型の主張を掲げて当選しました。以後一貫して大統領の座にあり、独裁権力を強化してきました。

独特の治世は「コルホーズ政治」と呼ばれます。新型コロナはベラルーシでも感染が拡大しましたが、ルカシェンコ大統領は「コロナは心の病。 ウォッカやサウナが効く」と述べ、「スティホームより屋外に出よう」と国民に呼び掛けました。自らも感染しましたが、ウォッカで消毒し、重い症状は出なかったそうです。

公共の場で拍手をすることを違法としたり、「民主化を唱える連中はならず者だ」と決めつけたりしたこともありました。2020年8月、六選を目指した大統領選は大荒れとなり、ルカシェンコ氏の当選が発表されると、市民が満を持して首都ミンスクなど主要都市の街頭に出て、十万人規模の抗議運動が続きました。

大統領は治安部隊を動員し、殴る蹴るの弾圧を行い、国内が完全に分裂状態です。EUは野党統一候補となった普通の主婦、チハノフスカヤ氏を支持し、政権幹部に制裁を発動しました。ルカシェンコ大統領は後ろ盾となるプーチン大統領の支持を得ており、欧米対ロシアの対立構図になりました。

一方でロシアも、奔放なルカシェンコ大統領には手を焼いているようです。ベラルーシは経済・文化的にロシアと近く、ロシアへの出稼ぎ労働者による送金が生命線です。両国は将来の統合に向けた国家連合条約を結んでいるため、いずれロシアが併合に動くとの憶測もあります。

反独裁を叫ぶ中間層や若者の反乱で、長期独裁のルカシェンコ体制は窮地に立たされています。ロシア文化圏だけに、アネクドートが大活躍です。

問、ルカシェンコ大統領と、シルベスター・スタローン主演の映画『ロッキー』シリーズの共通点は何か?
答、主役は老けていくのに、毎回相手を打ち負かす。

ベラルーシ大統領選の終了後、中央選管委員長がルカシェンコ大統領に言った。
「グッドニュースとバッドニュースがあります。 グッドニュースは、あなたの当選が決まりました」
「バッドニュースは何だ」
「あなたに投票した有権者はほとんどいません」

ベラルーシの首都ミンスクで男が突然、警官に取り押さえられた。
「待ってくれ。 私はルカシェンコに投票した」
「黙れ。ルカシェンコに投票する奴などいるものか」

ルカシェンコ大統領が、デモに参加した若者は軍隊に徴兵すると警告した。
側近が大統領をたしなめた。
「そんなことをすると、軍が大統領に銃口を向けます」

ルカシェンコ大統領がプーチン大統領に電話した。
「ロシアはなぜ私の当選を祝福しないのか」
「選挙の集計が済むまで待っている」
「ロシアも票の集計などしないだろう」

プーチン大統領がルカシェンコ大統領を電話で諭した。
「80%の得票で当選したらしいが、私の前回選挙の得票率は76%だった。 もっと謙虚になるべきだ」

ルカシェンコ大統領がプーチン大統領に電話した。
「緊急融資で十五億ドルほど送ってもらいたい」
「財源はどうする」
「たばこ税を10%上げれば済むことだ」

ドイツのメルケル首相が怪訝そうに側近に言った。
「どうもおかしい。 ルカシェンコ大統領に電話しても、毎回プーチン大統領につながってしまう」

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