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2023年01月25日05:00

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足利紀行23 栗田美術館

 4日水曜日は東陽院へ参拝後、西へ進んで栗田美術館を訪れました。
https://www.google.com/maps/place/%E6%A0%97%E7%94%B0%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8/@36.3170586,139.5223627,17z/data=!4m5!3m4!1s0x601f24a9bd768519:0x23f9ff00b616f25d!8m2!3d36.3165613!4d139.5216774
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 ここは、大物総会屋として知られ、衆議院議員も務めた栗田英男(1912〜96)が設立した陶磁器専門の美術館ですが、収蔵品が伊萬里焼(イマリヤキ)と鍋島焼の磁器のみに限定されているのが特徴です。
 江戸時代初期、朝鮮王国や明帝国の陶磁の影響を受けて創始された佐賀鍋島藩領有田の磁器は、伊萬里港から積み出された事から「伊萬里焼」の名で知られ、日本国内だけでなく、ヨーロッパの王侯貴族にも愛好されました。色絵磁器の外、白地に青一色で文様を表した物である染付など、様々な器種や技法の名品が生まれました。
 一方、鍋島焼は、佐賀藩の御用窯として藩主の使用品や他藩への献上用などの極上品のみを焼いた窯で、製品の大部分は絵皿であり、そのバラエティに富んだデザインと完璧な絵付に特色があります。
 英男はこの二種の肥前の磁器を、世界陶芸史上の最高芸術品であると絶賛し、事業の傍ら約半世紀間に亙って、驚異的なまでの情熱を傾けてこの二種の磁器のみを収集、自ら研究しました。当初、美術館は東京都中央区日本橋の自宅を改築して昭和43(1968)年に開館し、昭和49(1974)年から一般公開が行なわれた後、昭和50(1975)年に足利本館が開館しています。平成5(1993)年には足利市本城にある栗田の私邸も財団法人栗田美術館に寄贈され、栗田英男記念館となっていましたが、平成17(2005)年に収蔵品は栗田美術館へ移転され、栗田英男記念館は閉館しました。収蔵品は10000点を超え、世界的に見ても有数の陶磁コレクションです。30000坪もの広大な敷地に大小30余の施設が建ちます。広大な庭園や展示室の設計、磁器の飾り付けまで、全て英男本人が手がけたとされます。
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 イギリスのロックバンド“Queen”のボーカリストであるフレディ=マーキュリー(1941〜96)が昭和63(1986)年にお忍び来日時に参観した事があり、フレディの人生を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』が平成30(2018)年に公開されたのを機に、若い参観者も増えているそうです。
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 入館料は1250円ですが、足利まちなか遊学館で割引券を貰っていたので1000円になりました。
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 では、館内を巡ってみましょう。
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 大手門です。
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 栗田山荘表門です。
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 栗田山荘です。レストランなんですが、コロナ騒ぎのために休業中です。
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 栗田山荘の茶室である寿光院です。
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 紅梅が咲いていました。
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 昭和50(1975)年開館の本館です。伊萬里・鍋島の名品が常時約400点展示されています。
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 鍋島色絵岩牡丹文大皿(ナベシマイロエイワボタンモンオオザラ)〔重要文化財〕です。高さ8.2cm・直径 31.0cmのサイズですが、鍋島焼の中でも「尺皿」と呼ばれる径一尺(約30cm)の大皿の遺品は稀少です。
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 資料館です。
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 昭和54(1979)年開館の歴史館です。「初代酒井田柿右衛門(サカイダカキエモン;1596〜1666)によって赤絵磁器が生み出されたとの定説はデッチアゲだ」との独自見解が示されていました。
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 伊萬里大壺展示室です。
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 この部屋だけは写真撮影OKでした。
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 歴史観最上階からの眺望です。
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 寿光館です。
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 開山堂です。
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 昭和62(1987)年開館の無名陶工祈念聖堂です。
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 陣屋門です。
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 登り窯です。
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 栗田嵐嶽記念館です、栗田嵐嶽(1919〜84)は英男の実弟で、絵画・書・陶磁器等の幅広い分野の作品を残した芸術家ですが、生前には一点の作品も公表しなかったため、無名のまま終わりました。英男の事業には非協力的だったみたいです。
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 世界陶磁館です
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 陶磁会館です。
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 陶磁会館の喫茶室でコーヒーを飲みました。コーヒーカップや皿も有田風です。
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 この後、JR両毛線の南側にあるあしかがフラワーパークへ向かいました。直線距離だと近いんですが、踏切が遠方にしか無く、大回りを余儀無くされました。
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 平成30(2018)年に開業した「あしかがフラワーパーク駅」です。
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《続く》
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