アメリカの人気作家ポール・ギャリコの長編小説を、「ファントム・スレッド」のレスリー・マンビル主演で映画化。
1950年代、第2次世界大戦後のロンドン。夫を戦争で亡くした家政婦ミセス・ハリスは、勤め先でディオールのドレスに出会う。その美しさに魅せられた彼女は、フランスへドレスを買いに行くことを決意。どうにか資金を集めてパリのディオール本店を訪れたものの、威圧的な支配人コルベールに追い出されそうになってしまう。しかし夢を決して諦めないハリスの姿は会計士アンドレやモデルのナターシャ、シャサーニュ公爵ら、出会った人々の心を動かしていく。
支配人コルベール役に「エル ELLE」のイザベル・ユペール。「クルエラ」などのジェニー・ビーバンが衣装デザインを手がけた。(映画.comより)
<2022年11月20日 劇場鑑賞>
短くて見やすい映画でした。しかし、ファンタジーが過ぎる(笑)。いくら何でも、こんな風に物事はスイスイ進まないでしょう。確かに一家政婦が一発奮起して夢を実現してゆくさまは、ハッピーで痛快。でもなぁ・・・パリのディオール本社にこんなに簡単に侵入できるものでしょうか。場違いでつまみ出されようとしているおばさんは確かにかわいそうですが、大金持ちの侯爵が突然助けるでしょうか。特注を請け負うための、お得意様だけのメゾンに見たこともない(お金持ちそうじゃない)おばさんが紛れ込んだら、当然排除されるんじゃないでしょうか。私自身がそんな世界を知らないだけで、案外そんなものなのでしょうか。
でも、さすがに目には楽しい映画でした。美しいドレスの数々、それを着こなす美しいモデルたち。また、侯爵と訪れる歌とダンスのお店。なんとも美しい花市場。侯爵の言う通り、美しいものに囲まれるのは幸せです。本当にパリの街は美しく楽しく描かれてました。そして、メゾンディオールのプロフェッショナルな人々。厚かましくも真っ当なことを言うミセス・ハリスの言い分をちゃんと聞くだけの器量はあるんだろうな、と納得させられる光景でした。また、真面目に生きて来たミセス・ハリスは、掃除だろうと繕いだろうと仕事はなんでもこなしてきたのです。だから、優秀なお針子でもあり得たのですね。話はあり得ないと思いながらも、やっぱり真面目に生きてゆくことの価値を再認識したのでした。
ラスト近くは、ミセス・ハリスの人の好さにハラハラドキドキ。そして「あ〜やっぱり・・・」の展開。でも、そのあとにはちゃんと夢のような展開が待ち受けます。ここも出来過ぎな気はしましたが、注目を集めたからってことで、納得することにします(笑)。
私の気のせいかもしれませんが、ミセス・ハリスは元々きれいな感じの人だった思うのですが、話が進むにつれて、どんどんきれいになって行ったように思います。最後の方は「こんなきれいなおばさん、そうそういる?」と、設定自体を疑うようになってました(笑)。ドレスも本当に素敵でしたが、やっぱりいくつになってもきれいでいることは、大事ですね。
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