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2022年11月03日01:20

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映画『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』

 
10月20日(木)、シネリーブル 梅田にて夜回を鑑賞。客席はまばらで寂しかった。

公式  https://www.uplink.co.jp/aucoin/
予告編 https://youtu.be/FNL4hXCGSwM





こうやって仕事を多数眺めると、私は「ケヴィンのメイク」が本当に好きだった。

同じ人物でも、彼がメイクした時の写真には、まばゆく輝くような魅力と品がある。
あの写真も、あの写真も、ケヴィンがメイク担当だったのか…と感じ入った。

2018年の作品だが、なぜか日本では2022年公開。配給されただけマシかな。
というのも、この作品の作り自体は、かなーり地味で普通。

題材は世界的な伝説的人物とはいえ、メイクさんは「裏方の人」だしね。
そりゃ、上映館は増えないかぁ…というボヤキはさて置き。


9月に観た『スワンソング』を思い出した。

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1983236616&owner_id=1833905

田舎町に生まれた「ゲイ」の「アーティスト」が、どんなに苦労して育つものか。
いろんな人たちの証言から、なんとなく推測できて辛くなった。
『スワンソング』のパットも、ケヴィン・オークインも、本当に強い人だと思う。

田舎の人は「異質な者」をなぜか極端に嫌う。実は恐れているのかも。
私は地味だったけど頭は良かったから、何かと「よそ者のくせに」と妬まれた。
彼らへの攻撃は、あんなもんじゃなかったろうな…。



メイクの仕事中を撮った写真は、時系列バラバラで出てくる。
若い頃は細身のハンサムだったケヴィンが、徐々に「柔道元五輪金メダリストの篠原さん」みたいになっていく様子は可哀想で痛々しい。
10代の頃から痛みも訴えていたというのに、なぜ誰も異常に気づかなかったんだろう?
早く病院に行けていたら長生きできたかも知れない。残念だ。


【追記】

・ケヴィンの姓は「オークゥアン」が正しい。出てきた人は全員そう呼んでいた。
 彼の養親はフランス系アメリカ人で、「フランス語読みするから」なのだそう。
 日本では、しばしば実際と違う発音で人名を読み書きする。失礼だと思う。

・若い頃のケヴィンは身長180cmくらいだったと記憶する。
 脳下垂体?の腫瘍のせいで成長ホルモンが異常分泌し、205cmまで背が伸びた。
 末端肥大症は手を見れば分かる。30代の彼は手が異様に大きくなっていた。

・ケヴィンは「性的にかなり奔放なタイプ」で、恋人と考えが合わなかったことも。
 フレディ・マーキュリーも奔放だった。アーティストには多いタイプなのかも。




ケヴィン・オークインにフォーカスした映画が公開、ケイト・モスがコメント
https://www.fashionsnap.com/article/2022-08-11/kevyn-aucoin-movie-2022/

メイクアップ界のレジェンド、ケヴィン・オークインの新ドキュメンタリーが公開
https://www.harpersbazaar.com/jp/beauty/beauty-event/a79561/bla-larger-than-life-kevyn-aucoin-trailer-180702-video-lift1/

メイク界の伝説、ケヴィン・オークインのドキュメンタリー。(2020年5月配信)
https://casabrutus.com/posts/139818

弟や妹がケヴィン・オークインの少年時代を語る
https://www.cinemacafe.net/article/2022/09/17/80934.html


コントゥアってどういう意味?
https://www.ibeautystore.com/beauty-lessons/40

メリハリのある小顔に! コントゥアリングという言葉をご存知ですか?
https://beauty-okamoto.co.jp/smallface/



https://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=1833905&id=5396248


メイクに興味がある人、平たい顔で悩んでいる人、舞台俳優など人前に立つ人、YouTubeなどで動画配信している人などなら、知って絶対損はないテクニックが「コントゥアリング」「骨格メイク」。

坂東玉三郎も若い頃に「コントゥアリング」を教わったと言っていた。

 【関連】玉三郎、京都賞受賞記念ワークショップ  2011年11月12日
  https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1794916585&owner_id=1833905


それを発明した天才メイクアップアーティストが、ケヴィン・オークインだ。
日本では、「資生堂インウイ」のクリエイター、90年代に細眉やつけまつげの流行を作った人として知られている。

彼は「モノクロ映像で見栄えする」従来の化粧法から脱し、「カラー映像で美しく見えるメイク法」を発明したパイオニアだった。また、メイクする人それぞれの個性に合わせ、その人ならではの美を引き出す達人でもあった。


田舎町にいる「変わった子」は非常に生きづらい。
彼は幼少期から「メイクした女の顔を描くのが好き」で、マルジェラのように才能の片鱗を示していた。しかし、保守的なルイジアナは同性愛差別が過激で、彼は義務教育を終えるまでの間「ゲイ」「クイア」と壮絶ないじめを受け続けたという。どんなにいじめられても彼は笑顔で、信念を曲げない子だった。そして、自分の手でチャンスを掴み、NYに出てきた。本当に強い人だった。



彗星のようにデビューし、世界のモードの最先端を創造し続けたケヴィン。彼のメイクアップは「アート」だったと多くの人が語っていたし、紹介された作品写真の数々をを見て、まさにその通りだと私も感じた。

彼は末端肥大症(痛みの訴えは昔からあったのに誰も気づかず、相当悪化してからやっとシェールが発見した)が原因でオピオイド依存症になった。薬のせいで仕事に穴を開けてしまうと、一瞬で凋落した。芸能界あるあるの掌返しだ。さらに脳腫瘍も発覚。2002年、40歳でその短い生涯を終えた。

シンディ・クロフォード、ケイト・モス、ナオミ・キャンベル、リンダ・エヴァンジェリスタ、ポーリーナ・ポリスコワといった「1980-1990年台のスーパーモデル」たちが続々と登場して証言する。女優のシェール、イザベラ・ロッセリーニ、ライザ・ミネリ、ブルック・シールズなども。ビックリするほど錚錚たるたる美女たちがケヴィンの御贔屓だった。

みんな「自分を最高に美しくしてくれるケヴィン」に、ひとかたならぬ思い入れと印象的な思い出があった。ショーのバックヤードで、ナオミはケヴィンにしか顔を触らせなかったという。シンディはある日突然、トレードマークの立派な眉を細くされたが、その瞬間、爆発的な「細眉ブーム」が起きてケヴィンに感謝したという。

作り自体は地味で平凡な作品だが、なにしろ語る人たちの顔ぶれとエピソードが凄いので、一見の価値あり。



Filmarks レビュー  https://filmarks.com/movies/90534
映画.com レビュー  https://eiga.com/movie/93039/review/



【INDEX】映画/舞台 関連日記(2)2019〜
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979079540&owner_id=1833905

【INDEX】ファッション / 関連日記
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1225295757&owner_id=1833905

【INDEX】アート 関連日記
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973808525&owner_id=1833905


 
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