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2022年10月15日09:35

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これぞ「快演」、こんなプロ5が聴きたかったんだ・・・センチュリー定期

期待していたが、それを上回る演奏。最高、と言わせてください。

大阪 ザ・シンフォニーホール
センチュリー第268回定期演奏会
秋山 和慶指揮 日本センチュリー交響楽団
(コンサートマスター 荒井英治)
ヴァイオリン 金川 真弓
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲 作品64より
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
プロコフィエフ:交響曲 第5番 変ロ長調 作品100

オール・プロコフィエフプログラム、その中で臨みうるベストセレクション(コンチェルトは、ピアノ協の3番というセレクトもありだが、それだと重くなりすぎるか?)。このラインアップがセンチュリーで聴けるだけでも、贅沢の極み。

のっけから、12型にも関わらず充実の音。例のコマーシャルソングにもなった特徴的な旋律から始まる「ロメジュリ」は、秋山御大の明晰な棒の冴を早くも思い知らされる。粋でモダンな聴き物。

続くVn協は、金山嬢のヴァイオリンが「完璧」。この曲、終始度真面目な顔で冗談を喋り続けると言った風情に魅力がある曲なので(その意味では、ぐすたふくんの趣味には合わない)、音程からアーティキュレーションから何から何まで楽譜に書いてあることを完璧にやってこそ、の曲。余計な色気を出すと、逆に面白くなくなる。それをまあ、金山嬢、見事としか言いようがないです。センチュリーも見事な付け。

そして、12型のまま3管編成で臨む5番の凄まじさ。

本来なら16型フル編成で臨むべき曲。しかし、プロコフィエフの複雑な和声は、ともすればこの大編成になった時に響きの混濁を生むのも事実。実際、パリ管で聴いた時も、京響で聴いた時も、特に1楽章で耳に障るところがないわけではなかったです。しかし、今回は極めてクリアで透徹したテクスチュア。ただ、一方で、管セクションの咆哮に弦セクションが地響きを立てると言ったダイナミズムには欠ける。そこは痛し痒し。

しかし、4楽章は違う。今日、改めて思い知ったのだが、実はこのオーケストラサーカス、殆どが弱音で終始する。フォルテ以上になるのほ、コーダ前のクライマックスを入れてもほんの僅か(だって、コーダ自体、ストリングカルテットプラスパーカッションだけになるんですよ)。徹頭徹尾、ピーンと張り詰めた緊張感の中で疾走するオーケストラ、それをドライブする秋山御大の棒の先、それを見ているだけで、まさに「手に汗握る」スペクタクル。

最後の噴き上がるような数小節の打ち上げ花火、その美しさをなんと表現すればいいのやら。

ブラボーがかけられないもどかしさ、でも立ち上がった人も少なからず。この一期一会の時間がコンサート。生きている証。秋山さん、センチュリー、有難う。
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