mixiユーザー(id:7410632)

2022年09月06日12:01

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8月の。

8月に観たのは『ティコ・ムーン』のみ。

●『ティコ・ムーン』
独裁者マクビーが支配する月面都市。遺伝病に侵された彼は臓器移植のドナーとして、既に死んだとされる伝説のレジスタンス、ティコ・ムーンを探す。独裁者一家は暗殺者に狙われて居て、1人1人スナイプされて行く。追い詰められ怯えるマクビーは……。
途中で折れたエッフェル塔、そのすぐ前に凱旋門。パリの紛い物、ホコリぽくて白茶けた、閉塞感はないが何処となく空疎な印象の月面都市。その風景をバックに鮮やかな赤いウィッグ、ホテルのカラフルなドア、青い痣と青い血と青いトカゲ。まず何よりもその色彩に目を奪われる。とても綺麗な映画。
20年より前の記憶がない彫刻家のアニクスト。ティコ・ムーンを探す殺し屋レナ。自称米国のジャーナリストのグレンバー。そして独裁者マクビー一家。物語の構造はかなりシンプルでコミックぽい。アニクストの正体はまぁ予想し易くて予想通りで、つうか物語上隠す気が全くなかったのだろうしね。グレンバーもまぁ胡散臭いのは一目瞭然だし既出人物の中で当て嵌めるなら『アレ』しかないしね。
マクビーの自室に豚が飼われて居るのは?だったけどアレ、ティコ・ムーンが見つかるまでの臨時の臓器ドナーだったりするのかな。にしても部屋で飼うコタないと思うけどもっと何か、象徴的な意味があったりするのかしら。或いは実際的な。いずれにしろ異様な雰囲気を醸し出すよい材料にはなってたよ。
そのマクビー一家。息子たちの中で「自分は父親の血筋じゃない。だから病は受け継いで居ない。青い痣が現れてないから」と頑なに信じて居る末子のコンスタンティン、彼は少しだけ可哀想だったな。自分が実は母親とティコ・ムーンの間の子だと云う可能性が彼を支えて居たのだモノね。結局違ったけど。
マクビー。最後は瀕死の状態で冷凍睡眠装置に入れられるけど未来に蘇生する可能性はあるのだろうか。彼を蘇生させる末裔はもう居ないワケで。まぁ奥さんは残って居るけど、可能性は薄そうだなぁ。
作品世界の雰囲気と云うか会話の感じとかは何だろう、『カサブランカ』とか思い出したな。ちょとだけね。流れる時間の感じが似て居る気がする。去り行くふたりには最早見えて居ないけど、体制が崩壊してこれからあの都市はどうなるのだろう。まぁたくましく生きてゆくのだろうけど。あの子供とか。


まぁ。はい。
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