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2022年05月02日17:11

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【悪意と嘘】映画『英雄の証明』

 
5月1日、大和郡山で鑑賞。観客は20人くらい。
ミニシアター系の社会派作品にしては珍しく盛況だった。

イランの名匠といわれるアスガー・ファルハディの監督・脚本作品。
本作は盗作問題でも注目された。
レビューしたマイミクさんが多かったので、気乗りしなかったが観に行った。

公式 https://synca.jp/ahero/



余談だが、10年前に作られた同名の英国映画がある。 邦題が紛らわしい。
https://youtu.be/xleyEg01Tig



イランは「不思議の国」である。 真剣に見ていても、謎だらけだった。


そもそも、「金貨を落とし主に返す」行為は、英雄とまで称えられる美談なのか?

なぜ、婚約者と主人公は、拾得物を「警察へ」届けなかったのか?


なぜ、主人公は(すでに独身の立場であるのに)「婚約者」の存在と
「自分ではなく、彼女が金貨を拾った」事実を隠したのか?

(名誉を重んじる割に、TVの要望で再現証言=自ら「嘘」をつく矛盾も不思議)

なぜ、連絡先に、使用禁止である刑務所の電話番号をわざわざ使ったのか?
(姉宅の電話番号でも、彼女の携帯でも良かったはずなのに)


なぜ、元嫁(借金を肩代わりして主人公を訴えた男の妹)は、吃音症の一人息子を
服役中である主人公に押し付けたっきり、学校からの呼び出しにも応じないのか?

今まで両親から放ったらかしにされているのに、なぜ、主人公の息子は、
「ママだけでなくパパまでもが再婚するのは悲しい」と泣くのか?
パパが刑務所から一時帰宅した折には、全く言うことを聞かずゲーム三昧なのに。


なぜ、民事事件で「収監」するのか? 釈放の条件は? 刑期は?
稼げなければ永遠に返済を得られないのに、なぜ訴えて収監させる? 復讐?
こんなことで囚人が増える一方=経費増大でも、イラン国家は大丈夫なのか?

本当に収監すべきは、「事業資金を持ち逃げした友人(横領罪)」なのでは?

なぜ、イランには自己破産制度がないのか?

なぜ、主人公の婚約者は、「主人公に黙って」先に金貨を売却しなかったのか?

(日本なら、そうすれば婚約者は遺失物等横領罪だが、取得した財物の処分に関して
 善意の第三者に対抗できないので、彼女に金を払ってもらった主人公は助かる)


なぜ、義兄は、金を騙し取られた主人公をとことん憎み、悪く思っているのか?
「半額は現金、残りは働いて返す」との返済案を拒否し、彼を追い詰めるのか?

なぜ、金貨を落とした女は「プロの諜報員並みに」素性を隠していたのか?
彼女は本当に絨毯職人だったのか?

なぜ、SNSで「この美談は詐欺だ」という噂が広まったのか? 称賛への妬み??

なぜ、採用担当者は主人公をとことん疑い、彼の証人よりSNSの噂を信じたのか?

なぜ、女が金貨の鑑定を依頼した貴金属店の店員らを、証人に頼まなかったのか?
(彼らとタクシー運転手の証言があれば、婚約者に偽証させずに済んでのでは)

なぜ、「金貨を拾った日以前に、刑務所から義兄に金を返すとメールした」のか?
(そんなことが話の冒頭にあったっけ?細かい話なので覚えてない)

そのメールを、「誰が」採用担当者に送ったのか? その目的とは?

激昂した主人公が義兄に殴りかかる動画を撮ったのは誰? 動画を拡散したのは誰?

吃音症の息子に父の弁護を強いてSNS用の動画を撮ろうとした男の立場は?
刑務所の人間だと思っていたが、実はマスコミの人間だったのか?


……突っ込みどころが多すぎて、モヤモヤするばかり。 面白くなかった。


唯一はっきり感じたのは、この映画には「悪意」と「偽善」が充満していたこと。

それと、慈善団体の表彰式で、吃音症の息子にスピーチさせる主人公の無神経さ。
普通の人間でも、いきなり、大勢の前で話せと言われたらテンパるのに。
クライマックスで、どもりながら父の弁護を録画される息子の姿が可哀想と言うなら
ステージに促された時点で子供の負担を思いやって断るのが親だろう。

主人公は、悪人とまでは言えないが、「中途半端な偽善者」という印象だった。



https://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=1833905&id=5309461


終始グダグダでイライラする物語。 気晴らしには全く向かない。

「借金で服役中の主人公が、休暇で帰省した時、恋人が拾った金貨を売って無罪放免になろうと考えたが、やはり落とし主にへ返すことに…」という設定を読んだだけで、イランはカオスだと感じた。

友人と共同事業を始めるため多額の借金をし、その金を相方に持ち逃げされ、保証人の元義兄(元嫁とは関係が悪い)に支払わせた主人公。返済できず義兄から訴えられ、投獄された。(イランでは民事も刑事もごっちゃ。自己破産制度もない?) 囚人に「休暇」があるユルさも驚き。
その上、死刑囚さえ金を払えば刑を免れるという!殺人犯でもだ。二の句が継げない。

元は実話だというが、金貨を持ち主に返しただけで英雄扱い、多額の寄付が集まるという話も日本人からすると不思議千万。常識が違いすぎて呆然と眺めた。

中途半端な正義感やプライドはあるが、基本的に流されやすく、ええカッコしいな主人公。彼は場当たり的についた小さな嘘で追い詰められていく。とことん運が悪い。散々すったもんだして親子とも傷ついた挙句、元通り収監されて終わり。
これなら、さくっと金貨をネコババして借金を返せば良かったね!と思った。

この物語に教訓はない。スカッと気持ちの良い登場人物も皆無だった。
印象に残ったのは「人間の悪意」ばかり。実に後味が悪かった。

監督は「人間の実態はこんなものですよ」と言いたかったのか。
彼自身も、女性弟子のアイデアをパクって本作を撮り、抗議されたら彼女を訴えるような人間だからなぁ。




hayamiさんの日記  2022年04月01日  〜出まかせやがてそれは虚偽
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1981965164&owner_id=2399973

ケスさんの日記  2022年04月10日
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1982036137&owner_id=12923117

天羽鈴さんの日記(note)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1982154262&owner_id=10059699
https://note.com/11030520na/n/n0bc7833ad72a


 
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