☆☆☆☆
おそらくは賛否が大きく分かれる作品。ミュージカル映画だけれど、重苦しくてせつなくて、ダンスシーンもほとんどなくて、あんまりミュージカルっぽくない。
一通の手紙と“ホワイトライ(思いやりの嘘)"をきっかけに、高校生エヴァン(ベン・プラット)がいろいろいろいろ巻き込まれながら成長していく。
俳優陣の歌がとにかくすてき。主演のベン・プラットはもちろん、エイミー・アダムスもジュリアン・ムーアも繊細で見事だ。複雑な感情まであざやかに歌いあげていて、圧倒される。
楽曲も、それぞれの心の叫びやつぶやきがそのまま歌になったみたい . . . すばらしかった。
とくに、アラナが歌う The Anonymous Ones の、 Anonymousにグッときちゃう。AAメンバーだからよけいかな。
ふっと、ロビン・ウィリアムズと映画『いまを生きる』(Dead Poets Society)を思い出す。
あと、カート・ヴォネガットの『猫のゆりかご』が出てくるの! うれしかった。
ゾロフトやアチバンといった抗うつ・抗不安薬の名前がゾロゾロ出てくるのにも、ドキドキ . . . 。そういえば、マイラ・カルマンの『たいせつなきみ』にも、ゾロフトという名前(役割もゾロフト^^)の犬がいました。
ディア・エヴァン . . . 『グレイテスト・ショーマン』のような爽快感はないけれど、好きです。
予告編を見て、もしピンときたらぜひ映画館へ。
――涙もろいかたは、ハンカチをご用意ください。
◆ 映画『ディア・エヴァン・ハンセン』トレイラー。
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