土曜は、午後から映画2本。
まず、今日の1本目はシネマジャック&ベティで、
「水を抱く女」。
これは、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀女優賞)と国際映画批評家連盟賞をW受賞したミステリアスなラブストーリー。
ベルリンの都市開発庁で、ウンディーネはコンパニオンとして働いている。だが、恋人のヨハネスが別の女性に心移りし、別れ話を切り出されたウンディーネは悲嘆に暮れ、「あなたを殺す事になる」と口走る。
そんな彼女の前に現れたのは潜水作業員のクリストフ。まるで運命に導かれるように、ふたりは激しく惹かれ合うが……
ウンディーネとは欧州に伝えられる水の妖精のこと。
ウンディーネと人間の男との恋は、人魚姫の物語のように悲劇に終わるのだが、異なるのはウンディーネは心移りした男を殺す、と言う定めがある事だ。
この映画は、そのウンディーヌを、現在、ヨーロッパ映画界で注目の女優、パウラ・ベアーが演じ、ベルリンを、その語源である「沼地」から、ウンディーネの住処とし、ウンディーネの悲劇を現代のベルリンに描き出そうとしている。
着眼点は面白いし、水中での幻想的な映像も雰囲気がいい――とは言え、ドイツの湖にレッドテールキャットフィッシュはいない。ここは、ヨーロッパオオナマズにして欲しかったが。
ただ、クリストフとの関係が壊れる辺りの展開がちょっと腑に落ちず、また結末もちょっと判り辛い……ウンディーネの伝説に馴染がないと判り辛い部分もあって、ちょっと物語に乗り切れなかった。
本日2本目、ブルク13で、
「ローグ」。
これは、「ミュータント・タートルズ」のヒロイン、ミーガン・フォックス主演のサバイバルアクション。
ミーガン・フォックスは本作で傭兵隊長を演じ、ガンアクションに初挑戦。監督は「サイレントヒル:リベレーション3D」のM・J・バセット。
アフリカの某国。サム率いる傭兵部隊は、誘拐された知事の娘を救出するためにテロリストらの拠点を襲撃。人質奪還には成功したものの、テロリストの反撃で、脱出用のヘリを撃墜され、多くの仲間を失って、命からがら廃墟に逃げ込んだ。
だが、そこは放棄された“ライオン牧場”だった。
サムと傭兵たちは武器・弾薬も乏しい中、追って来るテロリストの前にライオンに襲撃されて……
この映画、アフリカを舞台にしたミリタリー・アクションかと思いきや、描きたかったのは、“ライオン牧場”に代表される、アフリカの観光ハンティングなど野生動物ビジネスの暗部とは思わなかった。
内容としては、先日観た「ミアとホワイトライオン」でも描かれた問題を、非道に、露悪的に描くもので、基本的にアクションである本作とは噛み合わせがよくないだろう。
そこは譲ったとしても、そうであるならばストーリーにはもう一工夫欲しかった。
ライオン牧場のライオンが、檻から逃げ出したものの、牧場跡地に留まる理由……それが、子供のライオンの救出だとするのはアイデアだが、それならば、その雌ライオンと、女性ながら危険な戦場に身を投じるサムを重ねる工夫が欲しかった所だ。
それなのに、この映画と来たら、そんな雌ライオンや、人質だった少女、テロ組織の内通者であるマサイ族の男などに過去のドラマを用意しているのに、主人公のサムのバックグラウンドを描かない、と言う体たらく。
そんな主人公を演じたミーガン・フォックスは悪くない、なかなかいい面構えを見せて、傭兵たちのボスぶりも様になっている。
M・J・バセット監督の演出も、アクションはテンポよく、ホラーチックな部分では冴えを見せてはいる、だが、それでも主人公がドラマを持たないのでは、そこに「物語」は生まれず、感情が動かされる事は無いだろう。
映画の後、ヨドバシカメラで買い物。
久々に腕時計を買った。
カシオ・エディフスの限定版。RC162による日本人のGP初優勝から60周年記念モデル。
RC162と言えば、排気量250ccの4気筒、45ps……はらのMC22・CBR250RRと同じスペックなのだ。GP初優勝から30年で、GPマシンと同じ性能のバイクが市販されてしまう、と言うのは時代だなぁ……そのバイクに30年後も乗れる、と言うのもある意味驚きだが。
ベースが普及クラスのエディフェスなので、ケースなどに安っぽさを感じるし、分厚い……でもまぁ、CBRに乗る時には気分だよな……
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