宮口幸治『どうしても頑張れない人たち』
は、非常に参考になりました。
前作『ケーキの切れない非行少年たち』は、知力が低いので反省ができない非行少年が扱われていました。
今回の本は、指導そのものの問題です。
また、なぜ、礼儀正しく人に接しなければならないのか、理想ではない、現実的な理由がよく理解できました。
教養と行いは関係ありません。
たしかに、歯科医師で死刑になったのは、本山茂が最初で最後。
オウム真理教事件で、今まで例がなかった東大など旧帝大の死刑囚が初めて出たなどのことがあります。
だから、高学歴者は比較的犯罪者が少ないですが、じゃあ、「犯罪者にならないために難関校を目指せ」などといえるわけがありません。因果関係ではなく、相関関係だからです。
教養と行いを結びつけるのは、
「東大に落ちた奴はカスだ」などというのと同じ。とんでもない差別です。
だから、
「勉強せよ」といってはいけません。
同様に、
起床時間を守るべしのような生活指導のようなこともしてはいけません。
筆者の勤務した少年院は、生活指導せざるを得ない場所です。筆者は、少年院の医官だったのにもかかわらず、生活指導に懐疑的です。
まして、
学校の先生や、入院病棟を統括する医師や看護師は、そういうことをしてははいけないのでしょう。
将来的に、時間設定などのいくつかのルールを条件に、
緩和ケア病棟などで飲酒が許される日が来るかもしれません。
人にあれこれ指図されない、好きなときに酒を飲む。これほどわかりやすい人権もありませんから。
ログインしてコメントを確認・投稿する