そろそろ中学英語ぐらいならいけるようになったのかな? というレベルですが、単語と構文がまだまだですね。これはもう時間をかけて少しずつ身に着けていくしかないかも。
でも、テキストや問題文の英文を眺めていると、「あれ、これは以前見たことある単語だ」とか「この文脈からするとこの単語はこういう意味ではなかろうか」とかが、ほんの少しだけわかることもまれに起こるようになりました。
で、最近読んだ本が新聞の読書面で取り上げられていました。わかりやすくまとまってるのでちょっと引用。
(売れてる本)『英語独習法』 今井むつみ〈著〉
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14866183.html
> 英語の単語や文法、言い回しなどは薄っぺらい氷の小岩。その海面の下には、英語を母語とする人々がふだん意識せずに共有する概念、前提、文脈、関連語といった巨大な「氷山」が隠れている、という壮大な指摘だ。
> 著者の専門は認知科学。乳幼児が母語を覚える仕組みを研究してきた。日英に限らず、どの言語にも母語と非母語の間には氷山のような土台構造「スキーマ」の違いがあり、そちらを学ばなければ外国語は身につかないと説く。
> 「本書を読むだけで読者が英語の達人になれるとは言わない」(略)と率直な語りがうれしい。そうですよね、やっぱり。語学に近道などありえない。
そして、著者は、無料で使える英文のコーパスやコロケーションなどのデータベースを活用して、気になった単語がどういう構文で、どういう単語と一緒に使われることが多いか、などを深く調べていくと英語の土台構造「スキーマ」が身につく、と学習法のひとつを提案しています。
著者の主張としては「読み流す」「聞き流す」の「多読多聴」ではだめで、熟読、単語の深掘り、できれば好きな映画をセリフ全部英語と日本語で覚えるぐらいに見返し、シナリオのテキストがあれば参照しながらどういう場面でどういう表現を使うのかを発音とともに身に着けていくのがいいそうです。
とてもそこまではやっていられないので、例のiOS版辞書アプリで英英辞典やコロケーション辞典を入れて、単語を調べる際にはそれらや他の英和辞典の文例などにもなるべく目を通すようにしていくことにしました。できることから少しずつw
とにかく日本語で身に着けたスキームと英語のスキームが別物であることを体にたたき込むことが認知科学から見て正しいやり方で、日本語スキームのまま英語を学んでもなかなか進まないのだそうで。
認知科学と言語習得といえば、「自閉症は津軽弁を話さない」(松本敏治、角川ソフィア文庫)という本が、去年買ったまま積んであったことを思い出しました。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000236/
自閉スペクトラム症(ASD)の人は他人とのコミュニケーションというか共感のしかたがそれ以外の人と違う傾向があるそうで、調査を進めていくと、家族や地域の人が帰属意識や共感の共有として「方言」をつかうのに対して、ASDでは症状によって程度は違うものの共感が薄いので、周囲の人から「方言」を学ばず、気に入ったビデオなどから「共通語」を覚える傾向があるのだとか。
とにかく気に入ったビデオを繰り返し何度でも見るし、なかには字幕機能を使って音声によるセリフと文字を結びつけて習得する人もいるらしい。先ほどの英語習得に映画まるまる1本のセリフを覚えることとの共通性に驚きました。
こうなると「のだめカンタービレ」で のだめがせりふ全部覚えるぐらい大好きな日本アニメ「プリごろ太」のフランス語版でフランス語を覚えたというのもあながちご都合主義ではないのかもしれません。
私の英語のような「下手の横好き」と違って、「好きこそものの上手なれ」は言葉の習得にとっても近道(そんなに近くはならないけど)になりそうですね。
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