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2021年02月15日22:04

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好きにやってくれ

覆水盆に帰らず、とは当にこの事である。
遂に五輪の大会組織委員会の会長職から失言王・森喜朗を追い出してしまった。

確かに彼は迂闊で政治ジョークによる舌禍の前科者であり、
今回のような事態が想定出来なかったわけじゃない。
それに大枠を引っくり返したり揺さぶったりする、当に“政治的”調整では貢献は大きかったが、汗をかくという意味では組織委員会の事務局が大部分を担ってきた。
だから、彼が居ようと居まいと成功するもんは成功して、失敗するもんは失敗していた、と考える事は出来なくは無いだろう。

それに、欧米流の失言に対する処分なら
“即クビ”は当たり前で今回の辞任という処理に対しては特に異論はない。
ここまではおかしな展開は無かった。
だが、IOCのバッハ会長の「騒動は完全に終結した」宣言や
本人の謝罪めいた言い訳、いや、言い訳めいた謝罪もあったし
彼も頼まれて受けた職務である。

本人の自覚の問題はともかく、自ら認める女性蔑視主義者であったら
この職を引き受けるという事はあり得ず本人の弁明通り、
「そんなつもりでは言っていない」のは恐らく本当である。
であるにも関わらず、指摘されればすぐにそれと分かる
言ってはならない事というか問題発言に該当する発言を
迂闊にも開かれた場でしてしまうのだから、どうしようもない。
彼はずっと前から「そういう人物だ」という事なのだ。

それを承知で彼にその職をさせ続けていたわけであるから
任命責任(という言葉は使いたくないが)も問われるというものである。

しかし、騒動が拡大してしまったのだから身を処する事は不可避である。
それは本人というよりは任命責任者が下す判断ではなかったか。
今回は、それを国民だの世界の各方面だのの発言を
都合よく切り取って煽りに煽ったマスコミが誘導したと言って良い。

だが、これをやったら“後任のなり手”が居なくなるぞ、
という想像力を働かせた人がどれだけ居ただろうか。
仮に居たとしても、外れくじを背負わされるだけである。
先日の日記では
密室での後継指名を受けた川渕三郎に対して
「殿軍を引き受けた」と表現したが、まさにそれに値すると思う。

それに、もし開催するとしたら、あと5ヶ月で開幕である。
33種目も現況下で無理矢理日本に集めて安全に開催できるかどうか、
は今のところ誰にも分かるまい。
新規感染者数が劇的に減少したとはいえ、
“何かあったら”対策の大量の医療従事者とソーシャルディスタンス保持のための広大なスペースや手間の確保はまだ出来ていない。
まだそれどころじゃないのである。
こんな状況で「引き受けてくれ」と誰がどんな顔して告げられるというのだ。
組織委員会総勢5,000人の名目上のトップに門外漢を連れて来ては
もはや間に合わないのは明白だ。
従って、後任の会長職をそれなりに機能させようと思えば
「お飾り」に留まるのではないか。
別にそれでも構わないのなら、天地がひっくり返っても問題発言はしないし
過去の経歴が誰よりも身ぎれいな人物を擁立して
「ただ、黙ってもらう」しかなくなるのではないか

先の週末、そんな具合を目の当たりにした橋下徹が
メディアで再三挑発していたのが小池百合子・東京都知事である。
「こういう時こそ、小池知事が陣頭指揮を取ればいいんですよ」
言い得て妙である。
かつては組織委員会の主導権争いを展開していた小池と森である。
4者会談を欠席、などという姑息な手段で外れくじを引くのを回避しようとしても
夏までには都民を失望させることになるのは不可避である。

思い返せば元々、誘致に成功したのは猪瀬直樹・元都知事時代である。
猪瀬は森喜朗と五輪組織委員会の主導権を巡り対立し、
猪瀬がスキャンダルを暴露されて辞任した。
一説には反猪瀬派が彼を潰すために仕掛けたお金を巡る醜聞だったのではないかと言われているが、今となっては済んだ話である。森が仕掛けたのではないかとすら言われているのだから笑ってしまう。

実は次の都知事の舛添要一も同じパターンで都知事の座を追われたわけだが、
自民を足蹴にして出奔した云わば裏切者であり、
非常に些末な金額の公金流用が辞任に到るという、
前代未聞の恥さらしな退任劇だった。
金額の多寡に拘わらず、悪いことは悪いこと。
だが、彼の後任を選ぶための選挙費用の方が高くついたわけで、
彼を選んだ選挙民の責任は問われないわけだから、同じ選挙民が反省もしないで何回選んでも問題人物が選出される筈である。
従って、小池が問題人物ではないという保証はない。

選挙にかかった費用は税金持ちである。
「最近、毎年税率が上がってない?」
「そりゃ、短期間に都知事選を何回もやりゃ、税金も上がるわな」
てな具合に都民だけ税金が上がれば分かりやすいが、現実は違う。
色んな企業が全国の出先機関から吸い上げた法人税で都の財政は潤っており、
都民の感情は都知事の所業にのみ向けられる。
こんなことを繰り返していても何の解決にもならないのだ。

本音を言えば、政治的成功に与ろうと群がった政治家と
世界企業へのイメージ戦略を練る企業群の思惑で
五輪は形成されている。
スポーツに打ち込む人間は美しいかも知れないが、所詮スポーツである。
「感動製造装置」は五輪以外にも無数にあるので
「無くなっても困らないもの」じゃないのか。
万博の方がもっと不要だが、先の話なので解決は急がない(笑)

だいたい男女差別の権化がスポーツなのに、と思わないか
1種目で良いから男女混合で同じ土俵で対戦する競技は無いのか
平等とはそこから始まるんじゃないのか
性的マイノリティの扱いに明確な線引きが出来るのか?
だいたい国別対抗戦なんて揉め事の原因じゃないか
参加標準記録突破者から順に上位を出場させたらどうだ

都民は全く興味ないかも知れないが
来年開催予定のワールドマスターゲームズ関西(元々は今年開催予定)の
組織委員会は公益社団法人化されるまでは
名誉大会組織委員長は森喜朗だったんだぞ(笑)
https://japan.cnet.com/release/30220036/

ただ、五輪の、女性を尊重するという思想を貫徹する為なら
大会の枠組みを今からバラしてもいい、という強い決意があって
「辞めた方が良い」と言っているのなら、止めない。
好きにしたらいいと思う。
僕だって森にそういう資質があるとはこれっぽっちも思っていないので
彼が関わるイベントには加担もしたくないし、関わりたくもない。
ずっとそう言ってるじゃないか(笑)

僕の案は以下の通りである。
〇次の会長職は現メンバーから選ぶ「会長代行」で済まし
〇「余人に代えがたい」部分は会長ではない職に助っ人を引き入れる。
〇開催できなかったり、延期を余儀なくされた場合の撤退戦略も
視野に入れて人選する。
〇政治の介入は行わない。

考えれば考えるほど、
もうややこしいから川渕で良かったんじゃないかと思う。

■東京五輪組織委、早期に新体制を=加藤官房長官
(時事通信社 - 02月15日 13:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6413244
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