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2020年12月04日00:25

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金曜は……

 金曜は、休暇をとってかかりつけのクリニックで胃カメラ検診。
 今回、後で聞くと「反応が激しかった」と言うのだが……麻酔打たれた直後から記憶がなく、全く覚えていない。やっぱり、クスリって怖いな。

 検診の後、109シネマズ川崎で、
 「タイトル、拒絶」
 これは、伊藤沙莉主演のデリヘルを舞台とした人間ドラマ。
 山田佳奈監督による長編デビュー作で、元は山田監督が舞台演出を行った舞台劇だと言う。
 共演は「凪待ち」の恒松祐里の他、佐津川愛美、片岡礼子と女性陣は豪華なものだ。

 新宿の雑居ビルにあるデリヘルの事務所兼待機室で、カノウは、スタッフとしてデリヘル嬢たちの世話係をしている。
 店で一番人気のマヒルは何があっても楽しそうに笑っている。彼女を見ながら、カノウは小学生の頃にクラスで演じた舞台劇の「カチカチ山」を思い出す――「私はタヌキの役だった。みんな可愛らしいウサギにばかり夢中で、タヌキになんか目もくれなくて。だから、ずっと憧れてた……」

 これは、確かに面白い……デリヘルを主に描きながら、舞台劇らしく物語はほぼ待機室で進み、裸やセックスも描かれない。裏社会を描きながら、暴力性低く、内面的な話になっていくのは女性監督らしい所だろうか?
 どことなく不穏で、落ち着かない結末も含め、心に残る映画だ。


 その後、みなとみらいへ移動。
 フォト

 そして、イオンシネマみなとみらいで、
 「アンダードック 前編・後編」。
 これは「百円の恋」の監督・武正晴、脚本家・足立紳ら製作陣が再集結し、”かませ犬”となっているベテランボクサーを巡る人間ドラマで、配信された連続ドラマを再編集した劇場版だ。

 (前編)
 ボクサーの晃は一度はチャンピオンベルトを懸けて日本タイトルマッチを戦ったものの、今や、かませ犬(=アンダードッグ)としてリングに上がり、ボクシングにしがみついている。
 妻は息子を連れて家を出、デリヘルの運転手兼用心棒として働きながら、惰性のようにリングに上がる、そんな彼が、二人のボクサーと宿命的に出会う。一人は、児童養護施設で晃と出会いボクシングに目覚めた、若き天才・龍太。
 もう一人は、大物俳優の二世タレントながら鳴かず飛ばずという半人前の芸人で、自身の引退を懸けた番組の企画でボクシングに挑んでいる宮木。
 晃は、宮木の芸能界引退を懸けたエキジビションマッチを己の引退試合と決めてリングに上るが……

 (後編)
 宮木との試合で、素人同然の宮木に圧倒された晃は、ジムのオーナーからも見放されてしまった。
 デリヘル店も女の子を引き抜かれて経営に窮し、しかも、店の稼ぎ頭の明美は実の娘をDVで殺しかけて逮捕されてしまう。
 そんな中、過去の因縁で失明しかけ、ボクサーを引退すると言う龍太が、引退試合の相手に晃を指名して……

 この映画だが、元の連続配信ドラマを大幅に刈り込んだのと、主人公である晃が寡黙なせいで、いささか物語が判り辛い。特に、登場人物が多い前半は、どうにもバラバラな印象を受ける。
 物語としての面白さは前編か……売れない芸人の宮木が、ボクシングをきっかけに人生を変える物語は確かに心打つものがあるし、そんな人生を賭けた拳が、ボクサーとしては格上の晃を追い詰めて行くのには痛快さがある。
 ただ、物語は、後編に至って、基本的に、何をしたらいいのか判らないダメ人間の晃を追い込み、彼の人生を彩るものを次々に削ぎ落し、クライマックスのリングに向かわせる……正に、ボクサーが肉体を絞り込んでいくような物語は、ボクシング映画として見応えがある。

 クライマックスとなる試合シーンの迫力もなかなかだ。
 森山未來のダンサーとしてシェイプアップした肉体はボクサー姿に説得力を与えるし、北村匠海は「死んだような目」という設定の龍太は正にハマり役だろう。2人共動きはいいし、格闘技ものを得意とする武正晴監督の、ボクサーに肉薄するカメラワークにも迫力がある。
 これは面白い……とは言え、前後編で300分ともなる上映時間はさすがに長いが……

 しかし、
 「タイトル、拒絶」
 もデリヘルが舞台で……観終わった後、ちょっとエピソードが頭の中で混乱してしまったり。

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