7/12(日)
首都圏は前日まで雨が降り続いていたものの、今日は朝型晴れていました。昼過ぎから雲が発達し、一時的に通り雨が降ったものの、天気が大きく崩れることはありませんでした。日中の最高気温は31度、湿度は50%代、陽差があった分、暑さを感じます。
今週、熊本県では球磨川の氾濫により、大規模床下浸水が起こりました。梅雨前線の停滞に伴い、熊本県をはじめ、大分県でも集中豪雨による被害が発生しています。岐阜県では、温泉地として知られる下呂市も浸水被害が発生しました。天気予報を見ると、今週末まで関東、関西、中国、四国、九州地方で雨が降り続く見込みです。被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げます。
目次
第1章 最新の大阪と東京のコロナ情報
第2章 メガシティ東京で子育てするタヌキとカルガモ親子
第3章 タカ科のオオタカとツミの子育てに迫る
第4章 奥多摩の豊かな自然
第1章 最新の大阪と東京のコロナ情報
緊急事態宣言が解除されてはや一ヶ月半、朝方のラッシュ時、通勤客の数は感染拡大前の頃に戻りつつあります。人と人との接触が増えるにつれ、新型ウィルスの感染者は急上昇しました。7月12日の東京都内の新規感染者数は、前日と同じく206人と判明しました。一日当たりの新規感染者数は、4日連続200人を越えています。7月3日から9日にかけて、都内でおよそ1万7000人を検査した中で、陽性率は5,8%と公表されました。
都内の文京区のとある保育園では、クラスター(集団)感染が起こり、園児と保育士を含め22人の陽性が確認されました。その他大阪府では、前日の11日新規感染者28人のうち、感染経路不明者が22人にのぼりました。12日の新規感染者は、緊急事態宣言解除後最多となる32人を記録しています。経路不明者は22人になりました。大阪府は休業や外出自粛の要請を出す目安「大阪モデル」に基づき、5月14日以来、約2ヶ月ぶりに町のシンボルとなる通天閣に「黄色信号」を点灯させました。6月上旬は、1日当たりの新規感染者数が1人を切っていたものの、7月以降感染拡大の兆候が見えてきました。 一方神奈川県は11日、新型ウィルスの新規感染者は34人と発表されています。
掲載元 読売新聞 2020年7月4日付け
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200704-OYT1T50102/
国の中枢機能や大企業の本社、外資系企業の日本支社が集中する首都東京は、山手線の内側を中心に再開発が進みます。2020年3月14日には、山手線では46年ぶりとなる新駅「高輪ゲートウェイ」が開業しました。
ビルの明かりが瞬く首都の中心部は、優れた夜景スポットとしても定着しています。高層ビルの1角は、展望室として開放され、日没から約20分後、トワイライトタイムに合わせて、写真愛好家が集ります。スマートフォンの普及に伴い、多くの人が写真を撮影するようになりました。
写真=恵比寿ガーデンプレイスの夜景
写真=日野市南平2丁目みはらし公園からの夜景
第2章 メガシティ東京で子育てするタヌキとカルガモ親子
今回、イギリスの放送局BBCが、NHKの協力を受けて、人口1400万人のメガシティ東京の自然を撮影し、一本のドキュメンタリー番組に仕上げました。
NHKBSプレミアムで、月曜午後8時に初回放送される本格派ネイチャー番組「ワイルドライフ」で、先日6日日本語吹き替え版がON AIRされました。
13日(月)午前8時から再放送されます。
公式ホームページ
https://www.nhk.jp/p/wildlife/ts/XQ57MQ59KW/episode/te/YM33W2RY64/
見本の写真
左 オオタカの成鳥 撮影者私の知人
中 巣立ちした雛鳥を見守るツミの母鳥
右 カイツブリの子供
番組の舞台となった場所と野鳥や動物です。
・東京都世田谷区の京王線下高井戸駅と東急三軒茶屋駅とを結ぶ世田谷線沿いのタヌキ
・六本木周辺で子育てするカルガモ親子
・杉並区の和田掘公園に程近い善福寺川緑地で営巣するオオタカ
・東京湾沿いの人口の干潟で営巣するコアジサシ
・調布市と小金井市に跨る野川公園沿いで子育てするアナグマ親子
・奥多摩町の留裏(とづら)地区の奥集落
写真=東急世田谷線 撮影日2018年6月22日(金)
今回紹介する動物達
・多摩川中流域に生息するタヌキ
・公園の池で子育てするカルガモとカイツブリ親子
・杉並区善福寺川緑地で子育てするオオタカ
・多摩地区で営巣するツミ
・奥多摩町 留裏(とづら)地区にある奥集落と峰集落
写真=晩秋の奥多摩湖 撮影日2014年11月24日(月・祝)
今回イギリスBBCが制作したネイチャー番組「メガシティ東京」の放送を記念して、野鳥達の子育てを紹介したいと思います。
掲載元 番組のfacebook
https://www.facebook.com/NHKonline/posts/3736734236353214/
写真=多摩川中流域の河川敷に暮らすタヌキです。撮影日2017年3月27日午後5時50分
番組内では、世田谷線の線路脇で子育てするタヌキ親子を密着取材していました。タヌキ親子は、昼間人目を避けて、排水溝に潜みます。夜間に活動を開始し、線路を越えて、住宅街のゴミ置き場から食べ物を探し出しました。自然とは無縁に思える東京23区内ですが、古いお寺や公園を中心に、緑が生い茂っています。タヌキの家族は、人の食べ残しを漁りながら、緑地から緑地へ渡り歩いています。新宿区でもタヌキの目撃情報が寄せられました。都市の新しい環境に適応しています。
続いて紹介するのは、首都圏ではお馴染みのカルガモ親子です。カモの中では、唯一年間を通して、首都圏に滞在する留鳥です。ゴールデンウィークの頃に、首都圏の各池で、カルガモ親子の姿を確認することができます。
一番につき、2回程子育てをするようです。6月から7月には2番子が誕生します。
番組では、首都の人工池で営巣するカルガモ親子を取り上げていました。1回の繁殖により産まれる雛鳥は10羽、カラスや野良猫などの天敵に襲われて、生後半月たつと、およそ半分まで減るのです。
写真=地元の池で撮影したカルガモ親子、雛鳥は孵化して数日です。撮影日2020年6月4日
ビルが立ち並ぶオフィス街の小さな人口池では、食べ物が限られ、雛鳥を養うことができません。親鳥は、コンクリートの舗装された道を歩き、幹線道路脇の歩道に出ます。小さな子供は、うっかり母ガモから離れてしまうと、命の危険にさらされます。無防備であるがゆえ、カラスに見つかると、簡単につかまってしまいます。水辺では、時に魚が主食のアオサギにさえ襲われてしまうのです。ガードレールを越えると、車やトラックの往来が激しい幹線道路になります。親鳥は、もはや動くことができません。
救いの手を差し伸べたのは、我々人間です。通報を受けて、警察官が駆けつけ、交通整理をします。笛を吹いて、自転車や歩行者の足を止めて、安全にカルガモ親子を元の水辺へと誘導しました。
都会では確かに居場所は限られます。沢山の人が行き交う中、ビルに囲まれた都会の池でも繁殖活動をしていました。雛鳥は生後ひと月で、親鳥とほぼ変わらないほどの大きさに成長します。飛翔能力を獲得すると、安全な水場を求めて、飛び立っていきます。
写真=生後ひと月以上経過した雛鳥 撮影日6月29日
日影で休むアイガモ(カルガモとマガモの雑種)とカルガモ
写真=カルガモと同じ池で子育てするカイツブリ親子 撮影日5月31日
写真=成長した雛鳥 撮影日6月29日
写真=立川市内で営巣したアオサギ親子です。写真提供者は私の知人、本人の許可を得て掲載
第3章 タカ科のオオタカとツミの子育てに迫る
番組では、大都会で繁殖する日本のタカを代表するオオタカの姿も映し出されました。場所は杉並区の和田掘公園に程近い善福寺川緑地だと思われます。
私自身も、2017年と2018年に撮影にいきました。2019年と2020年も、同じ営巣木で無事に繁殖活動をしています。
都会での子育てで、最も厄介なのはカラスです。常に親鳥の隙をうかがい、雛鳥の命を狙おうとしています。善福寺川緑地沿いの営巣木では、地元のバードウォッチャーが、カラス対策を行います。時にパチンコ玉を飛ばして、カラスを遠ざけるのです。人々の目に触れるところで営巣すると、子育ての成功率が高くなります。
営巣木で巣を見張る母鳥 2018年6月26日(火)撮影
1羽の雛鳥
取材に入ったのは2019年、営巣木から落ちた若鳥が、ちょっかいを加えるカラスに襲い掛かるシーンの撮影に成功しました。産毛が残る段階ではカラスの攻撃を受けると、抵抗することができません。成長すれば力が逆転します。秋以降になると、埼玉県と東京都に跨る狭山湖畔で、オオタカの若鳥がカラスを捕獲しているのです。
一端オオタカの若鳥につかまったカラスは、羽を振って力を振り絞ります。辛うじて態勢を元に戻し、難を逃れました。
写真は他のユーザーが関西地方で撮影した成鳥のオオタカです。ケリを襲っていたそうです。撮影者の許可を得て、掲載しています。
バードウォッチャーを魅了するオオタカは、秋になると、行動圏が広くなり、多摩川の河川敷にも飛来します。今後も都市の住人として生きつづけます。
その他オオタカと共に都市に生きるタカ科のツミの写真を紹介します。私は2016年から2018年までの3年間、4月から7月まで身近な住宅地や公園で子育ての様子を観察しました。親鳥の巣作りから、夏間の雛鳥の巣立ちまで、写真に記録しています。2020年、2年振りに営巣地を見つけました。巣が隠れてしまい、直接のぞくことができません。7月10日(金)現在、雛鳥は無事に巣から離れ、藪の中で飛翔訓練をしています。
関連日記 2018年7月31日付 タカ科ツミの旅立ち2018年 生態と共に紹介します。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1967704427&owner_id=32437106
写真=ツミの母鳥 撮影日2020年7月2日
写真=ツミの父鳥 撮影日2020年6月12日
写真=営巣地周辺 フェンスの左上の木に巣があります。撮影日2020年7月2日
過去の写真
2016年7月1日の昼時に撮影した巣立ち後の若鳥 母鳥から鳩をもらっています。
2017年6月12日に撮影した親子の2ショット
最終第4章 奥多摩の豊かな自然
最後の舞台は、首都東京の外れに位置する西多摩郡奥多摩町になります。人口はわずか5800人、多摩川の流域沿いに、民家が軒を連ねます。多摩川から離れ、山沿いにも集落が点在します。街の産業は林業、担い手不足により、高齢化が進みました。奥多摩町は、東京都の面積の10分の1に達します。
過去関連日記 2018年11月12日付け
11/11(日)東京都奥多摩町 天空の集落を行く 紅葉狩りや野生動物との出会い
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969150755&owner_id=32437106
撮影地は、東京都最奥の集落留裏(とづら)地区の奥集落です。私は2017年と2018年に2度訪れました。最寄のバス停の終点「峰谷」の標高は590m、一日に3本だけ奥多摩駅とを結ぶ京王バスが走ります。バス停「峰谷」から、峰集落と奥集落へと分岐します。共に舗装されたつずら折りの険しい道を登っていくのです。両集落の最高峰は標高950mを越えます。
2018年11月10日バス停付近を撮影
2018年11月10日(日)には、イノシシやサルと出会いました。
道の真ん中に出てきたイノシシの子供です。
奥集落のみはらしスポットからの景色です。番組開始からおよそ48分後、新緑の季節に同じ場所から撮影された映像が出てきます。
続いて峰集落の方です。番組で撮影された同じ柿の木を写真に撮りました。撮影日2017年11月5日(日)
奥集落の柿の木で一眠りするニホンザルです。撮影日2018年11月11日(日)
日中でもニホンザルが度々木に上り、柿の実をもぎ取ります。甘い部分だけ食べると、残りは捨てるのです。夜間、サルの残り物をニホンジカやタヌキがいただきました。匂いをかぎつけたイタチ科のテンも現れ、ニホンジカやタヌキを追い出して、柿の実を奪い取っています。偶然にもカメラは、クマ科のツキノワグマの姿もとらえました。
写真=峰集落のワサビ田 撮影日2018年11月11日(日)
奥多摩には、本州で確認されたほ乳類のうち、ヤマネを除くほとんどの種類が生息しているといわれています。
世界屈指のメガシティへと成長した東京都ですが、少し見方を変えると、驚くほど豊かな自然に圧倒されます。
我々の生活圏にも、タカ科のオオタカやツミが春先繁殖活動しています。水辺では、カルガモやカイツブリが子育てを行います。小さい子供から若者、年配の方を含め幅広い世代から注目され、写真を撮られていました。
写真=栃木県、茨城県、群馬県、埼玉県に跨る渡良瀬遊水地で撮影されたキジの子供です。提供者は、アオサギの営巣地を撮影された私の知人、同じく本人の許可を得て、掲載しています。
未知の新型ウィルスによって行動が制限される中、公園には例年にも増して、散歩客が訪れていました。カルガモやカイツブリなど身近な場所で生きる野鳥達が、スポットライトを浴びています。
身近な自然を引き続き、見つめて行こうと思います。番組の方、是非ご覧になって下さい。
大阪モデル「黄信号」32人感染
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=6154960
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