mixiユーザー(id:187068)

2020年05月16日15:32

181 view

セイコー ソノーラ sonola ボンボン不具合

普段使いしているソノーラの時報がちゃんとした数を打たなくなったので分解整備。
どこがまずいのかはわかっている。
でかいギザギザの数取り車についている数取りピンがうまく動かないか曲がりがひどくなったかどちらかだ。
この数取りピン、直径0.8mm長さ2mmくらいの鉄の棒なのだが、1時間おきに時報が鳴るたびにコイルバネで巻き戻されてカムに叩きつけられるので、長年使っていると根元から曲がってしまう。
また、この数取りピンは押されて逃げるバネ駆動のプレートの上についているが、このプレートの動きが悪くなるとコイルバネで巻き戻された時に、カムにうまく当たらずに行き過ぎてしまう。

とりあえず機構を分解して数取り車をパーツクリーナーで洗い、数取りピンの曲がりを直して垂直にする。
プレートと数取り車の隙間に油を注して余分を吸い取る。

時報の接点類の取り付けに悪戦苦闘しながら組んで、数取り車を接点プレートを指で押してストッパーを解除しながら上から見て逆時計回りに1〜2周回してコイルバネを巻く。
この巻きが足りないと、時報が時間に関わらずずっと7時で鳴り続けたりする。
3周半以上巻いてバネを巻き切ってしまうと時報が止まらなくなる。
油が固着して数取り車周りが不具合を起こすとこの巻き切り現象が良く起きる。
中期型以降の機構だと、数取り車のコイルバネを巻き切ってバネの固定端が変形してしまって外れ、時報が鳴りっぱなしになる。

電池を入れ、時報を一通り鳴るか確認する。
数取りピンの曲がりが残っているか、微妙にコイルバネの巻きが足りないと1時の時報が12回鳴る。
1時に12回鳴る時は巻き過ぎない程度に数取り車を1周程追い巻きしてやって様子を見る。
それでも直らない場合は、また分解してストッパーの棒の曲げ直し。

今回は曲げ直し1回目では直りきらず2回目で何とかなった。

ちなみに、時報を鳴らす電気接点の部分の調整だが、正面から見て右上の支柱に取り付ける青い配線のついた真鍮のプレートの調整が必要。
これは電源が切れて惰性で回ろうとするモーターに電気的なブレーキをかけるための接点として働く。
接点とこの真鍮プレートの間隔を1mm以下にして、実際に時報を鳴らし、鳴らし終わった後に、ウォームホイールが惰性で回る回転角度を1/4回転程度で止まるようにする。
この間隔が広いとウォームホイールが回りすぎてリン棒を叩くハンマーを駆動するあたりまで行ってしまい、他の歯車と干渉して齧りついて動かなくなる。
時報モーターが止まった時にウォームホイールについている送りピンが2時から6時までの間に収まっていればだいたいOK。
中期型以降で、モーターの直径が小さい、見慣れたマブチモーターみたいなモデルになるとモーターの惰性が小さくなって回りすぎることが無くなったのか、このモーターを止めるための真鍮プレートがないモデルもある。

残念ながら、この機構部を細かくいじる作業では手が油でべたべたになるので写真はない。
この辺の組み立て時の調整はネットだと秘密にされていることが多いけど、知らずにバラして治せなくなって捨てられてしまうソノーラが出てしまうのは忍びないので公開しちゃう。
自力で直せる器用な人は参考にしてほしい。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年05月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る