今の出勤体制に慣れちゃうと、コロナが収まっても元のサイクルに戻れるか不安だな。
・スイス・アーミー・マン
「What the Fuck?(何なの?)」
シュールコメディというか何というか…ジャンル分けしづらいな。身も蓋もなく言っちゃうと、良くある自分探し…良くある…ねえよこんな映画!
ボートに始まり水筒に銃に、斧に着火剤にと八面六臂の活躍を見せるラドクリフではあるが、死体を使ってサバイバルみたいな映画と思っていたら(そういう描写もあるけど)、口を利く死体との語り合い(主に性の話)がメインだった。屁にしろ水にしろ勢いが凄いし、チンコがブリブリ動く上に方位磁石にもなる。何だこの死体。
本質は自分語り、一人芝居なんだろうけど死体が普通にしゃべるせいで、中盤くらいからただの顔色の悪い人のようであまり死体に見えないのがなあ。おかげでフィクションラインが下がって「死後硬直で木は折れないだろ」とか「死体ってそんな軽いもんじゃないだろ」とかが細かいツッコミどころに見えてくる。「肉体でなく精神の旅」ととらえればいいのか。
勿論、言いたいことは伝わってきて、羞恥心や常識で抑え付けてきた自己との対話だったり、老人から子供まであらゆる世代の男女が集まりハンクとメニーを取り巻くエンディングからは、世の中を拒絶し逃走したハンクがまた輪の中に戻っていくまでの短い旅路なのだろうなということは理解できる。
人によっては吐き気を催すような描写があるし、とりあえず監督は頭おかしいと言い切れる、オリジナリティに満ち過ぎた狂った逸品なので「とにかく変わった映画が見たい」という人以外にはお勧めしません。でも最後は謎の爽やかさがある。なんだこれ。
・ブレイド
筋骨隆々のブレイドがダイナミックかつスタイリッシュに繰り広げるアクションだけでなく、ギリギリ鮮やかな色彩、独特のカット割りやナイトクラブで繰り広げられる変な日本語、アヒルちゃんなどに見られるセンスが異彩を放つ。
ストーリーはこの手の映画としては良く出来ていて、やや長めなものの伏線の張り方と回収も上手。
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