mixiユーザー(id:555665)

2020年05月04日17:28

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アカルイセカイ

世の中自粛自粛でいささかダウナーではあるが、もともとインドア派なうえ赤ん坊がいると遊びどころじゃないので、マスク圧力が凄いところ以外はさほど不自由は感じない。

・お米とおっぱい

「12人の怒れる男」「12人の優しい日本人」のフォロワーではあるが、タイトル通り死ぬほどくだらない真剣な議論が100分間繰り広げられる。
描きたかったのはテーマでなく人物だったのではないだろうか。性格も思想も異なる5人の男性が、議論を通して少しずつキャラクターを確立していく(暴かれ、掘り下げるというより作り上げていくイメージだ)。
キャストの演技が映画より舞台チックだったのと、キャストなのか編集か不明だが所々台詞が聞き取りづらい。会話劇でコレははっきりとマイナス。基本的な立場はあまり動かず、先達たちのように立場や関係が目まぐるしく入れ替わるようなダイナミックさもなく感情的な押し問答になりがち。熱量、構成力は確かながら冗長さと機動力の無さが足を引っ張る。
結論が予想通りであることとその見せ方を含め、ディベートものとしては期待できない。ワンシチュエーションの中にカメラワークや構図で工夫が計られ、閉塞感なくクスリとさせるユーモアもある低予算エンターテイメントのお手本のような作り。100分超はさすがに長いが。「OPC」は目ウロコだったな。

・コララインとボタンの魔女

ニール・ゲイマンの児童文学を「クボ 2本の弦の秘密」のスタジオライカ製作、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 」のヘンリー・セリック監督で映画化。
童話原作と侮るなかれ、ライカの高品質なストップモーションアニメと、不気味ながらファンタジックな世界観と映像美は一級品。
「ダーク・ファンタジー」の名に恥じずホラー描写もかなり容赦なく、ボタンの目をした別世界の住人たちやボタンの魔女は人形の質感とも相まって造形、表情、立ち居振る舞いとも何とも言えない不気味さを醸し出している。
ストーリーはオーソドックスなものながらライカらしい高いテーマ性も兼ね備えており、「暗いと不平を言うよりも自分で明かりを点けましょう」を地で行くコララインの成長物語として、また目に見えるものに惑わされず、当たり前にある日常の幸せに気付く物語として、子供にもわかりやすく隙の無い完成度。
子供向けでも子供騙しにとどまらず、「ルイスと不思議の時計」のようなハロウィンムービーとして声を大にしておススメ。
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