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2020年05月01日12:47

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坂の上の雲(2)

久しぶりに坂の上の雲、第3部をみた。

坂の上の雲のクライマックスは何と言っても旅順総攻撃から始まる第3部だ。

まことに小さな国が開花期を迎えようとしている、、、
この痛々しいばかりの昂揚がわからなければこの段階の歴史はわからない、、
近代国家というものは国民にかならずしも福祉を与えるものではなく戦場で死を強制するものであった、、、

この言葉がこれほど重くのしかかる歴史はこの旅順攻撃をおいてそうざらにはないであろう。

旅順での3回の総攻撃を後の人が馬鹿げていると評するのは容易いが、現にその時に戦争をしている当事者にとって如何に苦悩に満ちていたものであったかは、このドラマに表れている。

僕は4年前にこの地を訪れた。
旅順要塞の本丸であった盤龍山、東鶏冠山に向かう途中で、日本兵数万の血を吸ったこの土地と吹く風に感慨深いものがあった。

しかし、この古戦場は、中国の土地で日本軍とロシア軍が勝手にした、と捉えられているので、大半の中国人にとってはあまり興味のない場所だ。もっと多くの日本人に訪れてほしいと思う。

203高地山頂には28サンチ榴弾砲を真似た大砲が置かれていて、道端には乃木保典の戦死地標まであった。
山頂から確かに旅順港を望むことはできるが、只、旅順港を砲撃するだけなら他の方法もあったのでは?とも思わせる。


坂の上の雲の登場人物で誰が好きか?と問われたら、僕は秋山真之と答える。
兄の秋山好古は秀才だが、好古は、なんというか自分の進むべき道が分かっていて微動だにしない安定感がある。

それに比べて真之はもっと多感というか?あらゆる場面で迷い、悩み、より苦悩に満ちた人生を送った。

乃木の第3軍による旅順攻撃の苦戦の際でも、海軍において真之は誰にも増して、あたかも乃木希典のごとく苦悩していた。

また、日本海海戦でもバルチック艦隊が本当に対馬海峡から来るのか?誰にも増して神経をすり減らしていた。

秋山真之が50歳を待たずして早世したのはその性格と日ロ戦争で精力を使い果たした為であろう。






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