怪獣の恩返し

リモ止めエンディングダンスに応募。

・ブルース・ブラザース


クズい主役2人の佇まいから、カメラ、音楽＆ダンス、背景、小道具に至るまですべてオシャレでカッコ良く、それでいてユーモラス(終盤はバカ度が加速してくるけど)。キャリー・フィッシャー演じる謎の女(レイア姫が！バズーカを！)がいい感じに迷惑でガイジでとても良い。
どこを切り取っても「どこかで聞いた曲」のオンパレード。音楽には詳しくない自分でも知っている、ジェームズ・ブラウンが教会で歌う「The Old Landmark」は確かに踊り出すほど楽しい。アレサ・フランクリンが力強く軽快に歌う「Think」も最高だし、レイ・チャールズもノリノリで愉快だ。
ストーリーは時代を考慮してもガバのガッバガバ、荒唐無稽も良いところなんだけど、ノリと音楽、そして映画史に残るカーチェイスだけで文字通り駆け抜けちゃう傑作だ。


・ジュラシック・パーク3


前半と後半で別人が監督してるんじゃないかというほどの演出の変わりよう。飛行機の恐竜に失笑してしまったが、後半は息もつかせぬピンチとアクションの繰り返しで、ドラマ部分は陳腐なもののサバイバルパニックとしての質は高い。新しい脅威として、プテラノドンを出し別角度からの恐怖を演出したのも良い。
ただし恐竜含め造形、特殊効果も1から進化どころか一部劣化している。静止していたり、遠くからの小さなショットはともかく、飛行機でスピノサウルスに襲われるシーンなど、動きがぎこちない。CGと思われる部分は良く出来ているが、合成の境目がまだ違和感は否めない。まあこれは作成年を考えたら仕方ないかな。遮るもののないスピノvsティラノは迫力満点でとても良かったけど、スピノの描き方がティラノと大して変わらず、恐怖の差別化が感じられない。
脚本は1.2と違い、倫理や進化についてのテーマは鳴りを潜め、親子の絆と家族の再生を軽く盛り込んだ単純明快なパニックホラーに仕上がっている。今回も身勝手な人間は出てくるが、事情が事情だけに2よりは不快感はない。ショボヘタレとギャーギャー系のカービー夫妻も後半は頼れる仲間に。小さな子供は怖いかもしれないが、基本的にファミリーで観られるそこそこの作品か。