タンザニア最初の町カハマで時差があることを忘れていてバスに乗り損ねた翌日、4時45分に起きてから何度も何度も時計を確かめます。
もう失敗は許されませんから…（笑）。
6時に出発予定のバスは3分前に発車しましたが、このバスが飛ばす飛ばす。
まあ、それだけ道が良いということなんですがね。
さて、このバスに日本人の若い男性が一人乗ってました。
彼は旅行者ではなく、８か月の語学留学でタンザニアに来ていて、現在３か月経過したとこだと。
ダルエスサラームまで行くというので到着時間を聞くと、「前回は夜の１１時過ぎだった」と。
タンザニアのバスは夜走ることを禁止されてると聞いてましたが、エチオピアやモザンビークが日没前に走るのをやめるのとは違うようです。
日付が変わるのはダメということか？
まあ、いずれにせよ、治安の悪いダルエスサラームに夜に着くことは、小心者の僕には考えられません…（笑）。
走り出して一時間ほどで太陽が顔を出し、景色も楽しめるようになります。
たまに乗客の乗り降りがあって停まるのですが、その時には物売りが殺到。
アフリカでは移動中に食事休憩を取ることはあまりなく、物売りから食べ物を買って車内で食べるのが普通なのです。
でも、タンザニアでは昼時に日本でいうドライブインのようなところに停まり、トイレと食糧確保の時間をとってくれます。
こういうところではテイクアウト用の食べ物を用意しているのです。
ただ、何分停まるのかがわかりません。
案内はすべてスワヒリ語なので…（笑）。
この時はスワヒリをが分かる日本人がいたのですが、彼が言うには「『５分』って言ってるから、１０分か１５分ぐらいだと思います」と。
ただ、僕は降りたらまず煙草を一本吸うので、あまりゆっくりしてられません。
この時に確保したのはチップス（フレンチフライ）とチキンで、これで５０００タンザニア・シリング（約２５０円）は高いのですが、こういう場所では高いのが当たり前なんですね…。
１４時２０分、予定より３０分早くドドマのバスターミナルに到着。
日本では知名度の低いドドマですが、タンザニアの法律上の首都です。
ただ、外国公館はおろか、当のタンザニアの政府機構も移転してくる気配もないので、実質上の首都は依然ダルエスサラームなのです。
さて、バスが着いたターミナルですが、どうもガイドブックの地図に載ってるものとは違うようで、バイクタクシーに聞くと街中まで３０００タンザニア・シリング（約１５０円）というので、けっこう離れているようです。
リュックを背負ってるのでバイクタクシーは魅力ですが、この町を出る時にまたここへ来なければいけないなら場所を把握しておきたいので、歩くことにしました。
ガイドブックの地図に鉄道駅が載ってるので、その駅の場所を何度も聞きながら歩きますが、これがやっぱり遠いんです。
汗をダラダラ流しながら歩くこと一時間で、ようやく駅に到着。
ようやく自分がいる場所が把握できました。
ここから安宿を目指しますが、まずは目印になるモスクへ。
その近くに安宿が２軒紹介されてるんですが、安いほうは潰れてました…（笑）。
そして、もう一軒のヤラビ・サラーマ・ゲストハウスはありました。
ただ、ここのママさん、一切英語を解さない人。
ガイドブックの巻末のスワヒリ語会話集のコピーを取り出し、スワヒリ語で交渉です。
僕が「ニオニシェ・チュンバ（部屋を見せてください）」というと、ママさんは腹を抱えて大笑い。
発音がおかしいのでしょうかね？
それでも意味は通じたようで、部屋を見せてくれます。
古いけど掃除も行き届いていて、トイレ＆シャワー共同のツインの部屋で１２０００タンザニア・シリング（約６００円）は今回の最安値。
もちろんすぐにチェック・インです。
そして、ここで英語を話すオジイサン（この日４人いた宿泊客の一人）が登場して、何かと世話を焼いてくれます。
翌日向かうダルエスサラーム行きのバスのチケットを買うためにバイクタクシーを呼び、値段も交渉してくれました。
そのバス会社は、ガイドブックの地図にバスターミナルとして紹介されていたところで、結果的には歩いて行ける場所でした。
おじいさんは、翌朝５時にまたバイクタクシーを呼んで値段交渉をしてくれるといっていたのですが、僕が「歩いていく」というと、「早起きせずに済む」と喜んでいました…（笑）。
そのあとは町をぶらぶら散歩。
首都とはいえ、高いビルはありませんが、ターミナルからの距離から想像するに、広い範囲で街は広がっているようです。
僕が滞在してるあたりが町の中心なのかどうかもよくわかりませんが、近くに公園があってその横の通りにはぎっしりと露店が連なりにぎやかです。
露店といっても台など無く、地面にビニールシートを敷いてその上に商品を置いてるような店ばかり。
この雰囲気は大好きです…（笑）。
ただ、けっこう歩き回ったのですが、ビールを飲めるところが見つかりません。
それで、その辺の人に聞きながら歩くと、けっこう離れた場所に小さな酒屋さんを発見。
何とかビールにありつけました…（笑）。
その後の夕食は、またもワリ（ご飯）・リャマ（牛肉）。
ここはちょっと高くて５０００タンザニア・シリング（約２５０円）。
前日のカハマの倍ですが、ビールも飲めたし、美味しかったので文句なし。
幸せ…。
こうしてドドマの夜は何事もなく更けていったのでした…。
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