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2020年01月08日00:37
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市川紀行５ 曽谷貝塚 ／ 昭和学院創立記念館
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４日土曜日は「八幡の藪知らず」からJR総武本線本八幡(ﾓﾄﾔﾜﾀ)駅へ出ました。
そして駅北口から京成バス本33系統の0906時発市川営業所行バスに乗り込んで県道51号線を北上、0917時着の曽谷(ｿﾔ)で下車しました。運賃は220円です。
曽谷BSから西北へ向かうと曽谷貝塚〔史跡〕があります。
https:/
一級河川国分(ｺｸﾌﾞ)川中流左岸の下総台地西縁にある標高20〜25ｍの台地上にある東西210ｍ・南北240ｍの縄文時代中期末から後期末にかけての貝塚で、後期末の土器型式曽谷式の標式遺跡となっています。中央窪地型で北側に開いた馬蹄型貝塚であり、単独の馬蹄型貝塚としては日本で最大の面積を持ちます。貝塚形成以前の縄文前期にあたる地層からも遺構が発見されています。
明治26(1893)年に帝國大学理科大学の学生山崎直方(ﾔﾏｻｷﾅｵﾏｻ；1870〜1929)によって初めて発掘され、昭和10(1935)年に内務省神社局考証課嘱託の大場磐雄(ｵｵﾊﾞｲﾜｵ；1899〜1975)が二体の埋葬人骨を発掘しました。昭和12(1937)には在野研究者の山内清男(ﾔﾏﾉｳﾁｽｶﾞｵ；1902〜70)が竪穴住居跡を発掘し、二年後にそこで発掘された土器を加曽利式と安行式の中間形態を持つ土器として「曽谷式」と命名しました。ところが、その後、根拠となる土器が行方不明となってしまい、公開されなかったために「幻の土器」と称され、存在自体を否定する説も出されろ事になってしまいました。
その後、周辺の宅地化や曽谷式土器の存在の是非に絡んで、度々発掘が行われました。即ち、昭和25(1950)年には東京大学、昭和34(1959)年には明治大学、昭和35(1960)年には早稲田大学、昭和37(1962)には再度明治大学、昭和40(1965)年には千葉県教育委員会、昭和49(1974)年〜昭和52(1977)には市川市教育委員会が発掘調査を行っています。
その結果、早稲田大学の調査で抜歯跡が見られる人骨が見つかった外、貯蔵穴から貝輪の材料である板甫牡蠣(ｲﾀﾎﾞｶﾞｷ)の貝殻が大量に発掘され、貝輪が集落のみならず外部との交易に用いられていた可能性が指摘される事となりました。
更に、縄文前期４件・中期１件・後期38件の竪穴住居跡や貯蔵穴21基、埋葬人骨20体も発掘されました。
そして、昭和54(1979)年に国の史跡に指定された後、昭和62(1987)年に至って、漸く山内が主張した曽谷式土器が再発見されたのです。
現在も周辺地域の都市化・宅地化に対応する形で貝塚周辺地域での発掘作業が市川市教育委員会を中心に行われており、それに伴って平成21(2009)年と平成28(2016)年に史跡指定範囲の拡大も行われています。
続いて、曽谷貝塚から県道51号線を南下すると、古代の「真間の入り江」の残滓(ｻﾞﾝｼ)である一級河川真間川を挟んで学校法人昭和学院があります。昭和15(1940)年に女子商業学校として発足し、現在は幼稚園・小学校・中学校・高等学校・短期大学を経営しています。
https:/
ここの創立記念館〔登録文化財〕は昭和学院創立者の伊藤友作(1881〜1964)の旧宅の一部を利用した物です。
昭和６(1931)年建築の瓦葺木造平屋一部二階建で、建築面積は112�屬任后�
昭和戦前期の家屋に特徴的な質実剛健な造りで、和風の居室部と洋風の接客部が残されています。
伊藤友作は公立中学校で校長を務めた人物でしたが、公立学校では自分の理想とする教育が出来ないとして、60歳の時に私財を投じて「明敏謙譲」を教育理念とするこの学校を設立、市川市名誉市民にも叙された人物です。
《続く》
そして駅北口から京成バス本33系統の0906時発市川営業所行バスに乗り込んで県道51号線を北上、0917時着の曽谷(ｿﾔ)で下車しました。運賃は220円です。
曽谷BSから西北へ向かうと曽谷貝塚〔史跡〕があります。
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一級河川国分(ｺｸﾌﾞ)川中流左岸の下総台地西縁にある標高20〜25ｍの台地上にある東西210ｍ・南北240ｍの縄文時代中期末から後期末にかけての貝塚で、後期末の土器型式曽谷式の標式遺跡となっています。中央窪地型で北側に開いた馬蹄型貝塚であり、単独の馬蹄型貝塚としては日本で最大の面積を持ちます。貝塚形成以前の縄文前期にあたる地層からも遺構が発見されています。
明治26(1893)年に帝國大学理科大学の学生山崎直方(ﾔﾏｻｷﾅｵﾏｻ；1870〜1929)によって初めて発掘され、昭和10(1935)年に内務省神社局考証課嘱託の大場磐雄(ｵｵﾊﾞｲﾜｵ；1899〜1975)が二体の埋葬人骨を発掘しました。昭和12(1937)には在野研究者の山内清男(ﾔﾏﾉｳﾁｽｶﾞｵ；1902〜70)が竪穴住居跡を発掘し、二年後にそこで発掘された土器を加曽利式と安行式の中間形態を持つ土器として「曽谷式」と命名しました。ところが、その後、根拠となる土器が行方不明となってしまい、公開されなかったために「幻の土器」と称され、存在自体を否定する説も出されろ事になってしまいました。
その後、周辺の宅地化や曽谷式土器の存在の是非に絡んで、度々発掘が行われました。即ち、昭和25(1950)年には東京大学、昭和34(1959)年には明治大学、昭和35(1960)年には早稲田大学、昭和37(1962)には再度明治大学、昭和40(1965)年には千葉県教育委員会、昭和49(1974)年〜昭和52(1977)には市川市教育委員会が発掘調査を行っています。
その結果、早稲田大学の調査で抜歯跡が見られる人骨が見つかった外、貯蔵穴から貝輪の材料である板甫牡蠣(ｲﾀﾎﾞｶﾞｷ)の貝殻が大量に発掘され、貝輪が集落のみならず外部との交易に用いられていた可能性が指摘される事となりました。
更に、縄文前期４件・中期１件・後期38件の竪穴住居跡や貯蔵穴21基、埋葬人骨20体も発掘されました。
そして、昭和54(1979)年に国の史跡に指定された後、昭和62(1987)年に至って、漸く山内が主張した曽谷式土器が再発見されたのです。
現在も周辺地域の都市化・宅地化に対応する形で貝塚周辺地域での発掘作業が市川市教育委員会を中心に行われており、それに伴って平成21(2009)年と平成28(2016)年に史跡指定範囲の拡大も行われています。
続いて、曽谷貝塚から県道51号線を南下すると、古代の「真間の入り江」の残滓(ｻﾞﾝｼ)である一級河川真間川を挟んで学校法人昭和学院があります。昭和15(1940)年に女子商業学校として発足し、現在は幼稚園・小学校・中学校・高等学校・短期大学を経営しています。
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ここの創立記念館〔登録文化財〕は昭和学院創立者の伊藤友作(1881〜1964)の旧宅の一部を利用した物です。
昭和６(1931)年建築の瓦葺木造平屋一部二階建で、建築面積は112�屬任后�
昭和戦前期の家屋に特徴的な質実剛健な造りで、和風の居室部と洋風の接客部が残されています。
伊藤友作は公立中学校で校長を務めた人物でしたが、公立学校では自分の理想とする教育が出来ないとして、60歳の時に私財を投じて「明敏謙譲」を教育理念とするこの学校を設立、市川市名誉市民にも叙された人物です。
《続く》
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