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2019年12月30日18:37

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決定!2019年映画ベスト(長文・追記あり)

 うーん、まだこれでいいかどうかふんぎりがつかないけど、まあいいや。上位以外は入替可能ということで。

 ベストの前に枠外というか特別賞。
 「<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事」
 これはすごいよ。主に「この世界の片隅に」制作に関わる片渕監督のドキュメンタリーなんだけど、なにしろこの監督とんでもない。どうとんでもないかは観ていただくとして、感心すると言うよりも呆れる。
 本人にお会いした時に、
「どういう人なんだと、いささか呆れました』
 と言ったら、苦笑してました。

 続いては、あまり書きたくないけどワースト。
「翔んで埼玉」
 埼玉を中心にお祭り騒ぎ。川越スカラ座でもレッツシネパークでも。いじられて悦んでんじゃねーよ。
 前にも書いたけどなにしろ笑えない。でもそう言うと「やだなー、最初からこれは茶番だって言ってるじゃないですか」という逃げ道を用意してるふうなのに虫唾が走る。
 喜劇としての面白さやテクニックが皆無。

 気を取り直してカウントダウンです。

20.ブラック校則
 ジャニーズの若いのが主役ってんで侮ってはいけない。けっこう深い。クライマックスで、非力な人間たちが蜂起する姿に痺れた。

19.宮本から君へ
 そうとうエグいんだけど、池松くんと蒼井優を観てるだけで引き込まれる。これもある意味弱者が立ち上がる映画。なんか助成金交付撤回とか問題になったけど、この制作会社は政治的にもとんがった映画を作り続けてきて、そういう意味でも興味深い。

18.スペシャルアクターズ
 この辺です。100人中93人が「ヒットしたあとの二作目ってのはむずかしいねえ」と言うと思います(数字に根拠なし)。確かに面白いんだけど、やはり前作ほどの衝撃はない。役者も前作のほうが魅力的だった。監督にはビッグバジェットで商業映画を(お仕事でなく)作って欲しい。

17.“隠れビッチ”やってました。
 今年はノーマークだったけどけっこうよかったという映画がいくつかあって、その代表です。佐久間由衣が素晴らしい。といっても鼻をほじりながら缶ビールを飲むところではなく、ひたすら男を籠絡するためにテクニックを駆使するところに爽快感をおぼえる。後半ちょっとブレた。

16.蜜蜂と遠雷
 あまりにも原作が好きすぎて、観た直後は「うーん」だったんだけど、考えてみたらよくこの小説を映画化できたよね。肝心の演奏シーンもよく撮った。何より純粋な音楽映画で、それ以外の要素がないというのがすごい。

15.メランコリック
 今年観た映画のリストを眺めていて「あー、これあったなー」と思い出した。インディーズなんだろうけど、低予算映画がつまらないということにはならない。当たり前か。「銭湯×殺人」でおおおーとなりました。役者が知らない人ばかりだけどとてもいい。

14.ひとよ
 白石監督は(ハズレもあるが)やっぱりやってくれる。主役4人の演技が炸裂するが全く邪魔しあっていない。演出と脚本が目立たないがうまいんだと思う。そしてどんよりした話になりそうでならなかったのは、ラストの佐藤健の表情だと思う。

13.ファイティング・ファミリー
 12月も半ばを過ぎていやー拾いましたね。面白い面白い面白い。ただ面白いだけではなく、かなり濃くて辛い話でもある。実話だろうがなんだろうが面白い話は面白いと思いました(え?)。

12.町田くんの世界
 前田敦子サイコー! やさぐれてんじゃねーよ。

11.旅の終わり世界のはじまり
 前田敦子サイコー! ふらふらしてんじゃねーよ。

 さあ、ベスト・テンいってみっか。

10.バシュランギおじさんと、小さな迷子
 インド映画、だけど歌って踊らない。ヒンドゥー教とイスラム教の対立、インドとパキスタンの対立、そういったものを(月並みですが)愛が乗り越えていくわけですよ。一種のロードムービーでもあるので、そのあたりも私の大好物。シャヒーダーちゃんがひたすら可愛い。

9.ハッピー・デス・デイ/ハッピー・デス・デイ 2U
 前後編なので二本で一作扱い。今私がそう決めた。まあ前編だけでもじゅうぶん面白いんだけど、何も説明してないのでなあ。最初は主人公に「何このビッチ」と感情移入できないのが、映画が進むにつれて「がんばれー」になるのが楽しい。やっぱりタイム・ループものは面白いなあ。「恋はデジャヴ」も観てね(クニツィア先生推薦)。

8.アルキメデスの大戦
 だーかーらー、山崎貴は好きだって言ってるだろう。そりゃあひどいのもあるけどさ、少なく無いけどさ、多いけどさ。しかし、これはよくやった。オープニングからぶちかます。「え?そこから始めるの?あとどうすんの?大丈夫なの?」大丈夫でした。さらに終盤の論理の戦い的なところが私好み。ある意味どんでん。

7.運び屋
 イーストウッド監督!すいません、こんな順位で。いやあ役者として素晴らしかったですね。なんというか愛敬があるというのか「ふら」があるというのか。古今亭志ん生みたい。しかしですねえ、ここんとこずっと実話ものばっかりというのは感心しませんね。なんで?なんで? 次回作もそうだよね。いや、観るけどさ。

6.トイ・ストーリー4
 賛否ありますが私は好きですね。「え?3で終わってるじゃん。4作る意味あるの?」あったような気もします。ボーの性格がすっかり変わっていて、カッコいい女性になってるのが一番印象に残りました。それから、吹替版の方が好きです。

5.ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
 いつもなら一位かも知れないが、まあ色々あるのでなあ。それにしてもマイケル・ドハティ監督はオタクの鑑である。誰にもわからない私にもわからない小ネタが東京ドーム3杯分くらい。ゴジラのあのテーマがハイパーバージョンになって流れたのと「モスラの歌」がストレートに流れてきたのには震えました。あとチャン・ツィイー一家の「双子」な。

4.アベンジャーズ/エンドゲーム
 はっきり申し上げておきますが、「インフィニティ・ウォー」のほうが好きです。「帝国の逆襲」>「ジェダイの帰還」みたいなもんです。タイム・トラベル使ったらなんでもありなんじゃないの?とも思いますが、まあいいや。さまざまな布石を残しつつ、絶妙に「終わり」感をたたえているところはさすがだと思いました。それにしてもキャップの選択には…。

3.スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
 「おしまい」ものが続きます。まあ、3位4位逆でもいいんですが(いい加減)、スター・ウォーズのほうが思い入れがあるのでね。よかったよかった、とりあえず終わりましたよ、という感慨です(多分制作者もそう)。しかし歴史的にはあまり高評価を受けないという予感。いいんだよ!面白かったんだから。ただひとつどうしても言っておきたい。あれがラスボスならもっと早く言えよ! 少なくとも前作でなんか伏線貼っとけよ。主人公の出自もな。

2.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
 J.J.にもありがとうと言いたいが、タランティーノにもありがとうと言いたい。これがフィクションの力なんだよ(イーストウッド監督はわかりましたか)。これができるのがフィクションなんだよ。どうでもいいようなエピソードと男二人のイチャイチャをだらだら観せているようで(そこも楽しいが)、最後に来て「えええっ!」だもん。自分が年をとっていてある程度のことを予備知識として持っていてほんとうによかった。知らないと「???」な終盤だと思う。

 はい、じゃ1位。まだあれが出ていないんで予測はつくと思いますが、「男はつらいよ」ではありません。

1.この世界の(さらにいくつもの)片隅に
 168分まったく画面から目が離せません。追加シーンとオリジナルのシーンがシームレスで流れます(まあ片渕監督のことだからオリジナルシーンもそうとう手を入れているとは思いますが)。みなさんが言っていた「追加シーンによって、映画全体の様相が変わる」というのは「ホントかよー」と思っていたのですが…本当でした。なるほど、あのセリフにはそういう意味があったのか。あの人が何故ああ言ったのかはっきりわかったよ。オリジナルを観ていたほうがいいかというと、うーん、むずかしいねえ(なにしろ22回観たから)。でも配信やなんかで観られるなら観たほうがいいかねえ。あと追加シーンのお花見、男鹿和雄さんの背景美術が素晴らしいです。それからできるだけでっかい音の劇場で観てください。大きい音よりも、そういう劇場でしか聞こえない小さな音が重要なのです。

 あとで追記でそのほかに引っかかった映画を書きます。

<追記>

 ランク入りはしなかったけど、それなりに気に入った、あるいは気になった映画を観た順に。
「クリード 炎の宿敵」「バンブルビー」「空母いぶき」「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」「新聞記者」「ロケットマン」「YESTERDAY 」「ブルーアワーにぶっ飛ばす」「クロール-凶暴領域-」「EXIT」「エセルとアーネスト ふたりの物語」

 あと全面的に認めるわけではないんですが、特に国内映画に「変な映画だなー」というのが散見された。
 「がっこうぐらし!」「麻雀放浪記2020」「小さな恋のうた」「惡の華」「殺さない彼と死なない彼女」「羊とオオカミの恋と殺人」

 それと、決算のところで観た本数を書きましたが「I-新聞記者ドキュメント-」が抜けてたので、総数141本新作107作でした。
 ま、どうでもいいんですが。

 それにしても来年はどうなるかなあ。就職しないとなあ。
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