ペーター・ホフマン。
この名を聞くと60-70歳のオペラファンの方は懐かしく思われるのではなかろうか?
25歳まで軍のパラシュート部隊に属し、ロックも歌うワーグナー歌手ということで彗星のごとく登場し脚光を浴びた。
僕らが若い頃は、ヴォルフガング・ヴィントガッセンに続くヘルデン・テノールでは?と話題だった。
人気だけでは無く実力も備わっていたことは、カラヤンが「パルシファル」で、バーンスタインが「トリスタン、」でペーター・ホフマンをタイトル・ロールに起用し、それぞれの録音がこれらの名曲を代表する名盤として賞されていることでも分かる。
ヘルデン・テノールとはどういう意味か?
ワーグナーのオペラの主役を歌うにふさわしい強靭で英雄的な歌い方の出来るテノール、という意味らしいが、素人には分かりにくい。
僕もその素人の一人だが、そういう方はホフマンの歌唱を聴くと何となく分かるのではなかろうか?
しかし、ペーター・ホフマンの活躍の期間は短かった。
その後、ヘルデン・テノールはルネ・コロやジークフリート・イェルザレムに引き継がれていく訳ですが、この二人はホフマンに比べて声量もあり声も綺麗ですが、ちょっと優等生的かなー?と言う感じがしないでもありません。
ペーター・ホフマンは2010年に66歳で亡くなった。今月の30日がその9回目の命日です。
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