血栓による肺塞栓。
何の理由でどこに血栓があったかは記事に書いてないけど、
死因になるほどの血栓は必ず大静脈を通って肺にいくので、
「傘の骨」みたいな形のフィルターを静脈内に設置して
大きな血栓がそこにひっかかって肺までいかないように、
という予防的な手術ができる。
ただ、この手術自体安易でもなく手軽でもない、ってわかりますよね。
何せ人間の中心にある大きな血管に異物を入れるわけで、
うっかりするとフィルターそのものが血栓を作る原因になる。
だからこのフィルターを設置したらその後ずーっと血液さらさらの薬、
つまり血液が凝固しにくくなる薬を飲むわけだ。
で、一方、子宮頸がんをやっているわけでしょ。
こっちの病状もよくわからないけど、
がんの手術や化学療法、放射線療法なんかは
血管を癒着させたり固くしたりもろくしたり、つまり治療のあとは
血管の手術はかなり難しいし大出血の危険をともなうし、
フィルター設置したことで血管が破壊されて死因になる可能性もある。
子宮頸がん入院中に3回おこしたという意識消失発作が
肺塞栓の症状だったとしても、フィルター設置ががん治療を遅らせる可能性あり。
ましてやすぐに回復したら、まだフィルターまではいいだろう、となるかもね。
つまった血栓が小さいからこそすぐに意識回復したわけで、
小さい血栓はフィルターでは阻止できないからね。
で、その後、不運なことにでかい血栓が飛んで死因となった。
子宮頸がんの治療後、退院したあとなら
フィルター設置手術を検討しているときだったかもしれない。
いずれにせよ、これは医療ミスというより
いろいろな意味でタイミングが合わなくて、病死した、という話で、
医師が何かミスしたからミスが原因で死ななくてもいいのに亡くなった、
という話ではないと思う。
追記;
もと記事を読みなおしたら、
「16年4月入院して3回の発作」「5月に発作を起こして亡くなった」となっていた。
子宮頸がんで、もし手術だけなら入院期間は1週間程度。
ということは退院(手術)後一か月しないでなくなった、という可能性が高い。
手術は人の身体を切って縫うことで、たとえ内視鏡で行っても手技的には同じ。
手術のとき、「血がかたまりにくくする薬」を内服していれば、
術後に傷からの出血がありえる。
今は術後血栓症予防のために術後すぐからこの薬を使うこともあるが、
手術の範囲が大きければ術後出血多量での状態悪化もある。
もし術前から血液凝固阻止剤を使用していれば、通常は手術数日前に中止し、
術後経過を見ながら再開することになる。
この患者さん、以前に肺塞栓の既往があったんだよね?
じゃあ血液凝固阻止剤をそのときは飲んでいたはずなんだけど、
今回の術前は使ってなかったのか?
術前で一回休薬したら発作が出たなら当然、手術中止も含めて再検討なんだけど、
もしかして患者が勝手に薬を自己中断していたの?
それとも術前休薬して発作は出たけどがん治療を優先、
退院後の休薬解除前に発作を起こしたの?
…どうもよくわからん。
主治医がパーで肺塞栓症の既往を見てなかったとか?
産婦人科は妊婦で肺塞栓多いの知っているから、
他の外科系より肺塞栓には敏感になるはずなんだが。
■市立病院で医療ミス=患者女性死亡−名古屋
(時事通信社 - 10月23日 20:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5836869
ログインしてコメントを確認・投稿する