mixiユーザー(id:555665)

2019年07月22日00:42

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3億年超獣出現!

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実際に入ってみるとそこまで読むものが多いわけではないが、買おうか迷っていたカメ止めのファンブックと「かわいいサメ映画図鑑」が読めるだけでも満足度は高い。

・新感染 ファイナル・エクスプレス



「ゾンビ」「ショーン・オブ・ザ・デッド」などと並ぶゾンビ映画の傑作、エモさだけならNO.1かもしれない。まさかゾンビ映画で3回も号泣するとは思わなかった。
血飛沫は多いものの内臓などのグロは0、ホラーとしての怖さもほぼ無し(ちょっとビックリ系のシーンはある)、ただし列車内という特殊な閉鎖空間で大量のダッシュ系ゾンビに襲われる絶望感、暴力と知恵を駆使して切り抜ける緊張感もたっぷりで見ている間退屈することは一切なし。
洪水のように押し寄せてくるゾンビ描写やアクションといった極上のエンタメ性と並んで素晴らしいのがストーリーとドラマ。身勝手で自分と娘のことしか考えなかった主人公が、娘や乗り合わせた人々の優しさや自己犠牲に触れて「自分以外の誰かのために」段々と変化していく様子、娘と知り合った妊婦さん、その夫である肉体派マ・ドンソクと主人公との関係、初々しい高校野球部員カップル、いつも他人の事ばかり考えている姉とそれにやきもきしている妹の老姉妹、生き延びるために他人をどんどん犠牲にしていくバス会社の常務といったキャラクター描写が秀逸で、特に中盤の「生き残りたちをまとめる常務」と「ゾンビの群れの中を抜けてきた主人公サイド」の「極限状態における人間の残酷さと醜さ」をモロ出しにしたやりとりは、それ自体はゾンビ物や閉鎖空間モノでよくある展開でありながらも演者の熱のこもった演技と、その後のスッキリ爽快、自業自得でザマァみろと溜飲が下がる展開と合わせて忘れられないシーンとなりました
ラスト近くの主人公が辿る結末に滂沱の涙を流したと思ったら、その後のラストシーンでもう一度泣かされるというね。娘役のキム・スアンの子役とは思えない表情、台詞に込められた感情も必見。天才かこの子。
聞くところによるとこの映画はかつての朝鮮戦争をモチーフとしていて、ゾンビたちは南下する北朝鮮軍になぞらえられているらしいですが気付かなかったです。離れてしまった家族や父娘がドアに隔てられてなかなか会えないのも、そういう目で見るとまた違った見方が出来ますね。
不満点というほどの事ではないし、これは映画としての欠点ではないけど、個人的にはもう少しゴアを見たかったのと、高校生カップルの結末があまりにも無常かつやや雑だったことは無念。いわゆる悪役であり「主人公のif、映し鏡」として極大のヘイトを背負ってくれたクソ常務はローズ大佐並みに無残に死んでほしかったなー。
他、ゾンビの感染速度が場面によってバラバラとか(一応、手足ならある程度時間かかる感じ?)、手にもガムテ撒くべきだろとかそもそも夜まで待ってりゃ安全じゃね?とかツッコミどころがないわけではないけど、見ている間は熱に圧倒されてまったく気にならなかった
邦題に関しては最初はクソがと思っていたけど、「釜山行き」じゃ誰も観に行かないだろうし、キャッチーで話題になるのならまあアリかな、と思い返す。

・ゴジラ(1954)



自分は当然ながら戦争記憶世代ではないが、この映画を劇場で鑑賞した人々の衝撃は如何ばかりだったことか。
凄まじいのはゴジラの東京襲撃シーン。ゴジラの形相、容赦のない破壊っぷりはとても50年前の映画とは思えない凄惨さで、ミニチュアはさすがに今見ると前時代的なものを禁じ得ないのに対し、破壊された家屋や工場のリアリティ、力の入れようはその比ではない。
品川駅で車両を咥えるゴジラ、ビル上からのぞき込むゴジラのおそろしさと暴れっぷり、瓦礫の山と化した東京の姿からは原水爆と、それを生み出した戦争への強い怒りが伝わって来る。
ゴジラのテーマと地球防衛軍マーチが流れたときのワクワク感、自衛隊とゴジラの攻防など、悲痛さ・陰惨さだけでなく、エンタメとしての面白さも兼ね備えているのが素晴らしい。白黒の古い映画だからと敬遠せずに見て欲しい一品。
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