無言歌は続く

　朝から蒸しているが　少し火をもそう　と云ふことで裏で火燃し　30分ほど切ってある梅の木を運んでいたら　母が後ろへひっくり返って腰と頭を打った　トタンに足を滑らしたそうだ　もともと屈んだ状態だったので　大したことはなさそうだが　今日は作業はやめて休養すると言ってのんびり　トイレにも不自由はしないようだが　用心に越したことはない　明日鍼治療に行くのでだいじょうぶだろう　柔らかな土の上　コンクリートの上だったら大変だ

　今宵の音楽は　マーラー：交響曲第2番ハ短調『復活』
　イソベル・ブキャナン（ソプラノ）
　ミラ・ザカイ（コントラルト）
　シカゴ交響楽団＆合唱団
　サー・ゲオルグ・ショルティ（指揮）
　録音：1980年（デジタル）　　2000年の頃大病をしてクリスマス・イブに入院　翌日手術　九時間近い長い時間　看護婦さんから　手術をする時に何か希望はあるかと云われたので　このCDを持ってきて　手術の時に流してほしいと頼んだ　手術室に入る前に麻酔をしたので　正直本当にこの曲が流れたかは不明　当時聞くことさえ忘れていた　その年の紅白を無菌室で聞いた記憶がある　思い出深い演奏だ　実はこの大病以後　今年の5月まで風邪ひとつ引いたことがなかった　しかしこの5月　風邪を引いたので　今年から健康診断を再開することにした　

　午後は　せっかく燃やしたのだから焼き芋でも作ろうと云ふことで　買い物に出かけついでに柿ばたけに寄ったら　偶然　赤羽から毎年柿を買いに来てくれるご夫婦がきて　ちょっと話をしているうちに蜂蜜を売っていると云ふことを聞いて　今あるか問われたので家に帰ればあると云ふと　じゃください　と云ふことで家に戻り　二本買ってくれた　お礼に採りたてのナスとズッキーニにスイカを進呈　喜んで帰っていった　と云ふことでお買い物　自電車で生協へ　ここに「まな娘」と云ふ茨城さんのサツマイモがあるので小さめのを購入して帰宅　早速燃やしたまだ熱き灰の中へ　20分弱　取り出して食べる　うまい　実にうまい焼き芋　本当の焼き芋を食べられる人は少ないようだ　我が家は　思へば贅沢な生活をしているようだ

　夕飯に餃子ひとつずつ　マッチ箱くらいのお豆腐に昨日の麻婆なすを乗っけ　焼きナス一本に生姜醤油でいただく　ご飯味噌汁　今日もこれだけか　夜の7時過ぎ　17000歩以上

　1856年　アメリカ初代の総領事タウンゼント・ハリスが下田港に来航したのがこの日　当時のハリスの日記に

　「余は日本渡来第一の印象に於いて　日本人の風采と儀容に非常に感服した　喜望峰以東の諸国の中でも　日本人は最も優秀な国民であることを信じて疑わない」　

　とあるが　昨今の日本人の犯罪の多さは見るに耐えない　ハリスが見た日本人が消えてしまったのは　同じ国民として悲しいものだ　水戸黄門を毎日見ているが　身分社会　といふのは　必ずしも悪ではないな　と思うことがある　こうべを垂れるだけで解決するものもある　平等と云ふことは　ある意味不自然でもある　男と女は違う　平等に扱うとお互いに苦労が多い　同性でも大きい人小さな人　健康な人病気がちな人　どこで平等にするのか　よくわからん　人間は平等ではない　と云ふことの認識から始まるものがあってもいいと思う