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2019年04月03日07:13

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「保守主義」と「国粋主義」の空中分解

新元号の典拠が『万葉集』と聞いた時には
さすがに驚いた。

「新元号は国書から」という
(自称)保守派の要望が通ったわけだ。

実際は『万葉集』の中でも
『文選』の中の
後漢の張衡の「帰田賦」を下敷きにした
漢文調の箇所だそうだが。

まぁ……そうだろうな。
和歌・和文から字を取って元号を作るのは
幾らなんでも無理がある。

しかし今回、
アベ政権が新元号を譲位に先だって公表すると決めたことには
保守派、それも曰本会議すら不満を表明していた。
日本会議が首相に「遺憾」 新元号事前公表へ不満
https://www.sankei.com/politics/news/190203/plt1902030002-n1.html

そのうえ、
元号を漢籍から採る伝統までが覆され、
日本史上始まって以来の
国書からの採用となった。

前にも書いたが、
「中国の典籍から
 元号の字句を採用するのは嫌だ
 ぜひとも国書から」
というのはナショナリスト、国粋主義者の発想である。

保守ならここはぜひとも

「過去世代が中国の典籍から
 元号の字句を採用し続けてきたのは
 何か先人の深い考えがあるはず。
 ならばその伝統に従おう」

と考えたいところである。

このたび、エイプリルフールの
「令和」新元号公表において
我々は日本の「国粋主義」と「保守主義」が
空中分解する歴史的現場を目撃することになった。
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