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2019年03月28日22:59

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愚か者よ

ショーケンこと萩原健一が亡くなった。とても残念だ。亡くなったことがではない。結局この36年間、彼がその才能を無駄にしてしまったことがだ。ショーケンが俳優として、スターとして、特別の輝きを放っていたのは1983年までのことだ。その年に大麻所持で逮捕されて以降の彼には、次から次へと不祥事やスキャンダルを起こす問題児のイメージしかない。

もちろん1990年代初めには『いつかギラギラする日』『居酒屋幽霊』で一時的に復活したし、テレビドラマの『課長サンの厄年』も好評だった。
しかし、彼の黄金期が1980年代初めまでだったことは疑いようがない。『青春の蹉跌』『約束』『アフリカの光』といった日本版ニューシネマのような作品群から『八つ墓村』『影武者』『誘拐報道』などの大作映画、そして一般的な人気を確立したテレビドラマ『太陽に吠えろ』『傷だらけの天使』『前略おふくろ様』など…映画とテレビの両方を股にかけた、その時代の輝きに比べれば、90年代の一時的な復活など余談に過ぎない。
しかもせっかく復活しながら、その波をうまく生かすことはできず、21世紀に入ると聞こえてくるニュースは警察沙汰ばかり。直接 彼を知っている人から少し話を聞いたこともあるが、少なくとも21世紀に入ってからは本当に「おかしな人」に成り果てていたらしい。次から次へと恐喝や暴行で逮捕されるようでは、映画やテレビのスタッフも、さすがに恐ろしくて起用できまい。

1970年代から80年代初めにかけて、あれほど輝いていた俳優/スターのショーケンは、もう36年前に死んでいたのだ。さらなる大俳優/大スターになる未来もあったはずだが、彼はその才能を実に無意味な形で「自ら」潰してしまった。

ショーケンが死んだことは今さら悲しくもない。ただ、彼が自らの類い希な才能を浪費してしまったこと、それがもはや歴史的事実として確定してしまったこと…それが果てしなく悲しい。
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